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日刊イオ

月刊イオがおくる日刊編集後記

スポットライトをデザイナーへ

2014-10-31 09:00:00 | (理)のブログ
 webサイトやファッション、生地、アクセサリーなど…デザインにもさまざまな種類があります。普段目にする物は、誰かの手によってデザインされている。そんな意識を持って改めて見渡すと、身の回りの物から作り手の意図や主張が見えてくるようで面白いです。

 デザイン一つでその記事の印象が180度変わったり、デザインがその記事のイメージをよりわかりやすいものにしてくれたり。私はイオで雑誌編集の仕事を学び、デザインの効果を実感しました。デザイナーとは、いわば物に魅力を加えたり、その良さを引き出す職業。そんな、物を活かす側にいる人たちの話を聞いてみたいと思うようになりました。

 そんなわけで、月刊イオ12月号の特別企画は「ウリデザイナー名鑑」(仮)です。自身のセンスと技術を生かして活躍する同胞デザイナーに、発想の源泉や作品への思いについて聞きました。

 昨日、私も取材に出かけました。2008年のイオ4月号でも一度登場してくださった金聖恵さんです。金さんは、ぬいぐるみやスニーカー、本など、ありとあらゆる素材でシャンデリアなどの照明器具を作っています。他にも、布に印刷するコラージュやアクセサリー、壁掛け、小物など、たくさんの作品を手がけています。



 自宅にも可愛いシャンデリアが飾られていました! 

 現在、金さんは3人の子どもを育てながら作品作りをしています。末っ子は今年の9月に生まれたそうです(!)。今年で10周年を迎えるという金さん。興味深いお話をたくさん聞くことができました。

 12月号、スポットライトはデザイナーへ。才能あふれる同胞デザイナーたちの魅力をたっぷりとお届けします。(理)

子育てのおもしろさ

2014-10-30 09:00:00 | (愛)のブログ
さて、来年度のイオの新年度リニューアルに向けて、新連載たちがようやく決まりました。明日また会議を持ち、各担当者が決定し、私たちデザイナーもともに企画内容やデザインをこれから詰めていく予定です。
子育てに関する企画もあるので、私自身すこしワクワクしています。

子育てをしていると大変なこともありますがおもしろいこともたくさんあります。
先日、こんな事がありました。


登園したときに、ママ友が「○○ちゃんおはよう~!」我が子に明るく声をかけてくれました。
その時少しぐずってしゃがんでいた我が子の目線まで、一緒にしゃがんで手を差し出しながら「はい、タッチ~!できるかな?」と。

あれ?なかなかしないぞ?
どうするのだろう?できるかな?


すると少し考えた我が子は。。。





すくっと立ち上がりました!


(あ、そっちの「たっち」か~)と思わずママ友と2人で笑ってしまいました。

子どもは子どもなりに言葉を理解しているようです(笑)。
単語から話し始め、最近は二語文もでてきて、これからスポンジのように何でも吸収していく子どもの成長をみていると、新しい驚きがたくさんです。
子どもの発達のひとつひとつを間近で見れるのはとてもおもしろいです。

それと同時に、一番近くにいる大人として下手なことができないな~とも思わされます。

そんな中、来月号では3、4、5歳児の幼児教育に関する特集をイオで組むことになりました!
デザインは私が組むことになったのですが、いまから原稿を読むのが楽しみです。
11月中旬に発行される予定のイオ12月号もどうぞお見逃しなく!(愛)

手作りジュエリーの展示会

2014-10-29 09:00:00 | (淑)のブログ
 先週、12月号の取材のため中目黒で開かれていたジュエリーの展示会に行ってきました。



 デザイナーの成麗奈さんは母校・東京朝鮮第9初級学校の3級上の先輩です。ご自身のお名前である「RYONA」というブランド名で活躍しており、デパートなどでかのじょの特設ブースを見かけるたびに、嬉しく思い、密かに応援していました。

