日刊イオ

月刊イオがおくる日刊編集後記

今年最後の取材に行って

2015-12-28 09:00:00 | (理)のブログ
 12月25日、東京地裁にて「ニコン『慰安婦』写真展中止事件裁判」の判決言い渡しがありました(裁判の概要などはこちら→http://oshietenikon.net/about/)。
 私も今年最後の取材で行ってきました。

 ニコンという有名な企業を相手に訴訟を起こしたのは、韓国出身の写真家・安世鴻さん(写真中央が安さん)。20年ほど前から日本軍「慰安婦」被害女性たちを写真に収めており、日本で書籍も販売されました。現在は日本に暮らしながら活動を行っています。イオでも2016年2月号から、「日本軍『慰安婦』の肖像」に代わって新しく安さんの連載が始まります(以降、偶数号に掲載されます)。
 
 冒頭の裁判について、私はこれまできちんとフォローしていませんでした。判決言い渡し、その後の報告集会に参加してみて、この事件がどれだけ重大な問題かを、恥ずかしながら初めて知ると同時に、もっと多くの人たちにこの問題について早くから伝えなければいけなかったと反省しました。

 判決は安さんの勝訴。しかし判決文の内容には残念な部分も見受けられ、またニコン側の控訴も十分にありえるということで手放しでは喜べない様子。詳しい内容はイオ2月号で紹介するので、ぜひ読んでほしいです。

***

 今年最後の取材に行って、自分の周りで何が起こっているか、いま何を伝えるべきなのか、知らないといけないことがまだたくさんあると強く感じました。来年は日々の仕事をきちんとこなしつつ、もっと視野を広げてさまざまなことがらにアンテナを反応させようと思います。仕事でもプライベートでも、また新しいことにどんどん挑戦してみたいです。

 さて、私のブログも今年最後になりました。来年も、日刊イオならびに月刊イオをよろしくお願いいたします!(理)
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今年を漢字1文字で表すと。

2015-12-25 09:00:00 | (愛)のブログ
イオ2016年1月号は無事皆様のお手元に届きましたでしょうか?
今回、地方への発送が今週に入ってからの発送となり遅れてしまったため、まだお手元に来ないという場所もあるかと思います。
この場をお借りして、お詫び申し上げます。いましばらくお待ちください。

先日、イオの忘年会を行いました。
若い記者たちが時間がない中で色々準備をしてくれ、イオ5大ニュースの発表などをしました。
そしてその中で、今年を振り返っての漢字1文字をお願いします!とのお題がでました。

皆の漢字1文字は、瑛さんがブログでも書いたとおり、イオ編集部にとっては全く予期しない事態があったため、それを表す漢字がならんでいました。

私は「耐」または「越」、という漢字を書きました。

8月以降は前半の諸々を忘れるほど、仕事、仕事、仕事、の日々でした。
自分がどれだけ守られ、支えられていたのかを思い知り、自分ができることが何かを考え、
大変だろうとなんだろうと、踏ん張り時、なにがなんでも乗り越えなくては!の一念で、過ごしてきました。
仕事の仕方を改め、模索する中で、同僚たちへのお互いの信頼も太くなったと思います。

離れていても、思い描き、目指すことは同じだという想いで、これからもイオの雑誌づくりをより良いものにするべき精進していきます!
来年は個人的には仕事以外にも、趣味の写真撮影にも力を入れて、撮影力をアップできるよう頑張りたいと思います。

皆さまの残りの2015年が良き日々ですごし、新たな2016年を充実した1年になりますよう、お祈りいたします。(愛)
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1年を振り返って

2015-12-24 09:00:00 | (S)のブログ
(S)の今年最後のブログになります。この1年間は、とても目まぐるしい1年でした。今年の初めはというと、卒論やサークルの定期公演の準備に追われながら、怒涛の大学生活を送っていました。これまでにないほど同級生たちと進路について相談し合った時期でもありました。
それが、気付けばすでに、入社して9ヵ月が過ぎようとしています。とても不思議な気分です。
 
