龍の尾亭<survivalではなくlive>版

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雨の日の理髪店にて

2009年12月06日 21時54分37秒 | 社会
 体調不良のため部屋に引きこもっていた週末、歩いて病院に行こうとしたら、道路沿いの理髪店に安売りの看板が出ていた。今日び、医者&クスリも通い続けるとかなりの負担だ。安さに惹かれて、帰りがけふらりと立ち寄った。

店主一人に椅子二つ、の典型的な街の床屋さん。値段はカットのみ週末1250円。

2年前からその値段にしたのだという。以前は手広くやっていたが、二年前息子さんも使用人もよそにいってもらって、一人でやる低料金の店、にリニューアルしたのだそうだ。

親父さんによると、近所に出来たディスカウント理髪店も、「たぶん赤字じゃないの?」

結局根本的に、食えない。今年の市内の理美容学校の生徒数はなんとゼロ、だそうだ。個人でやっている高齢者の経営する理髪店も、今後数年で廃業が相次ぐだろう、とも。

今年の夏前に旅行したときの、弘前の喫茶店のマスターの呟きがよみがえる。

「後10年は弘前の農業も保つだろうけど、20年後は農業を支えている老人がいなくなるからね」

理髪店は、実質1/3ぐらいまで単価が下がっている。

「おれは昔のお客さんもいるからこうやって続けられるけど、これから新規投資をしては、とうてい回収できないだろう」

とも親父さんは言っていた。

「サラリーマンは早期退職すればまだ何年分かもらえるからいいよね」そういって送り出してくれた。

降っていた小雨はもう止んでいたけれど、気持ちは晴れなかった。

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