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日々の出来事 8月13日 尾上 縫

2018-08-13 10:47:47 | A,日々の出来事_






  日々の出来事 8月13日 尾上 縫






 今日は、尾上 縫が逮捕された日です。(1991年8月13日)
尾上 縫は、大阪市の料亭“恵川”の経営者で、バブル景気の象徴的な人物でした。
1988年バブル景気の最盛期頃、尾上 縫は2270億円を金融機関から借り入れ、定期預金は400億円、ワリコーは288億円を持ち、株式による利益は48億円、そして、借り入れに対しては55億円の金利払いをしていました。
 当時、尾上 縫は店の客に対して株式相場や競馬の予想を行っていましたが、これが大当たり、それを聞きつけた証券会社や銀行関係者が訪れ、この料亭は占い屋敷となって人の列が出来るほどだったと言います。
 しかし、バブルが崩壊、1991年8月13日詐欺罪で逮捕されたときは、自転車操業状態で金融機関からの借入金総額は、約2兆7736億円に達していました。
そして、この融資を行った東洋信金は経営破綻、日本興業銀行は富士銀行に吸収されました。
逮捕された尾上 縫は、銀行をぶっ潰した数少ない個人ですが、融資を誘った銀行も良くは無いと言えるでしょう。
 バブル絶頂の当時は、誰もが浮かれていました。
当然、何かがおかしかったのは事実です。
でも、冷静に考えられる今だから、それは言えることでしょう。






  尾上 縫














☆今日の壺々話









  株の神様

「 うぐぐぐぅ~!
あっ、分かりましたでっ!
 住菱物産が買いどきだす。」
「 ありがとうございます。
買いだ、急げ~っ!
走るぞぉ~!」
「 課長、待ってくださぁ~い!」

“ バタバタバタ。”

「 はぁ~、忙しい。
次の方、どうぞぉ。」
「 私にも、ご神託を・・。」
「 うぐぐぐぅ~!
あっ、分かりましたでっ!
三友商事が買いどきだす。」
「 ありがとうございます。
買いだ、急げ~っ!
走るぞぉ~!」
「 部長、待ってくださぁ~い!」

“ バタバタバタ。”

「 はぁ~、忙しい。
次の方、どうぞぉ。
ん、・・・・・。」
「 私にも、ご教示を・・。」
「 うぐぐぐぅ~!
 うぐぐぐぅ~!
 うぐぐぐぅ~!
 ト、トイレ・・・・。」
「 あれっ、何処へ行かれるんですか?
えっ、トイレ・・!
ハハァ、分かりました、分かりました。
サニタリーの、あの会社ですね。
買いだ、急げ~っ!
走るぞぉ~!」
「 店長、待ってくださぁ~い!」

“ バタバタバタ。”

「 あ~、すっきりしたがな。
昨日のヨーグルト、期限切れやったしかなぁ・・?
 あれっ、さっきの人、何処へ行ったんやろ?
ちょっと、お腹ピーピーやし、トイレに行ったんやけど・・・。
ま、いいか。
次の方ァ~。」


















昔話



 むかし昔、ある男がある村に現れ、村人たちに言いました。

「 猿を一匹1000円で売って欲しい。」

サルは村では珍しくもなく、そこら中にいたので、村人たちはさっそく森へ捕まえに行きました。
 村人たちが捕まえた何千匹ものサルを男は一匹当たり1000円で購入し、そのうちサルの数が少なくなってきたので、村人たちは捕まえに行かなくなりました。
そこで男はサルの値段を一匹当たり2000円にすると発表しました。
この新しい発表により村人たちはまたサルを捕まえに行きました。

 しばらくするとサルの数がさらに減ってきたので、村人は捕獲をやめました。
すると男の申し出は2500円へと吊りあがりました。
しかし、サルの数はかなり減ってきているので、捕まえるどころか見つけるのさえ難しくなっていました。
 とうとう男は値段を5000円にまで吊り上げました。
しかしながら、男はビジネスのために町へ出向かなくてはいけなくなったので、彼のアシスタントが代わりにサルを買いつけることになりました。

 男が留守の間に、このアシスタントは村人たちにこう言いました。

「 今まで彼が集めてきたこの多くのサルを、あなたたちにこっそり3500円で売りますから、明日彼が戻ったら、それらを5000円で売るといいでしょう。」

村人たちはそれぞれお金を出し合って、そのすべてのサルを一匹3500円で買いました。
しかしその後、村人たちは男もアシスタントも二度と見ることはなく、ただサルだけはそこらじゅうにあふれていました。

どうです、株式のことが少しわかるようになりましたか?


