この間、取材を通して日本の方や多くの同胞との出会いがありました。思いもよらない出来事を経験し、同胞社会の「狭さ」ではない「つながり」を肌で感じました。また、取材という機会がなかったらきっと会うことができなかった人たちや、聞くことができなかった話がたくさんあり、本当に貴重な経験をさせてもらっているとつくづく感じました。
そして何よりも、たくさんの方々の協力と支えによってイオが作られてきたことを知りました。
 
イオは来年、創刊20周年を迎えます。大切な節目の年にイオに携われる幸運に感謝しながら、頑張っていきたいと思います。(S)
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2016イオ新連載のご紹介!

2015-12-23 09:00:00 | (瑛)のブログ
2016年のイオ、手に取っていただけましたか?今日は新しく始まった連載を紹介します。

●トンポの風景
茨城、北関東を中心に朝鮮学校の子どもを精力的に撮っているユン・チスさんの素敵なスナップ!

●上京物語
 なぜ東京へ?地方都市から東京で暮らしはじめた女性のエッセイです。トップバッターは法律事務所勤務のリョ・イナさん

●虹色の教室
特別支援教育に携わる現場の教育たちによるエッセイ。初回は京都朝鮮中高級学校のパク・フンミン先生です。

●手探りの教育
 混迷を深める現代社会。子どもの未来のために、学校や教育をどう作りあげればいいのでしょうか。子どもを教えることをずっと考え続けている人たちによる骨太のエッセイです。

●NEWS EYE
 世界の気になるニュースをもっとわかりやすく!
 親子のための月刊イオニュースも続きます。

●金すんらエッセイ「役に生きる」
 金剛山歌劇団、劇団四季で歌手・俳優として活躍した金すんらさんが日々の思いを綴っています。

●暮らしは今
 日本に暮らす同胞たちの暮らしは? 年金、名前、介護、就職などさまざまな問題に迫ります。

●中学生スイッチ!
 思春期とは大人への入口といわれるものの、年頃のお子さんを抱える家庭で悩みは尽きません。兵庫県在住の養護教諭ソ・チョナさんが中学生の悩みに答えます。

●みるみるわかる!擬声擬態語
 朝鮮語学習コーナーもリニューアル!ハングル能力検定協会理事の解説が抜群です。
 通訳者として活躍する同胞たちのエッセイもぜひお読みください。

●大人のためのジェンダーの話
この社会によって、知らず知らずのうちに「当たり前」と思わされていること。それは時に、身近な人を傷つけているのかもしれません。染み付いた差別意識をチェックできるエッセイです。

●FACE
 注目の人を紹介するページ。初回は創部40周年にして「花園」出場を決めた東京朝高ラグビー部の呉昇哲監督です。

●ふぃおぎの絵日記
 2015年度にマンガを執筆してくれた、ふぃおぎさんが新天地のドイツから素敵な絵日記を届けてくれます。

 2015年もあっという間に終わりを告げようとしています。

 この夏、イオ編集部は、大変な出来事に直面し、この5ヵ月間は必死でした。

 編集部の大黒柱を欠くなか、ひとつの雑誌を作りあげるため、話し合い、補いあい…。「人は一人では何もできない」ことを身をもって知りました。

 病に倒れた人が願っているであろう、「メッセージ」を心の中で描くことで自身を奮い立たせてきました。だからこそ、回復した姿を見たときは涙が出るほど嬉しかったです。厳しい闘病生活を送る同僚の帰りを待ち望みながら、2016年もがんばっていこうと思います。今年もイオブログのご愛読、コマプスムニダ!(瑛)


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ホテルがとれない

2015-12-22 09:00:00 | (相)のブログ
 最近、地方出張でホテルの予約が取りづらい。いや、取れなくはないのだが、軒並み値段が高い! 最近は経費で落ちる範囲内の宿を探すのが非常に厳しくなっている。
 アジアを中心とした外国人観光客の急増を受けて、日本全国的にホテルの確保が難しくなっているというのは最近メディアでも報じられ、多くの人々が知るところとなっている。この現象は東京をはじめとする大都市や観光地がとくに顕著。空いている部屋がないことに加え、需要と供給のバランスで宿泊料も上昇を続けている。

