満月と黒猫日記

わたくし黒猫ブランカのデカダン酔いしれた暮らしぶりのレポートです。白い壁に「墜天使」って書いたり書かなかったり。

『ハッピーフィート』

2007-03-07 00:58:32 | 映画

皆様ごきげんよう。『音椿~the greatest hits of SHISEIDO 紅盤』というCDを借りてきてZenに落として聴き始めて以来、「燃えろいい女」が頭の中でぐるぐる回っております黒猫でございます。
「燃えろ~」、リアルタイムでは知らないんですが、「口裂け女に遭った時歌うと口裂け女が逃げる」という説ゆえにサビだけ知っています(どんだけオカルト好きなの)。残念ながら未だ口裂け女の前で披露する機会は訪れていませんが、遭ったらフルコーラスイケそうです。

それはさておき、今日は『ナイトミュージアム』の試写会に行ってきました。すごく観たかったので、当たって嬉しかったです。期待に違わず面白かった♪

しかし今日は、伸び伸びだった『ハッピーフィート』のレビューを。(リンク先音声アリ注意)


南極大陸に住む皇帝ペンギンたちは、心の歌を歌い、それを相手の心に響かせることで伴侶を射止め、子孫を残してきた。
そんな中、またひとつのカップルが生まれた。ノーマ・ジーン(声:ニコール・キッドマン)とメンフィス(声:ヒュー・ジャックマン)はカップルとなり、ふたりの間には卵が生まれる。が、卵の孵化を待たず、ノーマ・ジーンは本能に従い、他のメスたちと一緒に餌を取るための長い旅に出る。その間、卵を護り、温めるのはオスの仕事なのだ。しかし、足の間に卵を抱えたメンフィスは、不注意から卵を落としてしまう。幸い傷などついていなかった卵を無事拾い、もとの位置に戻したものの、卵を落とすことは重大なタブーとされていたため、誰にも言わずにそのことは黙っていた。

やがて月満ちて、他のペンギンの卵が次々と孵化する中、メンフィスの卵はなかなか孵化しない。ようやく孵化して生まれた雛は、足を妙な感じでパタパタ動かしていたことから、「マンブル(=パタパタ足の意。声:イライジャ・ウッド)」と名づけられる。
孵化時に多少の問題はあったものの、無事生まれたマンブルだったが、長じるにつれて決定的な欠点が明らかになった。心の歌を持っていない・・・すなわち、考えられないほどのオンチだったのだ。彼は歌えない分を補うかのように足をパタパタさせて、ダンスで気持ちを表すが、他のペンギンには理解されなかった。幼馴染のグローリア(声:ブリタニー・マーフィー)だけが同情を見せてくれるが、このまま長じれば歌えないゆえに伴侶も持てないことは容易に想像できた。そして案の定、マンブルは学校卒業時に「落第」の烙印を押される。

そんなマンブルだったが、ある時天敵に追われて見知らぬ土地に迷い込む。そこで出合ったのは、陽気なアデリーペンギンの5人組「アミーゴス」だった。彼らはマンブルのダンスを賞賛し、困っていることがあるなら彼らの群れの実力者・ラブレイス(声:ロビン・ウィリアムズ)に相談すれば一発で解決する、と請け合うが・・・?


というようなお話。

いやあ、ペンギンたちの幼児期の愛らしさといったら!超可愛いんです、マジで。それを観るためだけでも観て頂きたい(笑)。本ッ当に可愛いですから!ペンギン小学校のシーンなんかもう・・・!

ペンギンってもともと二足歩行をするので、姿形が人に似ていなくもないせいか、擬人化も違和感ないです。大人数でのダンスシーンなどは思わずインド映画のミュージカルシーンかと思ってしまいました(そんな人かなり特殊だよ)。

アメリカ人は結構個人主義な印象がありますが、ペンギン社会は周囲に溶け込んでナンボ、というところがあるようで、マンブルの父は何度もマンブルに「足をパタパタさせるのはやめろ。お前以外にそんなことする奴いないぞ、みっともない」と言います。最初のうちこそ「うんパパ、ごめん」と従うマンブルですが、成長するに従って「でもこれが僕なんだ」と主張するようになります。このへんちょっとかっこいいです(笑)。

しかしマンブルは、他の個体と区別する意味があるのか、おそらく身体的には大人で産毛(?)が生え変わって成獣の容貌になるはずのところを、上半身だけ産毛のままなのです。これがどうかなあ、と。・・・結構微妙ですよこれ。しかも首のところに蝶ネクタイのような模様が・・・ちょっとやりすぎじゃね?(笑)

終盤までかなり排他的な皇帝ペンギンたちに比べ、アデリーペンギンはすごいです。楽しけりゃ何でもいいじゃんみたいな。ああいう生き方いいなあ(笑)。ロビン・ウィリアムズがマンブルの友達役と群れのシャーマンみたいな役の二役をやっているんですが、すごく上手い。マンブルの問題は本当はとても深刻なはずなのに、彼らが絡むと何とかなるだろ、と思ってしまうのです。

そして結末は・・・ご自分の眼で観て頂きたいです。

余談ですが、ペンギンたちが人間のことを「エイリアン」と呼んでいる事実に笑ってしまいました。が、同時に、ちょっと考えさせられました・・・。

全体的には観て損のない映画かと思いますよ。歌とダンスが本当によかったです☆


あ、すみません、ひとこと頂いていたんですが、返信は次回に。ありがとうございました!