残照日記

 趣味の囲碁、探鳥、カメラ、木工を中心に日々のできごとを綴る

父が守った9歳

2013-04-03 10:31:12 | 日記・エッセイ・コラム

 4月3日(水)、 今日の朝日新聞朝刊の第一面トップに載った「自らの命を賭して我が子の命を守った父親」の記事に、私は止めどもなく涙が流れた。親子は3月2日、3日、北海道を襲った暴風雪で遭難した。足に凍傷を負い約10日前に退院した子の岡田夏音(なつね)(9)さんの語るところによると、父幹男さん(53)は着ていたジャンパーで夏音さんの体を覆い、かぶさるようにして抱きしめ、童謡「サッちゃん」の替え歌を歌って励ましたという。だが厳しい寒さに体は凍え、やがて二人の意識は遠のいていった。3日朝、幹男さんが夏音さんを抱いたまま、倒れているのが見つかった。凍死だった。夏音さんは病院のベッドの上で目を覚ました。初音さんは数年前に母を亡くし、幹男さんと二人暮らしだった。退院後、夏音さんは使い慣れた布団とクマやキリンのぬいぐるみと一緒に、親族宅に身を寄せた。