 日本政府観光局のデータによると、2013年の訪日外客数は1036万人で、年間1000万人を初めて突破。翌14年にも前年比29%増で1341万人が日本を訪れた。そして今年は9月の時点で前年の数字を上回り、過去最高を更新。1 月から11 月の累計は1796 万人に達している。11月だけを見ても、前年同月比41%増の164 万8000人で、過去最高だった昨年(116 万8000人)を48 万人も上回っている。
 訪日外客数を地域別に見ると、アジアからの観光客の伸びが著しい。2010年は前年比で35.6%増、11年は東日本大震災の影響で-27.6%だったが、12年は35.2%、13年は27%、14年は33.3%増と止まるところを知らない。観光客増加の要因としては、日本政府が中国や東南アジアなどを対象に実施しているビザの条件緩和、円安、消費税免税制度の拡充によるショッピング需要、航空路線の拡大、燃油サーチャージの値下がりなどが指摘されている。この「日本観光ブーム」の中、来日する外国人は富裕層のみならず中間層も多いため、豪華なホテルよりも安価なビジネスホテルが宿泊先として好まれている、ということらしい。国内外から客が殺到すれば、混雑するのも当然だ。
 「出張族」とまではいかないが、仕事がら地方に出張する機会は少なくないので、最近のこの状況は他人事ではない。一泊5000円~6000円とリーズナブル(地域や宿泊プランによっては4000円台もざら)で、急な出張でも飛び込みで泊まれるというのがビジネスホテルの従来のスタンダードだった。大きなイベントの開催と重なって、開催地域周辺の宿が軒並み予約で埋まる、といった特殊なケースを除いて「ホテル難民」になることはなかったのだが…。

 状況が変わったのは、体感的にいうと昨年くらいからか。出張先は近畿圏が多いのだが、当初は週末に宿が取りづらいという程度だったのが、最近では週のアタマから厳しい状況だ。1ヵ月前に出張スケジュールが決まっていれば選択肢も増えるが、仕事の性質上、直前にならないとスケジュールは決まらない。出発前に日程が確定すればまだいいほうで、出張先で翌日からの宿を予約することもザラだったが、以前はそれでも問題なかった。
 まあ、ここでは書かないが、このような状況の中でも比較的アクセスのいい場所で予算内に収まるホテルを確保する裏技はいくつかある。これまではそれで何とかしのいでいたものの、11月の出張時にはついに自腹を切るはめに陥った。それでもベッドにシャワー、仕事用のデスクが備わっている宿が取れただけまマシか。今後は、スケジュールによっては1泊1500円の簡易宿泊所やカプセルホテル、インターネットカフェに泊まることも覚悟しなくてはいけないかもしれない。1泊程度ならいいが、体力的な問題を考えても、できればここらへんの宿泊施設を渡り歩くことは避けたい。
 しかし、東京五輪が開催される2020年までは「ホテル不足」の状況に劇的な改善は期待できないという分析もある。最近では、出張が決まると、取材の準備よりも現地で宿泊先をどうやって確保するかに時間を取られる有様。なんとかしてほしい。
 
 今年も残すところあと10日ほど。今年最後の出張先が大阪に決まった。東京朝鮮中高級学校が初出場する全国高校ラグビー大会(27日開幕)の取材。とりあえず、東京朝高の初戦が行われる28日の宿泊先は確保した。その後は朝高の成績次第だが…まあ、何とかなるだろう。

 今回のエントリをもって、2015年の私の執筆担当分は終了となる。今年もご愛読ありがとうございました。よいお年を!(相)
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新たな俳優にハマる

