ある日、スピーカーから流れるK-POPを聞きながら、他のウリノレが聞きたくなり、家中のCDをほじくりかえして探したのが、アン・サリーさんのCD「こころうた」。
「Over the Rainbow」から始まる13曲の中でも、アンさんがはじめて朝鮮語で作ったという「遠い日の子守唄」が好きだ。アンさんの優しい歌声に、チャンゴの調べやチャンダンのリズムが心地よい。アコーディオンの向こうに赤ちゃんの笑い声が聴こえる「Dream A Little Dream Of Me」、島崎藤村の「椰子の実」は何度も繰り返し聞いた。
新旧の日本の歌からジャズ、ボサノバ…、世界のどこかで歌われている曲に新たな息吹を吹き込むアンさんのメロディーは街中でもスッと耳に入ってくる。どこか懐かしさもこみ上げてきて五感が広がっていくのがわかる。久しぶりに生の歌声が聞きたくなった。(瑛)