 今回展示されていたのは、2015年の春夏の新作です。
 2015SSコレクションのコンセプトは「city summer」だそうです。リゾートをテーマにしたトロピカルなデザインが麗奈さんオリジナルのジュエリーの特徴といえますが、新しいコレクションでは洗練された都会をイメージしたそうです。詳しい内容と新作のお披露目は、イオ12月号を乞うご期待!です。
 展示会はバイヤー向けのもので販売はしていなかったのですが、個人でもオーダーできると聞いて、記念にピアスを一点お願いしました。色鮮やかで繊細な、麗奈さんのつくるジュエリー。いつか私もほしいと思っていたのでうれしいです。さらに、デザイナーさん本人にアドバイスをもらいながら選ぶなんて、贅沢ですね。まさに役得取材です。同行した(麗)さんには「買い物してる」と笑われましたが。これから製作に入るので、届くのは半年後。待ち遠しいです。麗奈さんの作品は、全国の百貨店や大手セレクトショップでも取り扱っていますよ。
 
 麗奈さん、11月にも同じ中目黒でイベントとポップアップショップを行うそうです。興味のある方はぜひ足を運んで、麗奈さんの世界を楽しんでくださいね。私も遊びに行きます。

 RYONA POP UP SHOP & Flower work shop event(11/7~16)



 今日もこれから麗奈さんに会いに再びの中目黒へ行ってきます。どんなお話を聞けるのか、楽しみです。(淑)

便利なスマホの楽曲情報検索アプリ

2014-10-28 09:00:00 | (相)のブログ
 

 今更だが、本文のタイトルにもあるように、スマホの楽曲情報検索アプリは本当に便利だなぁ、というお話をしたい。
 知っている人には「ああ、そうだね」という話だが、知らない人にとっては「は?」なので、以下、楽曲情報検索アプリについて簡単な説明を。
 ここで言う楽曲情報検索アプリとは、流れてくる音楽を聞き取って曲名や歌手名を教えてくれるアプリで、「Shazam」や「SoundHound」が有名。ふと立ち寄ったお店や街中、テレビ、ラジオなどから音楽が流れてきて、「あっ、いい曲だな。でもタイトルもアーティスト名もわからない…」や「あれっ、この曲名なんだったっけなぁ、ど忘れしちゃった」というシチュエーションは誰しも一度は経験したことがあるだろう。そんな時にこのアプリを使えば、タップ1回であっという間に曲名を検索してくれる。曲の途中からでもOK。曲名、アーティスト名の検索のみならず、収録されているアルバム名などの関連情報やYoutube動画も表示してくれる。
 Shazamは鼻歌や生演奏には対応していないのが難点といえば難点。しかし、SoundHoundのほうは鼻歌でも検索可能となっている。私は用途に応じて両方を使い分けている。
 使い始めて2~3年経つが、アプリの性能の高さに感動を覚えたこと多数。聞き取りに要する時間は短く、正答率はかなり高い。「邦楽」「洋楽」ともカバーしている範囲はかなり広く、とくに洋楽のヒット率は驚異的。これまで洋楽を中心に数百曲をShazamしたが、ほぼすべて正しい曲名が検索された。ちなみに、「Kポップ」にも対応しているが、朝鮮民主主義人民共和国の曲はヒットしてくれなかった。

 これまでは自分が知らない楽曲のタイトルを調べる場合、歌手名を知っていれば聞き取った歌詞の一部を元にネット検索。CM使用曲なら大概ウェブサイトに情報が掲載されているし、テレビ番組で流れた曲であれば直接問い合わせ。お店で流れている音楽の場合、店側に問い合わせてもわかる時とわからない時があった。しかし、上記のようなスマホアプリが出てきてからは、そんな面倒な手間をかけずとも必要な情報が簡単に手に入るようになった。本当に便利な世の中になったものだ。
 昔、知人に、CDショップで従業員に鼻歌を聞かせて目当ての曲名とアーティスト名を調べる猛者がいたが、小心者の自分にはとても真似できない。その話を聞いた私は、知人の大胆な行動よりも、決して上手くはないであろう彼の鼻歌だけで楽曲情報をピタリと言い当てた店のスタッフの知識量に感嘆したのだった。

 最近、お金がない時の休日の過ごし方として、読みかけの本とスマホを片手に地元の某喫茶店へ行き、本を読みながら気になる曲を片っ端から検索するということをよくやっている。そもそも、オフの日なんてあまりないし、決して他人に薦められるようなものでもないが、自分としてはリラックスしたひと時を過ごすことができるので結構気に入っている。(相)


鶴見駅にコッポンが!~ミレフェスタ2014

2014-10-27 09:00:00 | (瑛)のブログ


 10月19日、神奈川の鶴見朝鮮初級学校付属幼稚園で開かれたミレフェスタ2014に行ってきました。


 集合場所の鶴見駅に到着すると、コッポンとセサギ、シアリがお出迎え。子どもたちと一緒に開場へ向かいます。



 体育館に集まり、ウリノレに合わせて踊った後は、パッサレンジャーの登場!

