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日刊イオ

月刊イオがおくる日刊編集後記

祖母を見送りながら

2016-11-04 10:00:00 | (愛)のブログ
先日、祖母が急逝しました。
92歳でした。
高齢なため、頭の片隅にはいつかはという思いもありましたが、
やはりこういったことに直面すると
人の生は死と隣り合わせなのだな、と痛感しました。


私が高校から寄宿舎に入るまでは、祖父母とはずっと一緒に暮らしていたので祖母との思い出はたくさんあります。
困難な時代を生き抜いてきた祖母は、素朴な食材を美味しい食べ物に変身させるのがとても上手でした。
春にはヨモギでヨモギ餅を、
夏には、畑で取れた野菜で漬物を、
秋には、お友達ときのこを採りに行き、それで天ぷらや味噌汁を。
冬には、ストーブの上でお手製の味噌を載せた焼おにぎりを。
そのどれも、祖母にしか作れない味で、本当に美味しかった思い出があります。
祖父のお客様などが訪ねてきても、誰にでも惜しみなく美味しいものを作っては振る舞う、そんな祖母でした。

祖母は日本人ですが、1世である祖父と結婚しました。
7人きょうだいの長女で、当時は家族からも反対されたと聞きますが、
祖父とともに苦しい時代を生き抜いて、立派に生計を立てるようになってからはきょうだいたちをも助け、次第に認められていったそうです。

朝鮮語を話すことはできずとも、子からは「オモニ」、孫たちからは「ハンメ」と呼ばれ、
祖父の歌に合わせてオッケチュムを踊り、お祝いごとにはチョゴリを着て、韓国ドラマを楽しんでみていました。
施設に入ってからも、訪ねていくと「元気か? いっぱい食べるんだよ」と、逆に私たちの心配をしてくれた祖母でした。
祖母を見送りながら、祖母と過ごした日々が思い出されました。

ひとつ私の中で心残りなのは、祖母の若い頃の話をもっとちゃんと聞いて、残しておけばよかったということ。
戦争前後を生き抜いてきた祖母の話しは、きっと後世に残すべき事柄で溢れていただろうに、
祖母の口から少し聞いたことはあるものの、曖昧な記憶しかなく、ちゃんとした形で残すことはできませんでした。
祖母の部屋には、赤ちゃんのころ、母親と撮った写真が飾られています。
年代物の着物に身を包んでいる写真には、その時代の匂いすら感じられます。


在日朝鮮人たちが歩んできた個人史は、その方が何も語らず亡くなってしまえば、もう後に残すことも難しくなります。
個人史にこそ、人々の感情や想い、いまの時代に学ぶべきものがたくさんあると思うのに…。
そういった考えから、来年度からは個人史を語ってもらう「私のオモニ」(仮)というエッセイも新しく始まる予定です。

たくさんの人たちの個人史がイオという雑誌の中で、生き生きと語られれば、と思います。(愛)

カボチャお化けづくり

2016-10-25 10:00:00 | (愛)のブログ
最近日本中、特に渋谷界隈を騒がしている10月のイベント、ハロウィン。
大人まで仮装する熱狂ぶりをテレビ越しにみながら、自分とは程遠いイベントだな、と思っていました。

ところが今年は園の同じクラスのパパママさんとともにハロウィンパーティーと称した交流会をすることに。
程遠いと思っていたイベントが一気に身近なものになってしまいました。
仮装の道具など一切持っていないので、急きょ甥っ子の仮装グッズを借りて参加。
ハロウィンの仮装グッズを買わずに済んでホッとしました。

交流会では、皆で、ビニール袋で簡単にできるカボチャのお化け「ジャック オウ ランタン」を作りました。
まずビニール袋の底をゴムなどで縛ります。
そして、縛った部分が中にくるように裏返し、その中に新聞紙などを詰め、カボチャの形になるようにビニール袋の口を、紐などで結びます。
そして紐をくるくるとカボチャの形になるようにきつく縛ります。
要らない部分ははさみで切り、
仕上げは黒いビニールテープで顔をつくってできあがり!