2015-12-21 09:00:00 | (麗)のブログ
最近、ある映画を二本見たのですが、ミーハーである私は見事にある俳優にハマってしまいました。

一度ハマるととことん突き詰めてしまうのがオタクのサガ…、その俳優の出演作品のDVDを五本ずつ見ては惚れ惚れするという作業を今日まで繰り返してきました。

俳優目当てで見るので、ジャンルはバラバラ、中にはあまり興味のないファンタジー系もあります。
この前は、あるミュージカル映画を見たのですが、喋っている途中で歌いだし、一曲丸ごと歌いあげるシーンが何度も続くのが中々にキツかったです。
それがミュージカル映画だとわかっていても、キツかったです…。

自分の好みではない映画を見るのも中々に苦痛なのですが、こんな機会がなければ、まず一生見ないであろう映画に沢山出会えるのである意味面白いです。
今年はすでに借りてきた映画五本を見るので、どんな作品に出会えるのか楽しみです…!

私が担当のブログ記事は今年でこれが最後となります。
皆さん、忘年会に年末調整など、師走は何かと忙しいですが、体調には気をつけて、残りわずかな2015年を乗り切りましょう!

よいお年を!!(麗)
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カレイドライブ

2015-12-18 09:00:20 | (理)のブログ


 昨日、中目黒で行われたライブに行ってきました。出演者はシンガーソングライターのfasunさん(写真)。埼玉県出身、朝鮮大学校の音楽科を卒業して本格的に活動を始めました。

 私がfasunさんを知ったきっかけは、先月行われた劇団アランサムセの公演「メイクアップ」です。主要登場人物のひとりで、恋人を亡くしたことによって歌えなくなった女優・ソッカさんを演じました。芯のあるハスキーボイスで演技にも迫力があり、なかでも最後に披露してくれた歌にとても心打たれたのです。
 ちなみにその時に聴いたのは、「remember」というfasunさんのオリジナルソング(https://soundcloud.com/fasun/remember)。
 上演後、同公演のパンフレットに挟まれていたフライヤーでライブのことを知り、さっそく予約をして当日までずっと楽しみにしていました。

 ライブタイトルは「カレイドライブ」。今年3月に発表したセカンドアルバム「カレイド」からきています。
 カレイドとは万華鏡の意。万華鏡は回すごとに綺麗な模様が現れますが、それは一つとして同じものがない。時間や日々も同じで、一瞬一瞬を大切に受け止めながら、美しい毎日を過ごしたいという気持ちを込めて制作に取り組んだと話していました。



 ベースとドラムに乗せて、ピアノの弾き語りで歌うfasunさん。ピアノの音色がとてもあたたかく、どの歌もすーっと染みてきました。
 また、歌に合わせて即興のペイントも披露されました。アルバムのジャケットデザインを担当した小西博子さんによるパフォーマンスです。上からどんどん色が重ねられ、模様が変わり、まるでゆっくりと回される万華鏡のようでした。

 fasunさんは、曲を作り歌うことで現実と向き合っているといいます。悲しい時、春を感じた時、息苦しい時、家族や大切な人に感謝を伝えたい時。すべての曲に、思いや物語を感じました。

 年内にはあと2回、今月の24、25日にクリスマスライブが予定されています。
http://fasun228.wix.com/fasun#!live/csw3
 その日もきっと素敵なライブになることでしょう…! 興味のある方はぜひチェックしてみて下さい。(理)
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イオ2016年1月号完成しました!

2015-12-17 09:00:00 | (愛)のブログ
お待たせしました!
ついにイオ2016年度1月号が完成し、今日納品されました!

表紙もリニューアル!イオのロゴ部分も少し変わりました。
2016年度の表紙はグラフィックデザイナーの許相浩さんがデザインしてくれることになりました。
この間、許さんと編集部員たちで何度も意見交換をして、このような表紙の形となりました。