 パッサ(박사)とは博士。神奈川朝鮮高校を卒業した後、日本の大学院を経て研究者や医師として活躍しているトンポ6人が登場し、空気砲やシャボン玉を作って子どもたちの遊び心をくすぐってくれました。



 年齢別の3種イベントでは、ベビーマッサージ、リトミック、パッサレンジャーによる科学体験などが同時開催され、ここでも神奈川県在住のリトミック講師やベビーマッサージ師、そして、トンポ科学者たちが大活躍! 0歳児から冒険心一杯の小学生を楽しませようと奮闘されていました。(脱帽。。。)



 そして、天然芝が心地よい運動場では、「裸足の運動会!」

 0~1歳児のハイハイ競争や2歳~3年生の徒競走、玉入れに綱引き、リレーと、子どももアッパオンマも、年齢を忘れて大興奮でした。


 

 神奈川のミレフェスタには過去2回ほど取材に行きましたが、韓国の映画監督を招いてのパネルディスカッションが印象深く残っています。

 今回のフェスタは3年ぶりの開催、とのことでしたが、たった3年の間に代替わりを実感。同世代の知り合いは減り、子育て世代が若返っているなぁと感じました。子育てのニーズも少しずつ変わってきているのでしょう。

 生まれて間もない0歳児がハイハイする姿に、この頃の子育てが一番大変だろうと、過ぎし日を思い出していました。何かに迷った時、不安に駆られた時、子育てがしんどくなった時、誰かの一言で私自身が救われてきたように、子育ては仲間なしには乗り越えられない、と改めて思いました。



 約400人の参加者を楽しませるために汗を流す20、30代のオンマ、アッパたち、卒業生たちのがんばる姿が、清々しかったです。

 神奈川の皆さん、本当におつかれさまでした! とっても楽しいイベントでした!(瑛)


町の変化と日本社会―特別永住の問題に思う

2014-10-24 09:00:00 | (K)のブログ
 最初の写真は2009年4月5日の日刊イオ(町の変化)に掲載したものです。日刊イオは2009年3月1日(3.1独立運動90周年記念日)にスタートさせたので、本当に初期のころに書かれたものです。それから5年半の歳月が流れました。
http://blog.goo.ne.jp/gekkan-io/e/204f02df899420a348a1cf0308abf335

 その時のブログで、家の近くに新しい道路を二つ作っている、いつになったら開通するのかわからない、ということを書きました。17年以上前に現在の家に引っ越しましたが、その時から道路建設のために立ち退きが進められており、写真に見るような段階にようやく進んでいたのでした。

 それから5年半。
 道路は次の写真のような段階まで工事が進みました。5年半前と少し違う角度から撮った写真です。この部分だけを見ると完成していますが、まだ200メートルほどだけで、残りの部分は手付かずです。まだまだ開通は遠いようですが、それでも町の様子がずいぶん変化したなと感じます。



 09年4月5日のブログは、朝鮮民主主義人民共和国がロケットを打ち上げて、それに対して日本社会全体が非難を強めていた時期に書かれたものでした。
 町の様子も変わりましたが、それから5年半、日本社会もそれなりに変わったと思います。変わったというか、悪くなって行ったというか。

 09年4月の頃は、まだヘイトスピーチという言葉は一般的に知られていなかったと思います。在特会が京都の朝鮮学校を襲撃したのは09年12月4日でした。朝鮮学校だけを排除した「高校無償化」問題も起こっていなかったし、各地で朝鮮学校への補助金をストップするということも起こっていません。
 月刊イオ10月号で特集を組んだように、特別秘密保護法も成立していなかったし、集団的自衛権使用容認の閣議決定もされていなかったし、各地の過去を反省する碑や説明版が撤去される動きも今ほど顕著になっていませんでした。

 生活保護の受給をめぐって、弱い立場の人たちや外国人がいじめられ、最近では、日本の植民地支配により日本に住むことになった在日朝鮮人らの特別永住資格まで廃止しようという動きや発言が政治家などから出てきて、また話題になっています。