工作が苦手な私でも結構簡単にできますが、顔の口の部分が集中しないと作れず、
つい面倒がってしまい、3個目は簡単な口の形になってしまいました。

一緒に作ったカボチャお化けを手に子どもたちはとても嬉しそうでした。
仮装はせずとも、工作をしながら、イベントを楽しむというのもありだな、と思いました。(愛)


新江ノ島水族館で亀をつくる

2016-10-14 10:00:00 | (愛)のブログ
先月、新江ノ島水族館へ家族と行ってきました。
新江ノ島水族館は初めて行ったのですが、イルカショーもダイナミック、展示も色々あって大人も充分楽しめる内容でした。

プラプラと色々楽しんでいると、ふとガラス越しに工作を楽しんでいる親子の姿が目に入りました。
なぎさの体験学習館 1Fの発見創造ラボというところで、「なぎさクラフト~海の生き物づくり」というワークショップがやっており、無料で参加できるということで子どもと早速体験してみることに!

ワークショップといっても、特に教わることはなく、その場に揃えられている新聞紙や折り紙、ちりめん、ヒモ、ガチャガチャのカプセル、貝殻などを使って好きに海の生き物を作ってみようというものでした。
一応見本が飾ってあり、それを参考に工夫をしながら作るという感じです。

私は一番可愛くて簡単にできそうな「亀」を子どもと一緒に作ってみることに。
ガチャガチャのカプセルを亀の甲羅に、顔は新聞紙を丸めて色ちりめんを被せ、手足は貝殻を使って、作りました。

甲羅の部分はさまざまな色のちりめんをちぎっては貼って、子どもと一緒に、亀さんづくりを楽しみました。
工作なんて、もう何十年ぶりかの体験にわたし自身が楽しくて夢中になってました。

できあがった亀さんは、世界にふたつとないお土産として家へともって帰ることがきました。


子どもと一緒に楽しむ時間は大人にとっても癒しとなるんだな~と実感した体験でした。
と同時に、昔自分が持っていた感覚、ものづくりって楽しい!という気持ちをもう一度呼び起こしてくれました。

普段は忙しなく日々を送っているけれど、こうしたゆったりとした時間を持つことは大切だな~としみじみ思います。(愛)

赤ちゃんとの撮影

2016-10-04 10:00:00 | (愛)のブログ
先週日曜日、急きょ表紙と特集に関連した素材写真を撮影しに、荒川自然公園へと出向いた。

今回のモデルさんは生後約10か月の赤ちゃんとご夫婦。
急きょの撮影の申し入れにも快く受け入れてもらえた。


赤ちゃんとの撮影は、とっても難しいし、最大限に気も遣う。
しかもその日に限って、あっぱれというような秋晴れ。
ひとたび木陰から抜ければ、容赦ない日差しが赤ちゃんに降り注ぐ。

というわけで、赤ちゃんとの撮影はスピード勝負となる。
極力負担にならないような場所を選び、撮影していった。

撮影開始から30分後、やはり疲れたのか、赤ちゃんはすやすや夢の中。。。
(そうだよね、疲れるよね、ごめんね…。)と思いつつも、
寝ながらでも撮れるポーズをご夫婦に協力してもらいながら、別のショット撮り。
寝ている赤ちゃんはやはり天使の寝顔のようで、撮りながらも癒された。

撮影も終了し、オムツを替えようとオンマが脱がすと途端にピギャーと起きた赤ちゃん。
その後、抱っこをさせてもらい、首をフリフリさせて遊ぶその子にすっかりメロメロになってしまった。
汗だくで帰路についたが、楽しい撮影をさせてもらい、感謝。

あとは、グラフィックデザイナーのホサンホさんが撮ってきた素材をどう料理してくださるのか。
11月号の表紙は10月18日公開となります。(愛)




11月号の特集テーマは「子育て」

2016-09-23 10:00:00 | (愛)のブログ
秋風を感じるこの頃、イオ編集部は年間企画会議も始まり、11月号工程も同時に進めています。
11月号の特集は「子育てはアンテナ~人気子育て雑誌編集長に聞く(仮)」です。