特集は「トンポ×SNS 再考」。
同胞社会で様々な形で活用されているSNS。日本全国に散らばっている同胞社会が情報を簡単に共有し合えたり、連絡が途絶えていた同級生や接点のなかった同胞同士が繋がれたりとメリットは大きい。しかし、写真などは顔が世界に向けてさらされてしまうのはもちろん、位置情報などの公開にもなり、日本社会で実際に犯罪に繋がってしまった例も多い。特集では、同胞たちがSNSの利点を活かしながらも、どう注意を払って利用しなくてはいけないのかを考える
といった内容になっております。
特に青少年、子どもたちのSNSの扱いについては気をつけたいところですが、そういった内容も含まれているので、親子でもぜひ読んでもらいたい特集です。

特別企画は「ウリ떡(おもち)レシピ」。
お正月にトックを食べるご家庭も多いと思います。そこで、今回お餅の老舗、「いちりき」さんに協賛頂き、トックやトッポギ、変わり種のトッポギピザなど、冬休みに入るこの間、子どもたちも喜びそうなレシピも掲載されているので、ぜひご覧ください。

その他、新連載もはじまりました!
テレビにもでているあの俳優さんのエッセイが始まったり、特別支援教室を担当している先生たちのエッセイ、朝鮮語の犠牲擬態語を勉強する頁や、同胞たちの暮らしの中での日々の問題を扱ったルポなど、満載でお届けします!

その他、東北初中50周年に参加したある同胞の想いを綴ったエッセイや、武蔵野美術大学と朝鮮大学美術科の展示会の模様など、単独記事も見所です!

リニューアルしたイオ1月号、ぜひお手にとってみてください‼(愛)

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映画祭に行きました

2015-12-16 09:00:00 | (S)のブログ
 毎年秋に東京で開催される映画祭・東京フィルメックスが11月21~29日、有楽町のいくつかの映画館で開催された。これまで映画祭に足を運んだことがなかったが、スタッフとして働いていた友人に誘われ、オープニングで上映された映画「ひそひそ星」(監督:園子温)を観に行った。

 映画祭開幕ということで、会場の雰囲気は日頃の映画館とは違いかなり賑やかで、海外からも人がたくさん訪れていた。前から3列目のど真ん中、報道陣の真後ろで映画を観るのもはじめてのことだった。

 「ひそひそ星」は、人工知能を持つロボットが8割・人間が2割となった、人間が絶滅危惧種と言われる時代が舞台のSF映画。主人公は、宇宙船に乗り込み星々を巡りながら人間の荷物を届ける宇宙配達人だ。モノクロで描かれ、一つひとつの音が繊細。震災の傷跡が残る福島で撮影が行われ、今も仮設住宅に住む現地の方も出演していた。主人公が人間と会う中で、思い出や感情などといった「人間味」を感じ取っていくようすが印象的だった。人間の儚さの中に人間しか持っていないものが描かれているように思えた。ロボット開発などが進み人間の生活がよりよくなっていく中で、人間らしさというものに改めて目を向けたいと感じた。

 開催中、他にもいくつか観たい作品があったが、時間が合わず断念。映画というと、どこの映画館でもやっている大衆受けする映画を観る機会が多いが、あまり知られていない良い映画が本当はたくさんある。今後「良い映画」をもっと探して観ていけたらと思う。(S)
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論点は、規定ハの削除―無償化裁判、東京は第8回、大阪は第14回口頭弁論

2015-12-15 09:00:00 | (瑛)のブログ


 東京朝鮮中高級学校生62人が高校無償化への差別なき適用を求めた、東京無償化裁判第8回口頭弁論が12月8日、東京地裁で行われ、同校保護者、日本人支援者ら155人が列をなした。抽選に外れた人向けに学習会も行われた。

 この日は、前回国側が提出した第4準備書面に対する反論として、原告側が準備書面4を提出し、喜田村洋一弁護団長と李春熙弁護士が陳述。

 弁護団は、国が不指定処分の理由としていた2つの理由(①規定ハの削除②審査の結果、本件規程13条に適合すると認めるに至らなかったこと)のうち、後者にだけ焦点があたるのは実態にそぐわないとして、「自民党政権発足の時点ですでに不指定にすることが決められており、そのために規定ハを削除したことが本質。規定ハの削除こそ違法だ」と訴えた。

