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ギャラリーと図書室の一隅で

読んで、観て、聴いて、書く。游文舎企画委員の日々の雑感や読書ノート。

季村江里香展はじまる

2023年10月15日 | 游文舎企画

セルフポートレイトシリーズ

14日(土)から季村江里香さんの展覧会が始まりました。上越市からも沢山の方々にお越しいただいています。
江里香さんの作品をこれだけ纏めて展示するのは始めてのこと。様々な試みをしながらも、とにかく何かを作り続ける=生み出し続ける姿勢がひしひしと伝わってきます。その多くが自画像のように見え、あるいは分身のようでもあります。







作品のひとつひとつを整理しコメントする、まるで日記のように記録し続けることで作品はもう一度内面化され、そうして自身の手を離れ作品として解放される、そんな過程を感じます。キャプションやファイルも見応え・読み応え十分。時間の許す限り、ゆっくりとお楽しみ下さい。

21日(土)午後2時より「季村江里香展に寄せて」 ダンス・丹羽洋子さん 詩の朗読・魚家明子さん

季村江里香展「それは祈りのようなもの」  10月14日(土)から

2023年10月11日 | 游文舎企画

「神の顔」


「ムシノワ」

14日より上越市在住の季村江里香さんの個展が始まります。季村さんは2019年、游文舎企画で、今は亡き石川真理子さんのギャラリー「蔵 和助」で柏崎では初めての個展を開催し、大変好評を博しました。
それから4年、自身は紆余曲折を経て、けれども制作に対する情熱は変わらず、今展に合せて奇跡のような作品を揃えてくれました。その作品は、様々な画材・手法で極めて繊細な手仕事と言えるでしょう。自らタイトルに言うとおり、それは祈りのように敬虔で真摯、「ひたむき」という言葉がこれほどふさわしい作家はいません。とはいえ画材は手近にあるものばかり。段ボールにクレパスやサインペン、あり合わせの紙にボールペン、それどころか食品のパッケージや買い物のレシートまでもが彼女の手にかかると人なつっこい人形や動物、得体の知れない怪物や未知の風景に変わってしまうのです。そうせざるを得ない日々の心情もまた切実です。
しかしそうした制作の過程を冷静に記録するファイルもまた、彼女独特の知性と感性のなせるところです。








ぜひ季村江里香さんの世界をご堪能下さい。
会期は10月22日まで。16日(月)休館。
10月21日(土)午後2時から ダンス・丹羽洋子さん、詩の朗読・魚家明子さんによるイベント「季村江里香展に寄せて」を開催します。参加料1000円。

置鮎早智枝展「時のとき」 9月23日より

2023年09月20日 | 游文舎企画

長く厳しかった夏でしたが、ようやく終りが見え始めたでしょうか。
游文舎でもギャラリーの活動が再開します。

東京都在住の置鮎早智枝(おきあいさちえ)さんは、新制作協会会員として国内外で作品を発表しています。10数年前、ギャラリー十三代目長兵衛さんで個展をされたことから、新潟産業大学エントランス近くに青を基調とした大きな作品が展示されているのを御覧になった方もいらっしゃるかと思います。
今展では墨や和紙を使ったモノクロームの画面ですが、リズミカルで伸びやかな画面が印象的です。それでも会場全体としては画材やマチエールと相まって静謐で落ち着いた雰囲気を漂わせています。



15号の三連作。まるで雪景色のよう。





ダイナミックな筆遣いを見せる130号の大作二点が並びます。





23日(土)午後3時より、ギャラリートークです。一見、シンプルに見える画面ですが、文字を配したり、和紙を貼り付けたり、様々な墨色の変化を見せたりと多彩な画面の拠ってくるところをぜひお聞きのがしなく。

「夏の庭2023」終わりました

2023年08月14日 | 游文舎企画

田中さんの作品解体時に見せた、こんな形も。


「痕跡」もアート? 内藤さんの作品撤収後。 

猛暑と共に二週間、「夏の庭2023」13日午後3時を以て閉幕しました。ご来場下さった皆様、作家の皆様ありがとうございました。同一会場で様々な作品を観られること、日頃平面や屋内のみの展示だった人が立体や屋外展示に挑戦していること、会場のみんなと交流しながらの作品や演奏など、この会場ならではの在り方を見せてくれました。またの機会をどうぞお楽しみに。

「夏の庭2023」遊観遊音さんの即興演奏が行われました

2023年08月12日 | 游文舎企画




8月11日、遊観遊音さんによる即興演奏が行われました。
1回目は初めての試みで体育館内で。2回目は例年通り屋外で。日中の熱気も去って穏やかな暑さとなっていました。
水や大地の音を探り出し、共鳴し、自然と一体になるかのような声と音の響き合い。地母神のような力強さとしなやかさ。
体育館では三人の「音の投げ合い」から、観客にまでその輪は拡がり、庭では飛び入りのダンスも加わり、まさに「即興」の空間。



そして最後は大人も子どもも、みんなが楽器を持ち、歌い、踊り、何とも幸せな気分に包まれたのでした。
「夏の庭2023」もあと2日。猛暑はまだ続きそうですが、ぜひ足をお運び下さい。