60歳からの眼差し

人生の最終章へ、見る物聞くもの、今何を感じるのか綴って見ようと思う。

優先順位

2013年07月05日 09時08分35秒 | Weblog
 仕事に追われて、どれから処理をすれば良いか分からなくなる。欲しいものが沢山あってどれを買うか迷ってしまう。限られた条件の中で何を優先するかは人によって違ってくるものである。しかしそんな優先順位も長い間生活しているとおのずとパターンが決まってくる。私の仕事や買い物の優先順位は定型ができてきて、その都度「さてどうしよう?」とは悩まなくなった。仕事の場合は多種多様なパターンがあるから一概に説明はしづらいが、買い物は明確である。若い頃から限られた小遣いの中で優先順位の高いのは「本」と「電子機器」であった。おしゃれや美味しいもへの興味は少なく、どちらかと言えば、新しい知識とか技術革新に対して興味があった。その一つが知的な興味を満たしてくれる本、もう一つが技術革新が目覚しい電子機器である。だから欲しいと思ったらあまり迷わず買ってしまう。

 この2つに興味が向くようになったのには切っ掛けがある。 本について:私は中学、高校、大学と本を読むことは苦手で、教科書以外はほとんど読んだことはなかった。中学の夏休みに読書感想文を書く宿題があったが、そんな場合は本屋で一番薄い文庫本(厚さ5mm程度のものもあった)を選んで感想を書いていた。そんな読書嫌いな私が本を読むようになったのは、父の言葉があったからである。東京に就職してしばらくして、会社に出入りしてた保険の外交員に言いくるめられ、生命保険に入った。独身だから保険金の受取人は父親にする。あるとき実家への電話で、その事を父に伝えたとき、普段は穏やかな父に強い口調で叱咤された。「保険など、お前が所帯を持ってから入ればよい。今お前がやることは1冊でも多くの本を読むこと。どうしても本を読まないのなら、そのお金で美味しい飯でも食え!」と言われたのである。それから意を決して読み始めた。そして次第に読書の習慣がついて、優先順位が高くなってきのである。だから今でも読みたい本が見つかれば躊躇なく買ってしまう。

 次が電子機器:入社5年目に店舗から本部に転務して、商品の仕入れ部署に配属になる。業務の大部分が仕入れ先との交渉や打ち合わせであった。当時の連絡はほとんどが電話、毎回毎回電話帳から番号を見つけ出し、相手に電話しなければならない。外出先からの電話も多かったから、小さな電話帳を作ってポケットに入れていた。しかし相手先が100件を超してくると、電話帳に書く欄がなくなり、あいうえお順を無視してあちらこちらに書いてしまう。それと担当する部問が変われば仕入先も変わってしまい、その都度新たな電話番号が増えてくる。そんなことから頻繁に電話帳を書き換えたり、新しいものを作らなければいけなかった。そんな時期に出たのが電子手帳である。最初に出た電子手帳はモノクロでカタカナ表記であった。頭の何文字かを入れて検索すると一発で引き出せる。しかもあとから何件追加してもきっちり管理できている。その便利さにすっかり魅了され、それ以降はより便利なものが出てくると優先的に買うようになった。電子手帳も漢字変換ができるようになり、スケジュール管理など機能も充実してくる。そして携帯電話に移り、スマホへと変化していく。昔からそんな変遷を追っかけてきたから、今も最新の機種にも着いていける。

 電子機器の中にデジカメも含まれる。光学カメラはそれほどの興味はなかったが、デジカメが出てきてからは写真に興味が湧いてきた。フィルムを使わず、小さな記憶媒体に保存でき、インターネットで送るなど、その便利さに魅せられてしまったのである。私は美しい写真ではなく、面白い写真を撮りたい方である。だから一眼レフの高級カメラではなく、コンパクトで機能の優れたもに興味が向く。コンパクトカメラも日進月歩で性能は向上していく。そしてそれを追っかけるから、すでに10台近く買い換えたかもしれない。先日家電量販店を覘いていたら、あるカメラが目にとまった。それは光学ズーム30倍、デジタルズーム60倍のセールストークが付いた小型カメラである。手にとってその機能を確かめるとやはり欲しくなる。一旦は「今持っているカメラで充分ではないか」と思い止まるが、やはりそのズーム機能の魅力には抗し難く、数日後に買ってしまった。これで今まで撮れなかった写真(例えばカワセミなど)が撮れるようになり、写真の幅も広がるかもしれない。これからの散歩の写真に又一つ楽しみが増えた。

 下の写真がズーム機能を使って撮ったものである。A4サイズにプリントするとした場合の画質(5M)で撮ると、光学ズームは120倍、デジタルズームまで使うと240倍になるようである。

      
                       商店街の先にスカイツリーが見える

      
                   次第にズームしていく 曇り空で光量不足か?

      
                             下の展望台

      
                         さらにズーム、上の展望台

      
             ガラス越しに観覧している人が見えるが、手持ちのための手ぶれか、
               光量不足か、それともこの機の限界か、ボケが酷くなる。
      









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