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日々の恐怖 1月10日 歌舞伎町 (3)

2020-01-10 09:30:02 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 1月10日 歌舞伎町 (3)




浴槽にお湯をはると、必ず自分の髪の毛じゃない髪の毛が何本も浮くから、浴槽にお湯をはらなくなった。
 時々スーツ姿の人が、ソファーに座って読書してた。
これは特に怖くはなかった。
ただ指の数がおかしかった。
 近所で異臭騒動が起きた時、間違いなくゴミ置き場の建物からだろうと確信してたけど、怖くて何も言えなかった。
警察までが出る騒動になったけど、警察がうろつき始めたら臭いがなくなった。
きっとあの管理人が片付けたに違いないと思ってる。
 ヤクザと水商売の人間しか住んでないカオス物件だったから、色々亡くなった人がいてもおかしくないマンションだった。
夜職の中では、もっぱら幽霊マンション、ヤクザマンションで有名だった。
 一度だけ危険な感じがしたことがある。
たぶん同業だと思うが、見たこと無いヤツだった。
そいつと階段で一緒だった。
 別にそいつが何をした訳じゃないが、セメント袋を担いでいた。
まさかガーデニングでもあるまいし。








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