バブルの頃の思い出






 研修医時代、大学病院に行ってたんだけど、研修医の身分の俺に患者の家族が、「うちの母をお願いします」と言われ100万の束を貰ったり、「先生、ありがとうございました」とブランド物の時計を貰ったり。
教授なんか、患者から1年で1億貰ったとか言ってたな。

 研修が終わって、マンションを買おうと思って不動産屋に行ったら、「3800万円ですよ」って言われて、他の不動産屋に行っても、気に入った物件がなかったから、その3800万のマンションを買おうと思って初めの不動産屋に3日後に行ったら、「5000万です」と言われてバブルを感じ、ひと月7万の病院の宿舎に住むことに。

 今でも独身なんだが、有名企業の役員や自民党議員の娘とクルーザーの上でお見合いをするだけで、新車のベンツとか軽井沢のゴルフ場の会員権が貰えたこともあった。
断っても「車は君にあげるよw」って言われたし・・・。
お見合いをした相手の親=自民党議員には、「君には私の地盤を譲る。大臣まで約束する。」と言われたけど、断って20年。
俺の代わりに結婚したヤツは、自民党の有名議員になって大臣寸前w。

 とりあえずあの時代は完全に狂ってた。
俺の周りのバブルで、土地や株に手を出して損をした医者は、なんとか損を取り戻そうと美容整形に手を出してる。

 今の俺?
フィットに乗り、ユニクロ大好き。
毎日病院に泊まり込んで、カップラーメンと缶コーヒーが主食で、子供たちにはニャースって呼ばれてる小児科医ですがね。



















バブル





 バブル最盛期での某証券マンの結婚式は二人同時に同じホテルで行われた。
新郎二人が社内で将来の重役候補のため、出席者はもちろんほとんどが会社からの招待客で、某社の社長とか重役とか議員さんとか、忙しい立場の人々、その兼ね合いもあって「二日間も縛れないから一日で済まそうよ」と強制的に会社に決められた。

 新婦は二人とも会社のお偉いさんの娘さんで、もちろん二人とも蝶よ花よとぜいたくに育てられたプライドの高いお嬢様。
その二人の豪華競演が凄かった。

 新婦父親同士がいわゆる違う派閥で、とにかく「相手よりも豪華に!」と息巻いており、新婦Aはグラスを重ねて飲み物をかけるあれでピンドン、新婦Bは客の年齢に合わせたビンテージワイン。
これで新婦Bの方が勝った、とヒソヒソ。
 怒った新婦A側が、急きょデパートの外商に電話してドンペリをかき集める。
地方のデパート支店にも連絡がいき、超特急でかき集められたドンペリ、約600万円。

 何と言っても式自体が5時間の長丁場。
電話したのは、本会場とは別室に待機してた俺ら下っ端招待客www。
移動しなければいけないのに、とにかくうかつに席を外すわけにいかない為、移動したらさりげなくその席に座る役目だった。
まあ、どの会社関係招待客も、それぞれ10名ほどは待機させられてたけどな。

 そんで待機組はそれぞれの式を詳細にチェックし、

「 ○○社の○○部長は、何分何十秒のこういう内容のスピーチでした。」

そしてそれを録音し、廊下でワープロで文章におこす下っ端達多数。
それを元にスピーチを変えざるを得ない人は、テーブルの下で笑顔ではあっても、必死になって内容を変える。
そして、こそこそと会場を行ききする招待客たち。

「 今○○社の○○常務がこっちに来ました。」
「 これから○○社の社長がそちらに向かいます。」
「 そろそろA式を離れて何分になります、移動の準備を。」

ってトランシーバーでw。
 普段、ライバルの招待客の密偵同士で情報交換し合い、とにかく波風を立てず、気分を害さず、気を張り詰めて、必死になって場をやり過ごす。
ここで出し抜こうとすると、後で強烈なしっぺ返しが来るため、皆正直に、腹を割って事前に打ち合わせ済み。

 客はピリピリしているが、新婦たちとその親は、もう必死としか言いようがない。
父親たちは娘そっちのけで“○○社の○○氏はいつまでそっちに居るんだ!”とか、“スピーチが短かったな、あっちと比べて20秒も!!”とか…。
派閥の取り巻きたちが“なんて失礼な!”と同意し、メモする。
それをうかがいながら、青くなったり赤くなったりする客。

 5時間半の式も、“向こうより長く!!”と結局7時間に及んだ。
もちろん客はもうグダグダ、だけどそんな顔見せられない…。
延長時間中にも延々と出される料理の山、でも残すわけにはいかない。
食っては指を突っ込んで吐き、また食っては吐きを繰り返す。