 蛇足ですが、今回のことで在日朝鮮人の在留資格についてあいまいになっていることを確認しようと、「特例永住」という言葉でネット検索してみました。しかし、特例永住のことはほとんど出てこずに「特別永住」のことばかりが出てきました。

 法126-2-6対象者、その子、その孫、協定永住、特例永住、特別永住…と、在日朝鮮人の在留資格についてきちんと知ることが大切です。上にあげたものを見ると、私も生まれてから何度も在留資格が変わっていることがわかります。
 すべては日本が、朝鮮に対する植民地支配の清算をきちんとしなかったこと、在日朝鮮人の法的地位の問題をその場しのぎで処理してきたこと、朝鮮半島の分断に加担し分断を在日朝鮮人の法的地位にまで持ち込んだこと、在日朝鮮人を常に管理・監視の対象としてきたこと等々が悪いのです。(k)

とりあえずの「横浜」、困った時の「横浜」

2014-10-23 09:00:00 | (麗)のブログ
(愛)さんも書かれていましたが、先週金曜日に横浜でイオの撮影会が行われました。

横浜は何回か訪れている場所です。
前回は、取材で白楽駅の近くまで行き、約2年前も特集の取材で在日同胞男女が参加する出会いのパーティーの撮影のため訪れました。
更にその前は、大阪から横浜へ研修に来た友達と遊びに行った時。この時は中華街に行き、胡散臭い占い屋に入り手相を占ってもらいました。

横浜在住の方にはちょっと申し訳ない気もしますが、「困った時の横浜」としてよく利用していた場所でもあります。

「東京じゃないどこか他の有名な観光地…とりあえず、横浜行く?」
といった感じでブラブラするのですが、今回は撮影会という形で来ることが出来ました。


相変わらず家族連れや修学旅行生、カップルが多いですが、雰囲気が良く、とても綺麗でいい街だな~と思いました。
私は今回、横浜の街や人々、そして犬を主に撮りましたが、どこを撮っても絵になる横浜の魅力に改めて気付いた日でもありました。(麗)

初めての新潟で

2014-10-22 09:00:00 | (理)のブログ
 先週末から昨日にかけて、新潟出張に行ってきました! 日曜日には新潟朝鮮初中級学校で開催されたミレフェスティバルを取材し、週明けから新潟同胞たちの話を聞いて回りました。朝・日友好を目的としたミレフェスティバルは今年で17回目を数える伝統あるイベントで、当日は約1000人が足を運びました。8月末に平壌で行われたプロレス大会にも参加した里村明衣子選手も会場を訪れたとのことです(私は一歩遅く、直接お会いすることができませんでした…不覚)。これらの様子は「日本列島トンネ探訪」で紹介します。

 また、同胞が営む飲食店を紹介する「私の三ツ星」も新潟で取材してきました。ここで推薦者として来ていただいた方が、若い頃に私のオモニと親しく過ごす仲だったということが判明! オモニは東京出身なのですが、新潟出張が多い仕事で、その度にお世話になっていたそうです。その場でオモニに電話をし、約20年ぶりに言葉を交わしていました。その方は「やだも~」を何度も連呼しながら、懐かしそうに話をしていました。私もそんな姿を見るのがとても嬉しかったです。

 在日朝鮮人にとって歴史の深い地・新潟。色々なことを感じたり、偶然の出会いがあったりと、短い日程ながら今回も実りの多い出張になりました。今回も、同胞たちの優しさと気づかいに最後まで助けられました。いい記事をかくことで、感謝の気持ちを伝えられたらと思います。記事はそれぞれ12月号に掲載されます。ぜひご覧下さい。(理)

イオ撮影会@横浜

2014-10-21 09:00:00 | (愛)のブログ
先週イオ編集部の皆でイオ撮影会を久しぶりにしました!
各自の写真撮影向上のための撮影会で、度々イオで企画されていましたが、今回の撮影会は前回の浅草での撮影会から実に2年ぶり!
当日は雲一つない晴れ渡った秋空で、絶好の撮影日和でした~。

まず赤レンガ倉庫からスタート。皆各々思い思いに移動しながら撮影していきます。


私は子どもが遊ぶ姿や犬などを撮っていきます。
お店の中の小物もかわいかったのでパシャリ。買い物欲と闘いながら、撮影しました。笑

当日はダウンベストを着ていったのですが、照りつける日差しが思いのほか暑く、帽子でももってくればよかった~と思うほどでした。



続いて山下公園、カップルや家族連れが多くて、ほのぼのしてました。


そして中華街!編集長が皆に中華まんを買ってくれました。
私はその後、小龍包も若手3人と一緒に買って食べました。美味しかったです~


中華街で有名な観光スポット、関帝廟!
きらびやかな装飾に圧倒されました。


その後少し遅めのランチをとるため、イオ編集部で関帝廟から少し歩いた先にある「湖の風」というお店へ。
会社の元OBのお店で、無添加食材などを利用した創作和食のお店です!
ビールもふつうのビールは置いてなく、少し変わったお酒が置いてありました。
料理も何を食べても健康的で味も絶品で、美味しかったです!



