日々の恐怖 9月30日 子供の靴
私は設備関係の仕事をしていて、仕事柄他人の床下に入ったりする機会も多い。
先日、電気工事であるお宅の床下に入ったら、狭い隙間をいくつか越えた先に、何故か子供の靴が片方落ちていた。
“ 何でこんなところに?”
と不思議ではあったけれど、
“ 新築の時にでも紛れ込んだのかな?”
と気にしないようにして、触れずに置いておいた。
それで、作業の途中でふとその靴が目に入ったら、近付かないようにしていたはずなのにさっきと位置が違っている。
“ あれ?何でだ?電線でも当たったのかな?”
と思って、今度は靴には絶対触れないように気をつけて作業して、作業終わってから靴見たら、更に位置が変わっていた。
深くは考えないようにしてそのまま出てきたけど、微妙に怖かった。
それから、私の仕事上の方針としては、工事の元請からの依頼書の備考欄に、
“ 宗教的な理由で庭にある石には絶対に触れないように。
動かした形跡等あれば、工事がストップするので注意するように。”
とか、
“ 敷地内の井戸には、決して近付かないように。”
なんて書いてあることがたまにあるけど、経験上そういうのは理由も聞かないようにしている。
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