久々の子育て特集です。
この特集の企画趣旨は 
「子育て受難の時代」と言われるが、アンテナを張って、仲間を作れば乗り切れる。子育てが「孤育て」と言われるのは、核家族化、世代交代の中で、地域のつながりが減っているからだろう。
そこで、その繋がりを生むためのユニークな雑誌作りや活動をしている人たちに、子育てを楽しく、賢く乗り切るための「ヒント」「知恵」「情報集め」について伝授してもらう。

というもの。

自分も子育て真っ最中ですが、本当にひとりの人間を育てるということは難しいな、と思います。
その歳ごとの悩みがあって、本当に悩みが尽きない。
それらを乗り切るためには、ひとりで悶々としては決して打破できないな、とも感じます。
沢山の人たちの話しを聞いて、話して、相談して、向き合って、道は開けるものなのだな、と思っています。

先日、某人気子育て雑誌の編集長へのインタビューに同行しました。
写真を撮りながらもしっかり聞いていると、目からうろこの話しばかり。
詳細は11月の特集のお楽しみとしますが、自身の子育てのどこが足りないか、にも気づくことができました。
ブログを読んでくださっている方に、今回教えてもらったことをひとつだけ紹介します。
それは、「時間にゆとりを持ち、待つ育児をする」こと。
次の朝、早速実践すると、いつもの修羅場のような朝のゴタゴタとは打って変わって、穏やかに登園、通勤できました!


きっと様々な子育てのヒントが詰まった特集になると思います!
11月号は10月18日発売予定です。(愛)







時間の使い方

2016-09-08 10:00:00 | (愛)のブログ
先日、お昼休憩中に編集部員と話していて、ふと思い立ったことがある。
独身時代と比べて、子どもを産んで育て働いていると、時間の概念が変わったよ、ということ。

独身時代は自分の中の時間というものはあってないようなものだった。
24時間どう使おうと自分の自由だったからかも知れない。
仕事も一度制作したものを一旦おいて、翌日朝に見て直したりと、ゆとりをもって使っている感じだった。

子どもを産んですぐに悟ったことがある。
産んですぐは三時間置きの授乳。子どもがようやく寝ているときにメールやSNSをみていると
すぐにフギャーと起きて、またお世話。
あれ?自分が寝る時間がないぞ?!と悟ったのだ。
何も考えずに過ごしていると全てが悪循環になる。
それからは、いかに時間を効率的に使うかを常に考えるようになった。

仕事に対しても時間の使い方が変わった。
〆切前の忙しい時期は1分1秒、すべてが貴重で、瞬発力が勝負!
もちろんそのためには自分の中のひきだしがないとだめなので、あらかじめの準備が必須。
イメージトレーニングもよくするようになった。
原稿が届いてから、この時間内で組み終えるぞというリミットも作るようになった。

忙しい日の、園のお迎えに間に合うかどうかの微妙なラインの時は1分1秒が大事で、
PCの時計表示をまるで時限爆弾をみているかのようにみつめる。。。
(1分でもお迎え過ぎると延長料金取られるため)
カチカチとせまるリミットに向けて、慎重かつ猛スピードで仕上げるため、
ものすごく頭を使うようになった。

まだまだ自分は時間の使い方が下手で、泣きそうになることもある。

特段、いまが良いとか、そういうことを言いたいわけではないが、
日々の時間を貴重に使おうと思うようにはなった。
もっと歳を重ねると、また時間の概念は変わり、時間の使い方も変わるのだろうか。。。

今度、親や祖母にも聞いてみたいと思う。(愛)

「男の生きづらさ」という記事

2016-08-30 10:00:00 | (愛)のブログ
先日、興味深い記事を見つけた。
朝日新聞デジタルでの記事、「オハラの夫」と呼ばれて マック鈴木の男心とプライド」
http://www.asahi.com/articles/ASJ8962PHJ89UTFK00M.html