 また、朝鮮高校の指定の可否を検討する審査会の審査において、規定13条に違反する事実は何ら確認されなかったとして、「13条に関する審査としては、認可権者である所轄庁(東京都)を通した調査・確認のみが予定されていた。結果、東京中高には法令違反が認められなかった。国が述べていることは事実ではない」として、国が13条違反の理由として持ち出している総聯や朝鮮本国との関係は審査基準に直結する問題ではないとして、審査会資料を証拠として提出した。

 とくに喜田村団長は、「本裁判では規定ハの削除が争点になる」と指摘。薬事法関連の最高裁判例をあげながら、国が朝高排除を目的として、規定ハを削除したのは無償化法の趣旨を逸脱したもので、被告は、関連する書面をきちんと提出してほしいと訴えた。



 裁判後、参議院議員会館で報告集会が行われ、福島瑞穂参院議員、全国大会出場を決めた同校ラグビー部の選手や保護者たちが登壇し、思いのたけを語った。

保護者のカン・スンリさんは、「(花園出場は)本当に長い道のりだった。日本政府の無償化差別、補助金も凍結する自治体の卑怯な差別に負けることなく、子どもたちは、ひたむきにがんばってきた。まともなトレーニング施設もない厳しい経済状況の中、保護者たちは身を削って子どもを育ててきた。2020年オリンピックが開かれる東京で都代表として出場する学校を補助金から排除するというのもこっけいな話だ」と淡々と語っていた。


「裁判があったからこそ、3年間がんばってこられた。後輩たちに重い荷物を残すが、がんばっていきたい」と決意を語っていたのは東京朝高3年のHくん。



 田中宏・一橋大学名誉教授による講演も行われた。田中名誉教授は、新しく就任した馳浩文科大臣に伝えたいメッセージだとして30分話をされた。

 まず、「無償化差別は今までになかった新しい差別だ」と喝破、国が朝鮮高校はずしをしたことで、町田市が防犯ブザーを支給をやめようとしたり(2013年3月)、地方自治体が補助金を止めるなど、影響が大きく広がっているとして、「上からの差別と下からの差別が呼応している」と深刻な状況を伝えた。日本の植民地責任を問う裁判を多数支援してきた田中名誉教授は、国が本裁判で出してくる証拠のうち、原告が出したものと同じものがあるとして、役人が真面目に仕事をしていないことにあきれたとも。


 裁判を取材しながらの帰り、東京朝鮮高校生裁判ニュース第7号に載った李春熙弁護士の文章に思いが重なった。

「…この裁判では、憲法や国際人権法、在日朝鮮人の歴史や民族教育の意義について、裁判上の主張としては大きく展開していません。見ようによっては『物足りない』ものに見えるかも知れませんが、国のやったことは憲法や国際人権、歴史的経緯に触れるまでもなく違法であるということを裁判官に伝えることが絶対に必要だと信じて、期日を重ねています。そしてその度に、裁判官の職業的良心が感応していのではないかという着実な手ごたえを感じます…」

 今回、傍聴に訪れた人は200人を下回った。次回期日は3月2日(水)15時から。社会の関心が裁判の行方を左右する。まずは現状を知っていただきたい。

また、大阪の無償化裁判第14回口頭弁論も9日に行われ、詳細な報告が、ホームページhttp://www.renrakukai-o.net/に載っている。こちらもぜひ!(瑛)



