ONE FINE DAY

「昨日のことは忘れてほしい」
「もう遅い。日記に書いた」

カード

2012-07-24 | 美術


冷蔵庫に貼って毎日見ていた大好きなカード

ロバート・キャパ撮影のカード。

いつ買ったのか?
誰かにもらったのか?
どうしてこのカードを持っているのか覚えていない。
でも、もうずっと貼ってある。

どこかの美術館。
一枚の絵を熱心に見ている男女。
恋人どうしなのか?
どこの美術館だろう?
誰の絵なんだろう?
ずっと思っていた。


今日、気が付いた。

そこはトレチャコフ美術館で、
見ている絵は、
クラムスコイの「荒野のキリスト」
昨日の講座で先生にこの絵についての話を聞いてきたばかり。



この絵は、
岐路に立つ、当時(19世紀革命前)のロシアのインテリゲンチャたちの姿そのものだと。
ロシアはこれからどうなっていくのか苦悩する人々そのものだと。

こんなことってあるんだなあ。
トレチャコフ美術館には縁があったんだなあとしみじみした。

絵の右隣には、あのトルストイの絵。
先日記事にしたあの絵です。

いつかこの椅子に私も座ってみたいなあ。

似てる?

2012-07-17 | 美術
ルネサンスの素晴らしさはひとまず置いておいて、

8月から開催される「レーピン展」に向けて勉強中。

デ・ヤ・ベルズコーワ(本田純一訳)「ロシアの美術」
という本の中に書かれていたあるエピソード。

それまで誰にも肖像画を描かせたことのなかったトルストイのもとに、
ひとりの画家がトレチャコフからの使命を受けて向かった。

足繁く通うクラムスコイというその若い画家は、
トルストイに気に入られたものの、
肖像画を描くという願いは受け入れられなかった。

そこでクラムスコイはこう言い放った。

****本文より引用

「閣下はモデルになることをどうか否定なさってください。
 私もあなたを描くことは永久に放棄しなければなりますまい」と。
 
 さて、しばらく会話が途切れたあと、
 突然、きっぱりとした口調で言い放った。

「しかし、あなたの肖像画は、
 どうしたって必ず美術館に飾られるようになるでしょう!」

「どうしてそうなるのですか?」
 と、トルストイはびっくりした。

「その肖像画は、そのうえ非常に拙い作品になるでしょうね。
 おそらく私は描かないでしょうし、
 同時代人の誰も描かないはずですが、
 30年、40年、50年たったあと、描かれるでしょう。
 そのとき、そのときこそ、
 肖像画が適切な時期に描かれなかったことを後悔するだけなのです」
 と、クラムスコイは熱っぽく続けた。

********

けっきょく逆ギレ・クラムスコイにトルストイは折れた(笑)
さすがクラムスコイというべきか、
さすがトルストイというべきか。

そこで描かれた一枚がこの絵です。



すごい絵ですよね?
ひきこまれていくような絵ですよね?

でも、
私がこの絵を見て(実物じゃありません、もちろん!)
思ったことは、

トルストイ、グールドに似てる・・・・でした。

いや、グールドがトルストイに似てるのか。

外見もさることながら、
天才ふたり中身も似てる?






 


リンカーン弁護士

2012-07-15 | 映画


相棒と「リンカーン弁護士」を見る。
私たち夫婦にとっては、もっとも馴染み深い(?)ジャンルの映画。
法廷ミステリーもの?

別に不満もないんですけどね、
それなりと思えばそれなりなんですけどね、
DVDで充分かと・・・。

マシュー・マコノヒー、決して嫌いではないけれど、
なんていうか、お芝居が濃い。
100パーセント濃縮タイプ。
暑い夏にはもう少しさっぱりした飲み物がいいかと。



というわけで、
ブログ再開。

美術史講座の報告も頑張らなくちゃ。
イリヤ・レ-ピンの肖像画にノックアウト、
の今日この頃です。