タイトルから見ると マック鈴木さんの記事のように見えるが、この記事の言いたいところは
「男の生きづらさ」を様々な人たちの事例を紹介しながらルポしている。

中見出しだけみても、

●会社の呪縛、お酌も「仕事」

●「稼ぐ」役割、無言のプレッシャー

●男が家事、許せぬプライド

など「男とはこうあるべき」という観念によって起こった弊害などがルポされている。
最終的な〆としては、
田中俊之・武蔵大助教(男性学)の話を紹介しながら、 
「男性が「生きづらい」と感じるのは、男性の生き方に対するイメージと現実との間にギャップがあるからだ。」として
 社会は男性に力強さを求めるから、弱みも見せられない。見えもあって弱音を吐けず、人に悩みも相談できない。情けない理由で涙を流すことさえ許されていない。男性の生き方を根本的に見直し、もっと自然に自分をさらけ出せる社会になればいいのではないか。

としめくくっている。


この記事を読みながら、なるほどな~と思った。
特に同胞社会の中では「男とはこうあるべき」という観念が強いようにも思える。
女性だからこうあるべき、男性だからこうあるべき、というものを勝手に思うのはいいのだが、
それらを時に無意識のうちに誰かに押し付けてはいないか?

私も若い頃は、もしかするとそうだったかも知れない。
だけど、社会にでて、様々な方たちと接していくうちに、余計な観念は時に人をとても傷つけ、
時に弊害も生まれるということを学んだ。

より自分が自分らしく、男性だから、とか女性だから、とか変に縛られず、伸び伸びと自然体で生きていける社会になればどんなにいいかと思った。(愛)





ミッパンチャンとお刺身の食べ方。

2016-08-19 10:00:00 | (愛)のブログ
夏期休暇は、長野の実家に帰省してゆっくり過ごした。
15日朝には祭祀にも参加し、その後お墓参りもして、先祖へ感謝しながら手を合わせた。

今年は夏期休暇に親族が大勢集まるということで、韓国からの親戚も応援に駆け付けてくれた。

私は○○アジメと呼んでいるのだが、アジメが来ると食卓には美味しそうな밑반찬(常備菜)がずらりと並ぶ。
깨잎(ケンニプ=エゴマの葉)、
오징어채 볶음(オジンオチェポックム=さきイカのコチュジャン炒め)、
멸치조림(ミョルチチョリム=カタクチイワシの炒め物)、
무우김치(ムウキムチ=大根のキムチ)、
오징어 무침(生イカのキムチ)等々。

そのどれもおいしくて、夏に食べると食欲が増すものばかり!
夏バテぎみで食が進まない私も밑반찬があると白米をおかわりばかりしていた。

ある日の晩、食卓に刺身が大量に出され、なかなか箸も進まなかった時、
アジメがある食べ方を提案してくれた(韓国ではお刺身はこうやって食べることもあるということで)。
それはエゴマの葉に刺身をのせて、スライスしたニンニクを少しのせたうえで、チョジャンをつけて
包んで食べる、というもの。

私もひとつためしに食べてみると、とっても美味しい!!!
びっくりして食べた瞬間に唸ってしまったほど。
刺身の生臭さが消えて、チョジャンとエゴマの葉の芳しい香りとともに刺身と絶妙なハーモニーを作り出していた。
刺身嫌いな母もおいしいと食べていた。

あまりの美味しさに皆箸が進み、あっという間に完食。

夏バテして食が進まないときほど辛いものを食べて、汗をかき、新陳代謝をよくする。
夏にウリの食べ方は理がかなっているなと思った。

お刺身の食べ方、ぜひ試してみてください。
おすすめです!(愛)






映画「バケモノの子」を鑑賞して

2016-08-03 10:00:00 | (愛)のブログ
先日、テレビで「バケモノの子」というアニメ映画がやっていた。
去年の夏に母が孫とその映画を見に行って、「なかなか良かったよ」と絶賛してたので、録画したものを子どもと一緒にみた。

結論から言うと、とてもいい映画だった。
細田守監督の映画の中では一番感動した映画だった。
まだ幼い子どもは途中で訳がわからなそうだったが、その横で自分は大泣きして鑑賞した。
奥の深い、とても愛にあふれた映画だった。

(この先は映画の内容のネタバレがありますので、ご注意ください。)


映画の中に出てくる、言葉。
「人間は闇に取り込まれやすい。」という。

闇に取り込まれるか否かは、誰かとの絆が強いかどうか、
胸の中に強い剣があるかどうか。
自分の大切な存在のために、自ら胸の中の剣となった「バケモノ」。

この映画をみて、自分の大切な人たちが思い浮かんだ。
闇に取り込まれそうになった時、きっと留まれるのは自分のためじゃなく、
他の、自分を想ってくれる大切な人たちがいるから、という
シンプルだけど気づきにくいことに改めて気づかせてくれた映画だった。

