熱帯植物と思われがちだが温帯性で、冬季は低温下で休眠させることによって越冬させないと、次第に衰弱して枯死する。湿地の植物なので乾燥に弱く、冬季に球根で休眠している時期にも水を切らさないように注意を払う必要がある。繁殖に際しては毎年球根の数が2~3倍程度に増えるので、植え替え時に株分けすればよい。また自家受粉で容易に結実するので黒い胡麻粒状の種子を親株と同様の培養土に蒔き、水を十分与えて乾燥しないように管理すれば発芽する。ただし親株にまで成長するには何年もかかる。捕食にも注意が必要で、蟻などをあたえると蟻酸で葉が枯れてしまう場合がある。また葉いっぱいの虫を捕らえると、場合によっては消化を待たずして、その葉だけが枯れてしまう。ハエトリソウは、チーズのような蛋白質系のものを好み、逆に脂質(肉系のもの)の物を沢山与えると枯れてしまうので注意が必要である。
花茎が伸びると株が衰えてしまうので、若い株は摘んでしまうのが望ましい。