自然と会話も弾み、来年度のイオの企画がひとつ確定しそうなほどでした。笑
カメラを持って街を歩く。結婚してからはそんな時間がほとんどなくなりましたが、久しぶりのこんな貴重な時間が楽しくてたまりません。^^(愛)

イオ11月号ができあがりました

2014-10-20 09:00:00 | (淑)のブログ


 10月も半分が過ぎ、すっかり秋めいてきました。いつの間にか日も短くなり、向寒の季節ですね。
 体調管理に気をつけたい季節の変わり目。私は数日前から風邪なのか秋花粉なのか、鼻のムズムズに悩まされています。日刊イオ読者のみなさんは、体調など崩されていませんか?

 本日刷り上がったイオ11月号の特集は、「朝鮮のスープであったまろう」です。体調を崩しやすいこの時期にぴったりの特集です。
 朝鮮料理の特徴の一つが、豊富なスープ料理といえますが、皆さんのご家庭では、何種類くらいの朝鮮のスープを作りますか? わが家では、みそ汁やお吸い物などの日本の汁物、コンソメやポタージュなどの西洋のスープが食卓に並ぶことは少なく、ほとんど毎日、朝鮮のスープが食卓に上がります。2世の母が、具だくさんのスープを大鍋で作ってくれます。
 特集では肉、魚介、野菜を使った10種類のスープを紹介します。
 料理の撮影は(愛)(麗)(理)さんと4人で臨み、終了後は10種類のスープをご馳走になりました。
 写真は撮影後の試食会兼昼食のようす。豪快に鍋ごといただきました。


 どのスープもそれぞれ出汁がきいていて美味でしたが、中でも私のオススメは参鶏湯と冬瓜のスープです。ぜひご自宅でチャレンジし、家族や友達と温かいスープ料理を囲み、団欒の時を過ごしてくださいね。

 特別企画は、「朝鮮陶工の足跡を辿る」。400年以上前、豊臣秀吉による2度の朝鮮侵略により、朝鮮半島からいかに陶工たちが連行されてきたか、そしてかれらとその末裔たちがどのように努力を重ね、日本の地に焼き物の文化を発展させていったかを振り返りました。また、十五代沈壽官氏に、薩摩焼への思いと15代続く歴史について聞いたロングインタビューも掲載されています。

 その他にも、仁川アジア競技大会、朝鮮学校児童のプログラミング体験「コリアン・キッズ・ラボ」などを掲載しています。秋の夜長にイオ11月号、ぜひご愛読ください。(淑)

頭を悩ます季節

2014-10-17 09:00:00 | (相)のブログ
 今年もあと2ヵ月半を残すのみとなった。「イオ」も11月号までの編集作業が終わり、12月号だけとなった。
 現在、「イオ」編集部では12月号の制作と並行して、来年度の企画を決める会議の真っ最中だ。
 編集コンセプト、連載、特集、表紙、レイアウトなどなど…毎年この時期になると、翌年の企画立案に頭を悩ませる日々が続く。「斬新な企画」と口で言うのは簡単だが、そう容易く湧いてくるなら誰も苦労はしない。
 年々、既成概念で凝り固まってくる頭を強引にフル回転させ、企画をひねり出す。各自持ち寄った案をみなで「あーでもない、こーでもない」といじくり回すうちに、いいものが生まれてくる。そんなプロセスが苦しくもあり楽しくもある。
 陳腐な表現になってしまうが、大切なのは作り手の情熱とそれを雑誌という形にする「センス」なのだと思う。

 来年、本誌は創刊19周年を迎える。19年といえば決して短い月日ではない。
 「雑誌は生き物」だと誰かが言っていた。時代の支配的な空気に安易に迎合することなく、しかし時代とシンクロした雑誌―。何を言っているのか自分でもイマイチよくわからないが、そんな誌面を作れればいいなぁ、と最近漠然とではあるが思っている。(相)