 
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後を絶たない政治家のレイシズム発言

2015-12-14 09:00:00 | (相)のブログ
 政治家によるレイシズム発言が後を絶たないが、数日前にも地方議会でとんでもない発言が飛び出した。
 報道によると、9日に開催された埼玉県川口市議会の本会議での国民健康保険の外国人加入者に関する一般質問で、自民党会派の市議が「市内の犬の登録数が今年9月末に2万6399頭で、外国人の数は2万7028人と、もうすでに外国人の方が多くなっている」と発言、ほかの会派の市議から「不適切」と批判が上がった。批判を受けて、問題の発言箇所は議事録から削除された。
 発言の主は野口宏明議員(自民党)。発言があった9日の議会後、議長に「誤解を招く発言だった。申し訳なく、発言を取り消したい」と申し入れたという。
 そもそも、市内に住む外国人の数が犬の数より多くて何が問題なのか、という指摘はしつつ、犬の数を引き合いに出して外国人が増えたことを語るというのは、「差別、侮辱と受け取られかねない発言」ではなく、どこからどう見ても差別、侮辱発言であり、受け取る側の判断に逃げてはいけない。
 公職にある人物としては許されない発言だ。日本ではこのような発言が地方議会の場でカジュアルに飛び出すという現実は忘れずにいたい。(相)
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イオ新年号の締切を迎えました

2015-12-11 09:00:00 | (麗)のブログ
昨日、2016年1月号の締切を無事迎えました。ここ連日、編集部は締切前の戦場と化していました。笑
どうにか終える事ができ、ほっと胸を撫でおろしています。

新年号では、新しいイオのコンセプト・企画はもちろん、レイアウトもがらっと変更になっているものが多いです。
特にその変化がすぐにわかるのが、「表紙」です。今までのイオの表紙イメージとは全く違ったものになっていますよ^^
どんな感じになっているかは、届いてからのお楽しみに…!

締切を迎え、「今年ももうすぐ終わりだなぁ」と、あんなこと…こんなこと…色々あった2015年度をコーヒーを啜りながら思い返していました。

今年もあと残りわずか…!
パワーアップしたイオの新年号をどうぞご期待下さい!(麗)
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頑張れ! 東京朝高ラグビー部

2015-12-10 09:00:00 | (理)のブログ
(チラシ画像は、デザインを手がけた許相浩さん提供)

 去る11月8日、第95回全国高等学校ラグビーフットボール大会(東京都予選・第2地区)で優勝し、花園への初出場を決めた東京朝高ラグビー部。イオ12月号でもカラー2pで紹介しています。

 同ラグビー部は今年で創部40周年を迎えました。試合直後、そしてその後も連日facebookに投稿される喜びの言葉や各メディアの記事を読みながら、長い年月を経て継がれてきた思いや同胞たちの支えがあって、ようやく実現した全国大会だと改めて感じました。

 今回、全国大会に初めて出場する東京朝高ラグビー部をサポートしようと「東京朝高ラグビー部全国大会応援基金」が設けられました。チラシの裏に書かれたメッセージを一部引用します。

 ―ラグビー部の全部員は、この間物心両面でサポートしてくださった皆様への感謝の気持ちを胸に、「花園」の舞台で必ずや恩返ししようと決意を新たにしています。全国大会に出場し強豪たちとのたたかいを勝ち進むためにも、多くの資金、幅広いサポートが必要となってまいります。東京朝高ラグビー部は、全国の同胞たちと朝高生徒、保護者、OB諸兄の熱い応援を受け「花園」の夢舞台でその実力を遺憾なく発揮し、「東京朝高旋風」を巻き起こしてくれることでしょう。東京朝高ラガーマンたちの「花園」での活躍に期待し、ご支援、ご協力のほどを、よろしくお願いいたします。―

 本番ももちろん、本番までの残り2週間とちょっと、練習や体調管理など大変だと思いますがラグビー部のみなさんには頑張ってほしいです。現在の私の自宅から東京朝高までは自転車で10分くらいの距離なので、こっそり練習を見にいきたいですね。(理)

●「東京朝高ラグビー部全国大会応援基金」振込先(基金締切日は12月21日)

トウキョウチョウセンコウコウラグビーブ
みずほ銀行 十条支店 普通 1875011

①広告協賛によるご寄付
広告掲載パンフレットを2016年2月上旬に郵送にて進呈いたします。
◎広告ページ内訳(10万以上 1面、7万以上 1/2面、5万以上 1/4面、5万未満 お名前を順不同で掲載)
※広告データをお持ちの方は、下記のアドレスまでお送りください
担当:文起展・mungijon@yahoo.co.jp(2016年1月11日締切)

