吉嶺史晴のブログ

リコーダー奏者吉嶺史晴のブログです。演奏活動ならびに鹿児島市で音楽教室を運営しています。

耳コピー

2023-01-30 | 日常雑記
ある曲の録音を年末から今にかけて繰り返し、繰り返し、聴いていた。
これで曲の最初から最後まで全部覚えた、と思ってまとめて楽譜に起こしてみた。

書いた楽譜を見ながら録音聴いてみたら、全然あってない箇所が3カ所あった。
音自体は全部あっているのだけれども、ある箇所の元の演奏の音を3分の1か、あるいはもっと短く覚えてしまっていた。

子どもの頃、ソルフェージュ習っていた頃から、記憶聴音はどちらかというと得意な方だったけれど、今それをやってみると、こんな状態なのだ。

でも、これを良い方向に捉えること、出来るかもしれない。

もしかしたら、これが口伝えによる音楽の現場だったら、誰かが僕に伝えてくれた音楽を僕は僕なりのやりかたで覚える。
もしかしたら、それはまた僕から他の誰かに伝わってゆく際に、思いもかけない変化を遂げながらも、元の曲の強いメッセージはどこかに隠されている。

すこし思うところあって、先日の教室でのリコーダーレッスン、あえて楽譜を使わないレッスンをしてみた。

曲は「ララバイ」。これは僕が作った曲なので、特に楽譜を使わなくても、僕が吹いたものをとりあえずそのまま覚えてくれればそれで良い。でも、最終的にはそのまま覚えてくれなくても良い。
それでその人の音楽になればそれで良いのだろうと思う。
作曲者が僕自身であったこと、そして楽譜が介在しなかったことで、その時のレッスンは非常に密度の高いものになった。

今、あえて楽譜を使わないで何が出来るのか、ということをやっている。
そのなかでいくつか面白い出来事が起きる。

テーマを繰り返し、繰り返し吹いていると、何回目かのテーマが終わった後、自分でも思いもかけなかったような間奏みたいなものが即興で出て来てしまうことがある。
これ、すごく面白いのだ。

自分で言うのも何だけれど、そういう時は何かが降って来ているのではないかと思う。

明日で2013年の1月は終わり。
また新しい月がやって来て、そして2月3日は節分なのだ!

僕なんかはあまのじゃくなので、福は内、鬼も内、みんな、みんな内~で大吉とゆきたいところなのだ。 えんやこら~~~~

ブログ読者の皆さんに、福が沢山ありますように!
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