日刊イオ

月刊イオがおくる日刊編集後記

「つながる!かわさきのハルモニ展&出版記念座談会」

2019-06-06 10:00:00 | (瑛)のブログ




「わたしもじだいのいちぶです」出版記念イベント「つながる!かわさきのハルモニ展&出版記念座談会」が6月1~2日、JR川崎駅近くのミューザ川崎で行われ、足を運んできた。

会場には、大八木宏武さんの写真展「ハルモニ!」やハルモニたちが識字学級で描いてきた絵、作文、習字などが所せましと展示されていた。川崎南部で暮らしてきた一世たちの生活史を記録した映像も流され、繰り返されるヘイトスピーチや、戦争反対に声をあげるハルモニたちの勇敢な姿も手作りの壁新聞で紹介されていた。









展示された作文や絵の数数に、かつては、学ぶ機会すら与えられなかった多くの一世たちの悔しさを思う。

ハルモニたちの文章を読みながら浮かんだのは、三重県に暮らした亡き祖母の姿。学校にすら通えなかった祖母の家にはいつも朝鮮語の新聞が置いてあり、祖母はいつもその新聞を教材に、朝鮮語を読んだり、書く練習をしていた。



会場には、識字学級「ウリマダン」に集うハルモニたちの一生を時系列で紹介するコーナーもあった。

目を凝らすと一人ひとりに歴史があり、家族との悲しい別れがあったことがわかる。日本と朝鮮半島を行き来しながら、苦労を重ねてきたその人生と思いをもっとたくさんの人たちに知ってほしいと感じる。



7月号、本誌の特集はヘイトスピーチ。

日本の植民地支配によって故郷を奪われ、それでもなお子どもたちのために声をあげ続ける一世のハルモニたち。その一字一句にもっと頑張らねばという思いに駆られた。展示を準備してくれた方々に感謝いたします。(瑛)

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