②一般のご寄付
応援基金をお振込み頂く際は、お手数ですが必ず「振込人名」と所属を記入してください。
(例)○○○(名前)東京朝高第45期卒業生、○○○ 東京中高保護者、○○○ 後援会、
   ○○○ 埼玉川口市居住…など

以上二つの方法のいずれかでご入金をお願いいたします。ご入金された場合は、
【氏名、振込名(カタカナ)、所属(法人名)、住所、連絡先、領収書の有無、振込方法、入金日、入金金額】
を記載の上、以下のメールもしくはFAXにてお知らせください。

Email: tkhrt1975@gmail.com
FAX: 03-3909-7011


【代表問合わせ窓口】東京朝鮮中高級学校 尹太吉 TEL:03-3908-0111
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1月号工程とハプニング

2015-12-09 09:00:00 | (愛)のブログ
さて、先日は特別企画の取材に行ってきました。
朝から早起きして、子どもを早めに預けたまでは良かったのですが、
なんとその日に限って急患のため電車がとまっているというハプニング。
急いで違う電車に乗り換えたものの、恐ろしくノロノロ運転。着いた駅からも行き方がよくわからず、右往左往。
しかも雨女な私に容赦なく、雨が降ってくる。
結果20分ほど遅刻して、ようやくたどり着いた私を先生方は優しく迎えてくださいました。干しダイコンのお茶がなんとも体に沁みておいしかったです。

朝からダメダメだったので、不安しかなかったのですが、撮影自体は二人で臨んだため、思いの外早く仕事を終えることができました!
トッポギ、トックを使った定番料理から変わり種レシピまで!
バリエーションに富んだレシピをお届けできると思います!
お昼にはずらりと並んだ料理たちが。
お餅料理を堪能して、ずっと食べ通しの幸せな取材になり、夕飯はパスしました。

さて、取材当日は朝からダメダメでしたが、これには続きがありました。

翌日、撮りおろした写真をパソコンに移そうとCFカードを入れると、ウィルスセキュリティソフトが反応!
それとともに、昨日撮った画像が見当たらない!その代り変なアイコンが…。

(え、ちょっと待って。これはどーゆーこと!?)
なんだか胸がバクバク、手がぶるぶる、昨日撮ったものがなくなってたらどーしよーと過呼吸気味になりながら冷や汗をかきつつ、とりあえず会社で一番パソコンに詳しい同僚に助けを求めました。
すると、すぐに処置して頂き、無事画像データがでてきた!!!
本当に涙がでそうでした。(+o+)

編集部のCFカードが足りなく、借りたカードでしたが、ウィルスに汚染されていたのでした。
これに懲りて、CFカードを新たに買おうかなと思った冷や汗ものの出来事でした。

そんな1月号の工程が佳境です。今日がきっと1番しんどい、踏ん張りどころ。
リニューアル号を無事お届けできるよう、がんばります!(愛)

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手軽だからこそ

2015-12-08 09:00:00 | (S)のブログ
最近、Jリーグのブラジル人選手のツイッターに人種差別発言が投稿され、大きな問題となった。書き込んだのは高校生。準決勝試合をテレビ観戦していて、応援するクラブが負けたのが悔しくて投稿してしまったそうだ。このツイートは一瞬にして拡散された。ことが大きくなったのに驚き、学校に名乗り出たという。

何よりもその発言の内容に驚いてしまったが、同時にSNS利用でのモラルの低さも感じずにはいられなかった。報道を見ると、書かれた選手はツイッターに「本当に私や家族を傷つけました」と気持ちを明かしている。今回は自分だけれど、いつかは他の人がこういう目に遭うかもしれないとも。

悔しくて思わず投稿してしまった、では済まされない。その場の思いつきや感情で発信した言葉が人を傷つけたり、取り返しのつかない結果を招いたりすることもある。手軽に利用できる便利さはあるが、だからこそなおさら慎重でありたい。

イオ1月号にはSNSに関する特集が掲載される。SNSについて改めて考える機会になればと思う。(S)
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