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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 12月24日 高校球児の朝は早い(8)

2017-12-24 19:50:48 | B,日々の恐怖





  日々の恐怖 12月24日 高校球児の朝は早い(8)





 その日の夜、またあの声が聞こえた。
起き上がり電気をつけようとすると、部屋の隅になにかいる。
ピョコピョコと妙な足取りで近づいてくる。

“ まじかよ!”

布団をかぶり大声で叫んだ。

「 うわァ~~~~~~!!」

 父と母が飛んできて、何があったのか聞いてくる。
ありのまま話すが、やはり信じてくれない。
 一人ではとても寝れないので父の部屋で一緒に寝ることにした。
父と一緒でも寝付くことができずにいると、またあの声が聞こえてきた。

“ もう勘弁してくれ・・・・。”

布団をかぶり、

「 ごめんなさい、ごめんなさい・・・・。」

横で寝ている父がこれはもう尋常ではないと悟ったらしい。


 翌日、学校を休み病院へ行くように父に言われた、精神科へ。

“ 精神科って・・・。
俺を病気扱いですか・・・。
幽霊を見たら病気ですか・・・?”

 かなり反抗したけれど、とにかく行くように言われ、母と一緒に近くの総合病院の精神科へ行った。

“ 行ったところで、どうなるものでもない・・・・。”

 先生に今までのことをすべて話すと、PTSDと診断された。
老婆に対するストレスと老婆に対して言ってしまった言葉、それにより老婆が死んでしまったと自分を責める気持ち。
それらによって幻覚を見聞きしていると言われた。

“ 幻覚・・・・?
そんなわけない。
あんなにはっきり聞こえた。
見えた。
あれが幻覚のわけがない。
だから、行ったところで無駄だと言ったんだ!”

それでも、なんだか訳のわからない薬を貰って帰ってきた。












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