最近、理解しがたい事件が起こっているが、
罪を犯す人たち=闇に取り込まれるか否かは、頭がいい、悪いとかではなく、
大切な人との絆がしっかりしているか、太いか、その違いなんじゃないかとさえ思った映画だった。

心の中に強い剣を持ち、自分の道を突き進む主人公。
その姿は、リアルな生活を送っている映画を見ている人たちにまっすぐ届く、そんな素晴らしい映画だった。(愛)

映像制作を通して

2016-07-25 09:00:00 | (愛)のブログ
先日、イオのブログでもお伝えしたとおり、7月15日にイオ20周年記念パーテイーが行われました。
今回、パーティーをするにあたって、イオ編集部員と、朝鮮新報の記者2人とチームを組み、1本の映像を制作しました。
イオがどういった経緯でできたのか、イオを読者に届ける方たちがどんな風に感じているのか、読者の生の声など、
インタビューを中心にしたものです。

映像のコンセプトからイオ編集部員全体で何度か協議し、記者たちが実際に取材に赴きました。
私は映像の責任者を任されましたが、実際にはプロデューサー的な役割をしながら、一部の取材にも同行することができました。
以前ブログでお伝えした、創刊号の頃の話しを聞くことができたというのも、映像制作の一環でです。

実際に生の声を聞くのはとても新鮮で、今後のビジョンを描くにあたって糧となるものばかりでした。
イオという雑誌は本当に様々な人の協力で成り立っているのだと実感することができました。

映像を作り始めた頃は、果たして無事作り終えられるのかと心配でしたが、
最終的な編集は朝鮮新報社の若手のカメラマン記者が卓越したセンスでまとめてくれたこともあり、
無事完成してお披露目することができました。
映像自体は8分程と短いものになりましたが、カットせざるを得なかったいい話も山ほどありました。

残念ながら、映像作品はこちらでお見せすることはできません。
ただ、イオとしては初挑戦だった映像制作を通して、様々な事を学べました。
歳を取ると自分の行動も手が届く範囲しかできなくなりますが、何事もトライすることはとても貴重な経験になると思いました。(愛)


姪っ子の絵を見ながら

2016-07-13 10:00:00 | (愛)のブログ
以前実家に帰った、とある日のこと。
実家で、朝大学生時代に買ったジブリ映画のアートブックを久しぶりに見つけた。
せっかくだからと思い、模写をしていると9歳になる姪っ子が近づいてきて、自分も描きたい!と言ってきた。

「いいよ~」と本を譲ると、自分が好きな頁を見つけて描きはじめた。
9歳になる姪っ子は幼い頃から気がつけば、紙と鉛筆を持って何かなくとも絵を描いている子。

絵を描くの好き?と聞くと、
「うん!想像力が広がるから好き!」と。

姪っ子の絵を描く姿を久しぶりに見たのだが、ものすごい集中力で絵を見比べながらほぼ一筆で、描いていた。
(千と千尋の神隠しのハクを描いた)
出来映えも本当に動いているよう。
ただ鉛筆で描くだけじゃなく、色鉛筆も探して持ってきて、色を重ねて自分の色を作っていた。

線をひく、ではなく、線を「描く」ということを、
姪っ子の絵を見ながら改めて実感した。
好きこそ物の上手なれ、と言うが「好き」というのは強いな、と純粋に絵を描くのを楽しんでいる姪っ子をみて思った。
かのじょの将来が楽しみとともに、私も楽しみながら絵を描いていきたいと思った。(愛)

懐かしい特集

2016-07-04 10:00:00 | (愛)のブログ
7月も始まったばかりですが、イオ編集部は毎月よりも慌ただしい月初めです。
なぜかというと、〆切が通常よりも4日前倒しになったため。

通常なら週をまたいで〆切があるのですが、今月は今週中に〆切を終わらせる予定です。
私個人としては、早めに〆切が終わりほっと胸をなでおろして週末を迎えたいので、
今週が勝負!とばかりに週初めから緊張して仕事に取り組んでいます。