조선학교이야기~韓国から届いた一冊

2014-10-16 09:00:00 | (瑛)のブログ



数日前に韓国から一冊の本が届きました。

「차별을 딛고 꿈꾸는 아이들 조선학교 이야기」
KIN(지구촌동포련대)엮음 선인 10000원

※「差別をはねのけ夢見る子どもたち 朝鮮学校のはなし」(KIN・地球村同胞連帯著、ソウル・ソニン、10000ウォン)

 朝鮮半島の平和統一に向けた6・15共同宣言から14年。この間、「朝鮮籍」者の故郷訪問が遮断される中でも9月には大阪朝鮮高級学校ラグビー部を描いた映画「60万回のトライ」が韓国で封切られ観客1万人を突破しました。

 朝鮮学校に向けられる韓国市民の疑問や好奇心に応えようと作られたのが、この一冊です。

 全170ページ。冒頭に18つの問答があり、日本政府が「無償化」差別をする理由、朝鮮学校と朝鮮民主主義人民共和国の関係、朝鮮学校保護者の経済的負担、生徒の統一に対する意識など、「素朴な疑問」に答えています。

 執筆陣は、韓国の市民運動家や学者、「無償化」差別をなくすために活動する日本人支援者や朝鮮学校の保護者、卒業生たちです。

 この本を手にとった時、6・15宣言が生んだウリハッキョ応援歌だな、と感じました。

 なぜなら、6・15宣言が発表されたからこそ、韓国の一般市民が朝鮮学校を訪れるようになり、2002年には朝鮮学校生のソウル公演も実現しました。それまで韓国社会と朝鮮学校は出会うことすら許されていなかったのです。金明俊監督の映画「ウリハッキョ」もこの過程で生まれました。

 一方、日本では、2003年に東京都が東京・枝川の東京朝鮮第2初級学校に土地明け渡しを求める裁判を起こすなど、朝鮮学校に対する日本政府や自治体の攻撃がはじまっていました。ご存知、無償化差別もこれに連なるものです。同時に南の社会では、日本での差別に心を痛め、朝鮮学校を知ろう、支援しようという動きが生まれてきました。以前には考えられないことでした。

 本書では、南の市民たちが、韓国政府が在日同胞を、朝鮮学校を「棄ててきた歴史」を繰り返し語ります。

 建国大学校・統一人文学研究団研究教授のキム・ジンファンさんは、過去の政権が在日朝鮮人社会に分断を持ち込み、無数の韓国籍同胞を政治犯に追いやった事実を取り上げながら、韓国社会に猛省を促しました。政治犯として釈放後に精神を患った方、人生を台無しにされた方のお名前一つひとつが記されています。

 無償化連絡会とともに、ウリハッキョ支援を続けるモンダンヨンピルの権海孝さんは、自身の原点を語っています。2000年秋に金剛山で南北の青年とともに朝鮮大学生と出会い、別れ際に慟哭する姿に「分断の歴史に存在する彼らの場所を考えた」こと、現在も彼らとの出会いが人間性回復に繋がっていること…。

 リ・ミョンオク、シン・カミさんは、朝鮮学校に通い、通わせた選択が周りに受け入れられなかった経験を含め、なぜこの場を望んだのかを率直に書いておられます。

 「私の消えた故郷たち」と題された一文は、京都朝高出身のク・リャンオク弁護士が寄せたものです。母校がヘイトスピーチにさらされた怒りと悔しさに満ちた文章は、闘いの道のりを克明に記すもので、涙なしには読み進められませんでした。

 本書に、朝鮮学校への理解こそが「統一への道のり」という下りがあります。

 日韓にまたがる朝鮮学校への構造的な偏見と差別はいまだ根強い。

 この本を通じて、差別と偏見の中でも、あえて、そして、自ら進んで朝鮮学校を選択し、守ってきた歩みを知ってほしい。日韓の「システム」に疑問を投げかける市民力が韓国社会で広がってほしい、と切に思います。(瑛)

※お求めはコリアブックセンター(� 03・6820・0111)

