大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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霧の狐道230

2009-05-27 20:13:23 | E,霧の狐道
お揚げ婆さんが立ち上がりながら赤い円に向かって叫んだ。

「 こりゃ、ヘビ次郎、何処へ行くのじゃ!」

返事は無い。

「 もう・・・・・。
 言うことを聞かんヤツじゃ!」

そして、振り返って俺に言った。

「 また、来るからの!」
「 もう、来なくていいぞ~。」

お揚げ婆さんは不満そうに俺を睨んだ。

「 くそっ、どいつもこいつも・・・・。」

そして、半分サイズのお揚げ婆さんはブツブツ言いながら赤い円の中に入って行った。
 お揚げ婆さんの姿が消えると赤い円は徐々に小さくなり、赤い点になってス~ッと消えてしまった。

「 あ~、居なくなった・・・。
 結構、お揚げ婆さん、ビビッテいたな。
 このお守り、効力があるぞ。」



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