8月号工程と並行しながら進めている仕事があるのですが、
今まで刊行されたイオの記事たちを振り返ったりしています。

私が入社したのは2007年。
それから10年ほどは携わっていますが、この記事思い出深いな、これ作るときこんなことあったな、
と懐かしい想いが甦ってきます。

いままで自分が企画したもので楽しかったな~と思うもののひとつが2010年10月号で特集した「アニメーションの世界!」。
朝鮮民主主義人民共和国のアニメ制作集団への取材やアニメ事情、
アニメ業界に携わる同胞の紹介、
アニメーション作家である山村浩二さんにもインタビューをすることができました。
朝鮮のアニメ事情は特に新鮮で、面白いものでした。

ものが作られていく過程は、まるで宝箱をのぞいているようです。

最近は子どもと日本やディズニー、ピクサーなどのアニメばっかり見ていますが、
朝鮮半島のアニメも自由に見られたらどんなにいいか、と思っています。
とりあえず、2010年に紹介されたアニメのDVDを探そうかと思います。(愛)








イオ創刊当時の話しを聞いて

2016-06-23 10:00:00 | (愛)のブログ
6月17日に発売された月刊イオ2016年7月号でイオは創刊20年を迎えた。
先日、イオ創刊当時の編集長とデザイナーの方に創刊当時の話しを伺う機会に恵まれた。

どういう雑誌を目指したのか、創刊当時のセオリーはなんだったのか、創刊号の表紙にまつわる話など
初めて聞く話ばかりで、どんどんのめりこみながら聞いていた。

イオのロゴを作成したデザイナーの方には、どう意識して、いまのロゴの形を作ったのかを事細かに聞けて、
とても新鮮だった。
昔はフリーハンドで描いたイラストもイオにはたくさん載っていた。
いまでも見ると驚きな企画は、1997年6月号に掲載された「特別企画 万景峰92号探訪記」というもの。

客船万景峰92号内部をイラストとして起こしたものがどどーんと見開きで紹介されている。。
実際に取材に行き、その場で描いたという。
(まるで宮崎駿監督が描いたよう!)

ポパイという雑誌も創刊されて40年を迎えたようで、創刊号がそのまま付録としてついていた。
ポパイのイラストもフリーハンドで描かれたそうな。
昔の雑誌はフリーハンドで描かれたイラストがたくさん載っていた。
フリーハンドのイラストが少しでるだけでも味があるように見える。


色々話しを聞きながら、自身のデザイナーとしての未熟さを痛感させられたようでもあった。
自分の知らない話を聞くのは本当に勉強になる。
だからこそ、人に積極的に出会える機会を見逃してはいけないとも思う。
たくさんの裏話を聞きながら、自分も現状に甘んじず、がんばらねば!と一層思うようになった。(愛)



ある文章を読んで、子育てについて考えた

2016-06-14 10:00:00 | (愛)のブログ
先日、SNSのタイムラインに流れてきたある文章を紹介するブログ記事が目にとまった。
ある文章とは、「黒子のバスケ」脅迫事件を起こした被告の最終意見陳述書。

ここには引用しないが、ともかく考えさせられた。
ひとりの人間として、そしてひとりの子どもの親として。

(ネットで<【黒バス脅迫事件】実刑判決が下った渡邊被告のロジカルでドラマチックな『最終意見陳述』があまりにも切ない>と探すと読めます。)

最終意見陳述書には、精神科医からもらった本を読んで考えを改め、自分がなぜそういう犯罪を犯すようになったのか、冷静に客観的に分析している。

最初の意見陳述書ではあまりに幼い言葉たちが並んでいたが、ある精神科医の本を読むことで自身の置かれていた状況を把握した被告。
最終意見陳述書では、自身の経験に触れ、「根源的な安心」がどれほど生きていくうえで重要なものであるかを語っている。
罪を犯した被告を弁護する訳でもなんでもないが、生まれた時代(一昔前は「発達障がい、ADHD」という言葉もなく、勉強についていけない子どもたちは努力が足りない等と安易に切り捨てられてきた事も多かったと思う) 、育まれた環境で人はこんなにも変わってしまうものなんだなと妙に納得してしまった。