 何とか終わったら、今度は二次会。
これもまた超豪華。
 さすがに疲れきった年配たちは解放されるも、今度は若いのが駆り出されて雑用。
しかも、会社の意向だか何だかで、同時開催の2次会。
これで、やっと行き来する苦労が無くなると思いきや、今度は新婦様達を徹底的に、しかも平等に、と言うか “アタシの方が褒められてるわ!”と思わせながらのお世辞大会。
 なんたって、2次会なのに二人ともダイアナ妃バリのティアラ装着だし。
二人で睨みあって、本当に頭の先からつま先までじっくり睨む感じ。
お色直しまでしたんだぜ?しかも2次会なのに3回もw。
A母は元女優、B母は元宝塚、二人とも美人なんで張り合う事この上ない。

 そして、A父派閥社員対B父派閥社員の小競り合いも勃発。
新郎たちはあくまでも笑顔だったが、軽く揺れてたな、二人とも。
疲れきって目がうつろ、まっすぐ立ってもいられないようだった。

 わが社は何とかこの危機を乗り越え、バブル崩壊後も何とか細々とやってきたが、そのY証券様が倒れられてしまいましたな。

 ちなみにその後、違う重役のお嬢様Cの式があったが、こちらは奥さまは政財界の大物の娘、お嬢様は“お嬢様”で、ご夫婦も歳がいってから出来た末娘さんの門出を泣いて祝いながらの 、とても和気あいあいとした、いいお式でした。
 つか、まあ普通の式か。
新婦父が泣いて“娘をよろしく”とか言ったりとか、そんなん。
 普通とは言え、戦々恐々と何度も会議を繰り返しながら参加した為、とっても素晴らしい式だと感動してしまった。
別室に控える我々下々の者までに、料理やお酒を振舞ってくた上に、ちゃんと引き出物まで。
 後で新郎新婦からお礼の手紙と“皆様で”ってお菓子まで頂いた。
前述の式は人数分のご祝儀を渡したが、部屋を提供してくれただけで、ホテル側の好意で水くれただけだったし。
 友人も“新婦ちゃん綺麗だったねー!ドレス似合ってた!!”とか言ってたしな。
2次会も友達と楽しくやったらしい。
みんな、ニコニコと感じが良かった。
友達を見れば人が分かるってのを実感したよ。
あとY証券つぶれた後、こっちの会社も大変だったが、“AB新婦父pgr”、“C新婦さんのお父さんは退職後で良かったよなぁ〜”と言う感じだった。


 A夫婦は倒産後開業したが、

「 やーやーどーも、久しぶりだね○○さん(ウチの社長60代、Aは40代)。
Y証券のAだけども。」

てな感じで、Y証券様の殿様時代そのままの偉そうな態度で、“仕事貰ってやるから”みたいに接してきたため、“いつまでバブリーなんだよ”と完全に干された。
更に、元Y証券様のお客様で大損した人たちにも普通に接触、思いっきり切られて逆切れ、倒産、後はシラネ。
 B夫は、どこぞの会社にB妻父の勧めで再就職したが、ガックリと下がった給料にもかかわらず、B妻が暮らしを変えない所に困ってB父に相談、B父に罵られて離婚、ってな話だったな。
 結局、B夫は海外の会社に就職し、数年後、

「 おお、Y証券の(何故かこいつら「元」を付けない)B新婦父だがな。
B元夫の会社を知りたいんだが。
まったくあいつときたらなぁ、Bがまた会いたいと言っておるのに、連絡先も知らせずに勝手に海外に行きおって!」

と偉そうに電話してきた。
知らんと言うと、

「 ふざけるな!
そこを調べるのがお前らの仕事だろうが!!」

とwwww。
 そんな仕事ねぇよwwww。
それは、お前らの手下のY証券様勤務の奴隷の仕事だろうがww。
もうY証券はねぇんだよ。
勘違いすんな!

切れた常務が、

「 元Y証券だろうがなんだろうが、無くなった会社の威光なんぞない!!」

と言ったらしい。
 そうしたら本気で驚いて、言葉を無くした後無言で電話を切ったらしい。
そっからは連絡なし。
人づてに聞いた所によると、60代後半のB新婦父、見た目はすでに80代の老人の様になっていたとか。
 ちなみに、Cさん所は先日3人目の孫が出来たらしい。
律儀に一人目、二人目同様に、見事な毛筆で葉書を下さり、こちらもお祝いを送らせていただいた。
そんな感じ。






















 株なんて、複雑そうにみえるが、実はすごく単純。
誰でもわかるような、安い時に買って高い時に売る。
ホント、これを忠実に守ってれば、金は増えてくばっかり。
みんな、もうちょっと待てばもっと高くなる、とか、今は安くなっちゃったけど、もうちょっとで戻る!とか、根拠のない妄想してるから、損ばっかりしてるんだよ。
おれはこの基本を忠実に守り、2ヶ月で500万を100万にした。













     成功者になる秘訣




人生の成功者になる秘訣は2つある。
一つ目は、大事なことは決して誰にも教えないことである。
















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8月12日(日)のつぶやき

2018-08-13 09:31:06 | _HOMEページ_






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