大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆奇妙な恐怖小説群
☆ghanayama童話
☆写真絵画鑑賞
☆日々の出来事
☆不条理日記

日々の恐怖 10月10日 タヌキ(3)

2019-10-10 09:28:09 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 10月10日 タヌキ(3)



 土曜日に、北海道に住んでる父方の伯父夫婦が定年退職したということで、家に遊びに来た。
家で2泊し、来週一杯、各地を旅行するらしい。
 伯父の家は父の実家であり、俺や姉貴も何度も夏休みに遊びに行っていた。
だけど、伯父が家に来たのは記憶に無い。姉貴も覚えが無いと言う。
 伯父に、

「 珍しいね。」

と聞いてみると、家の新築祝いの時以来だそうだ。
当時俺は2才、姉貴は4才なんで、記憶が無いのも当然だ。
 滞在中は和室で休んでもらうことにして、片付けついでに案内した。
伯父は、

「 懐かしいな~。」

なんて言っていたんだが、伯母のほうが神棚を、

“ ジーッ。”

と見ている。
 この伯母は福島出身で、かなり霊感が強い。
ちょっとしたエピソードはあるんだが、それはまた機会があれば書く。
 しばらく見た後、ケラケラ笑いながら、

「 皆に教えておきたいから、呼んで来て!」

と言う。
 和室の神棚の前に全員集まると、伯母さんは話し出した。

「 面白いねえ。
こんな事もあるんだね。
私も良い勉強になったわ。
普通は神様が怒るんだけどねぇ、見逃してくれたのかな・・・・?」






童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。
 大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日々の恐怖 10月7日 タ... | トップ | 日々の恐怖 10月12日 ... »
最新の画像もっと見る

B,日々の恐怖」カテゴリの最新記事