そして、両親が幼少期の子どもに与える影響は何と大きいことか。
多感な心を健全に育てていくには、親自身もたくさんのことをわかって、育てていかなくていけない。
子どもにとって何が一番大事なのか。そういう意味で、あの文章は子育てのためのヒントもちりばめれていたように思う。

日本にはたくさんの物があふれていて、たくさんの選択肢があり、たくさんの情報も氾濫していて色々と惑わされることも多いが、一番大事なものを見失わず子どもを育てていきたいと切に思った。(愛)


高尾山の楽しみ方は色々

2016-06-03 10:00:00 | (愛)のブログ
先日、(麗)さんがブログで高尾山に初登山した記事を書いていましたが、実は私も登ってきました。
会社仲間と、小さい子ども含めた家族とともに。

私自身は前日まで全く乗り気ではなかった高尾山登頂。
子どももいるし、本当に登れるのか?と思いましたが、高尾山はスピリチュアルな霊山ということもあり、登ればきっといいこともあるかも?と
行く気持ちを奮い立たせ、登ってきました!


まず駅から徒歩でケーブルカー乗り場へ。ここからは子どもがいるということで、(麗)さんたちとは違うコースで登ることに。
ケーブルカー乗り場で切符を買い、ベビーカー預かり料金300円をだし、ベビーカーと大きな荷物を預かってもらいます。
そして、早速ケーブルカーへ。


ケーブルカーに乗ると6分ほどで標高472mまで登れます。最急勾配は31度18分、ケーブルカーの線路では日本一の急勾配ということで、踏ん張っていないとずり落ちそうでした。

着くと、何やらいい匂いが。名物の炭火で焼いた三福だんごが美味しそうで、ついついひとつ購入。あっという間に食べてしまうくらい美味しかったです!


そこから15分ほど歩くと、成田山新勝寺・川崎大師と並ぶ、真言宗智山派の関東三大本山の一つ、「高尾山薬王院有喜寺」があります。
途中には、日々の生活で汚れがたまった六根(目、鼻、耳、舌、心、体の6つの感覚器)を清浄にしてくれるという六根石が所々に置いてあります。
子どもとクルクル回しながら、良くなりますようにと一つ一つ回しながら、登っていきます。

その昔、参道を切り開く際に、道の邪魔になると切られそうになった根を一夜にして、たこの足のようにぐにゃりと曲げ道を開いたという伝説のあるタコ杉。

その隣には開運ひっぱり蛸が。もちろん皆で触りました。

天狗が腰かけて休むとされる霊木。


十善戒というものも紹介されており、ふむふむ、と読みました。

お寺の中には天狗の銅像が。
以前読んだ漫画「スピ散歩」という本の中で高尾山が紹介されており、その作者がお寺の屋根に天狗が何匹もいるのを見たそうで、きっと天狗がいるのかな~とワクワクドキドキしながらお参りしました。

本堂へ急ぐとちょうど祈祷を終えられたのか、ほら貝を吹きながら歩く僧侶たちの姿をみることができました。


ブオ~~~~~というほら貝の音がお寺全体に響きわたっていて、不思議な感覚に包まれていました。本当に天狗が飛んでいそうです。
お寺には色々な願掛けの場があり、隅々まで回りたかったです。

そんなこんなで、高尾山を子どもと楽しみながら歩いて、やっと山頂へ。
着いてみると(麗)さんたちは30分も前に着いていて、お昼もすっかり食べたあとでした。
楽しみすぎた、と反省。

山頂では子どもは同僚とたっぷり遊んでもらいました。
下りでは、皆でおみくじを引いて楽しく帰りました。おみくじもこれから上向いていくというような良い結果だったこともあり、パワーを補充できた気がします。
登りも下りも、ケーブルカーを使えば何とか子どもでも挑戦できるものですね。
結果、乗り気でなかった高尾山登頂は、やっぱり行ってよかったな、に変わりました。

行く人によって様々な表情をみせる高尾山。高尾山は色々な楽しみ方ができる山なのだなと、感心しました。(愛)