鹿児島出張と海釣り

2014-10-15 09:00:00 | (K)のブログ
 9月末に11月号の取材のため鹿児島県に行ってきました。
 アクシデントあり、いろいろな出会いありの、非常に刺激的で忘れられない出張となりました。
 まず、鹿児島県に行くのは今回が初めてでした。鹿児島県に行ったことにより、プライベートも含めて日本の47都道府県すべてに足を踏み入れたこととなります。いろんな地方に出向く職業はいろいろとありますが、記者もそのひとつで、自分にとってひとつの区切りとなりました。

 鹿児島空港からバスで鹿児島中央駅まで行ったのですが、まず驚いたのが、桜島の火山灰の多さでした。女性は傘をさしている人が多く、マスクをする人もたくさんいました。目に見えて火山灰が降っているのがわかるほどで、街並み全体が灰のためにぼんやりとしていました。
 外に洗濯物を干している家は皆無で、駐車場の車には5ミリほどの火山灰が積もっていました。けっこう過酷な生活条件なのだと改めて思いました。
 しかし、鹿児島市内にいたのは2時間ほどで、出張中の多くは北部の出水市にいました。出水市は熊本県と県境にあり、隣は熊本県の水俣市。すごく近くて今回水俣にも行くことができました。


出水駅

 ここからが、今日の本題。

 出張中の日曜日。出張中は日曜日も取材があることが多いのですが、今回はとある同胞の誘いで海釣りに出かけることになりました。釣りは、中学生の時に友達と琵琶湖に行ったことがあるだけで、海釣りは初めてでした。

 朝4時に起きて準備をし、船が停泊している場所へ。全長8メートルほどの船(ボート)が浮かんでいました。6時半ごろ出発。この日参加したのは、鹿児島の同胞(船のオーナー)、熊本の同胞、日本人、私の計4名。日本人のAさんはイオの愛読者で、「マンガ・朝鮮の民話」をいつも楽しみにしていると言っていました。


 波も高くないこの日、船は八代海を走り長島との間を通り外海へ。エンジン音を響かせて颯爽と走る船。初体験の海釣りを前に心が弾みます。


 走ること約1時間でこしき列島近くの釣り場に到着しました。


 しかし、到着して錨を安定させるために船が不規則な動きをした時に、急に気分が悪くなりました。外海の波はけっこう高く、船が泊まってもそれなりに大きな揺れが続いて、とうとう我慢できずに、食べたものを吐いてしまいました。
 完全な船酔いで、完全にダウン。救命胴衣を枕に甲板に寝ているしかありませんでした。少し楽になって起き上がると、寝ている時よりも頭の位置が高くなって揺れ幅が大きくなり、また気分が悪くなるという繰り返し。

 船のオーナーはそういう私を見て、「一度、船酔いになったら、陸に上がるまで治らない」と冷静な言葉をかけてくれます。
 せっかく人生初めての海釣りを楽しみにしていたのに、結局一度も竿を持つことはありませんでした。午前7時半に到着し午後2時半に釣り場を離れるまで、7時間もずっと寝ていたのでした。
 前日、「船酔いは大丈夫ですか?」と何度も訊かれたのに、船酔いしてしまったのが情けなく、一緒に行った人たちに迷惑をかけて申し訳ない気持ちでした。朝鮮に行くときに以前は万景峰92号に乗りましたが、結構な荒波でもそんなに気分が悪くならなかったので、自分は船酔いはしないと思い込んでいたのですが、大型船の揺れと小型船の揺れはぜんぜん違って、自分の甘さを思い知らされました。


釣りを楽しむオーナーとAさん

 この日、釣れたのは約10匹ほど。私は魚に詳しくないのでわかりませんが、それなりの高級魚も釣れたということです。他の3人は楽しめたようで、よかったです。


 その後、「つらかったでしょ。もう二度と釣りは嫌でしょ」と言われることがありましたが、嘘ではなく行ってよかったと思いますし、それなりに楽しかったです。非常に良い思い出になりました。また、誘われたら行くと思います。誘われることはないでしょうが。
 ホテルで体重を量ったら1日で3キロほど落ちていました。「船酔いダイエット」、非常に効果がありました。(k)
 

ついに「アレ」を体験した

2014-10-14 09:00:00 | (麗)のブログ
深夜3時くらいまで起きていた時のこと。眠さに限界を感じて就寝したのですが、それは約一時間後に起きました。

まず、隣の部屋からなのか自分の部屋からなのか、ドンドンという音が何度も何度も聞こえてきました。
「うるさいなー…」と思い、目をあけようと何度も試みるのですが、目どころか体さえぴくりとも動きません。

