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60歳からの眼差し

人生の最終章へ、見る物聞くもの、今何を感じるのか綴って見ようと思う。

不況

2009年02月03日 08時24分52秒 | Weblog
先週、北海道最大の百貨店「丸井今井」が民事再生法を申請したとのニュースがあった。
昔、小売業に関わっていたので、北海道へ行く度に丸井今井には立ち寄っていた。
あの百貨店が立ち行かなかったとは、やはり消費の落ち込みが原因の一つなのだろうと思う。
自分を考えても、百貨店ではここのところほとんど商品を買ったことがない。せいぜいギフトぐらいか。
周りの人達も旅行をしなくなったとか、外食が減ったとか、家族全体が節約に心がけている話を聞く。
この不況、まだまだ深刻になり、自分たちにも火の粉は降りかかってくることは確実なように思う。

アメリカに端を発した金融危機、対岸の火事かと思っていたが、火は身近まで迫っている。
しかしそうは思っても、その火が延焼してきた時に、自分にはそれを避ける術が解らない。
「寄らば大樹の影」というが、自分には身を隠しておくべき大樹もない。ほとんど無防備な状態である。
会社の売り上げがガタガタと落ちてきたら、今取引している会社が立ちゆかなくなって倒産したら、
そう考えると、自分の置かれている立場がいかにもろく頼りないものであるかを思い知ることになる。
「さあ、どうする」 考えても考えても対策は思いつかない。
現状の自分は最小単位であり、これ以上リストラの仕様がないのである。
「う~ん、どうしようもない。なるようになれ!」それが今の心境である。
後は自分の給料を減らすしかないが、それは考えるまでもなく、状況によって当然の成り行きである。
それでも立ち行かなければ手元の株を売り、会社を休眠状態か清算して凌ぐしかないだろう。
そして細々と年金暮らし、そんなところが考えつく現実的なシナリオになるのだろう。

昨日の新聞に電気メーカー総崩れという記事があり、そのなかで、ソニーの中鉢社長の年頭の
メッセージが引用されていた。現状の世界の状況は「疾風に勁草(けいそう)を知る」状況と言う。
強い風が吹いて初めて倒れない強い草(勁草)がわかるという「後漢書」の一節だそうだ。
これだけ世界中に風が吹き荒れれば弱い草木は次々になぎ倒されていくであろう。
その烈風の中で耐えていける企業こそ強い企業。そういう企業を目指すのだ!
トップの意気込みと社員への叱咤であろう。

その談で行けば私など「枯れ草」なのだろう。強風が吹けばたちまち空に舞い上がり霧散していく。
しかし葉は枯れても根だけは残るかもしれない。風が治まり暖かくなれば再び葉をだせるだろうか。
しかしまあ今この歳で枯れてしまえば、また葉を茂らせる生命力(意欲)はないかもしれない。
たぶんその時には「もう充分働いた。もういいだろう」そんな風に思うだろう。
止まない風はない。今はその風が収まるまで必死に地面にへばりついているしかないのだろう。
毎日毎日不況のニュースに晒されていると、自分の思考も落ちてきて滅入ってしまうものである。

追伸
私はすでに60を越え、人生の大半を生きてきたのだから、どんな状況になっても諦めがつく。
しかし、これからの若い人たち(新芽)にはこの寒風にはさらされてほしくはないように思う。
今まで、塾だ試験だ習い事だと、社会に出るための下準備を嫌というほどしてきたはず。
やっと希望を持って世の中に出てくるのだ。そんな若い芽を枯らしてはいけない。そんな風に思う。

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