そう、私は金縛りにあってしまったのです。人生初の経験でした。

何とか体を動かそうとした次の瞬間、黒い人の形をしたような何かが声をあげ、私の体に覆いかぶさってきました。

もうその時は「やばい心霊体験してるよ今!!」としか思えませんでした。
かなり怖かったのですが、人の睡眠を妨害している目の前の黒いヤツに段々腹が立ってきて、気合いでそいつ追い払うように叫んだ瞬間、目が覚めて体も動けていました。

最初は何が起きたかわからず放心状態だったのですが、段々と冷静になった途端、一気に恐怖が増し、全身の血の気が引きました。

「こ、怖い夢だった…」
とりあえず気を紛らわすためにテレビをつけると、美味しそうなご飯の映像が流れて「良かった現実だ」と一安心したのでした。

その日、会社に来てこの時のことを思い返すと、これが俗に言う「金縛り」というものだったことに気付いたのです。

金縛りについて色々検索したところ、自分が体験したことがほとんどネットに出てきたので「ついに体験したぞ!!」と、何故かすごく感動してしまったのでした。(麗)

形のない「北朝鮮嫌悪」

2014-10-10 09:00:00 | (理)のブログ
 愛知・「無償化」裁判の第9回口頭弁論が、10月7日に行われました。名古屋地裁前には、傍聴券を求めて186人の同胞、日本市民が足を運びました。愛知朝高3年の生徒らも訪れ、傍聴席の1/3以上を埋めました。

 法廷では、現役朝高生の男性原告が意見陳述をしました。男性は、「学生が自分の国の言葉や歴史を学んではいけない理由などない。日本政府のやっていることはいじめではないか」と、朝鮮学校を「無償化」制度から除外した日本政府に対する憤りを力強くのべました。

 またこの日、弁護団の矢崎暁子弁護士が原告側の準備書面(10)の内容を意見陳述しました。私は愛知での「無償化」裁判を何度か取材していますが、準備書面の陳述を傍聴したのは初めてです。

 書面の内容は、日本社会の中に蔓延しているいわゆる「北朝鮮嫌悪」の問題についてでした。「現在、『北朝鮮嫌悪』を煽る言論はためらいもなく発せられ、そんな状況が当たり前になっている」。それがいかに異常で危険なことなのかを、形成過程、社会・人々に与える影響、そこから派生する各問題などをもとに説明していきました。
 
 その上で、「裁判所には、被告国が原告らを『高校無償化』から除外していることに対し、それが『北朝鮮嫌悪』に基づく世論や偏見によるものではないか、客観的かつ冷静な検証を求める。司法こそが『北朝鮮嫌悪』によらない冷静な判断を期待できる、『少数派のための最後の砦』であり、だからこそ本訴の提起に至った」と主張しました。

 口頭弁論後の報告集会では、傍聴できなかった方々への報告がなされました。矢崎弁護士は準備書面について、「今回の書面を、約1年かけて準備してきた。国は『北朝鮮嫌悪』に基づいた偏見を並べ立てているだけではないか。これが訴訟の本質であり、どうしてこの裁判が起きているのかを知るための前提条件だった」とのべました。日本が朝鮮を植民地にした時代まで遡り、歴史的な観点からも考察しながら、弁護団が一丸となって作成したといいます。形のない、しかし大多数の風潮によってこんなにも大きな影響力を持ってしまった「北朝鮮嫌悪」。準備書面はその正体を歴史的観点、社会的観点から明かし、本質を正確に規定するとてもわかりやすい内容となっていました。

 報告後、会場から質問がありました。「今日のように、支援者が準備書面の内容を知ることは可能なのか」。弁護団からの答えは、「原告の一切の情報を秘匿するという条件のもと、要望があれば可能」とのこと。以前の報告集会で中谷雄二弁護士が「国が何を言っているか、自分たちが何を主張しているのかを、ハッキリと知らなければいけない」とおっしゃっていましたが、そういった理解を深めるために今後、準備書面が有効利用されるのもいいなと感じました。

 愛知では9月から、月に1度「無償化デー」を設けて、街頭宣伝や学習会など、裁判支援に繋がる活動を展開していくことが決められました。10月は25日に実施予定。他にもたくさんの取り組みを進めています。愛知での裁判支援はこれからさらに活発化していきそうです。(理)