物語的にグイグイ引っ張る謎と、それ巡って展開される活劇、そして医学の丁寧な描写と政治の権謀術数、さらには文化人類学的というか様々な人々の風習や環境、習俗、自然、文化、宗教などの多様性etc.魅力満載。とくに前半は世紀の傑作に近い。
後半、お店をたたむのがいささか足早になってしまったのではないか、と感じるのは、この作者に「物語」だけを求めてしまう「過ち」を犯しているから、だろうか。
しかし、それほどに魅力的な「世界観」なのだ。後半どうすれば良かったのか、というと難しいが、説明が先に立った感じが微妙にある。もっと長編になるべき内容かと。
物語派としては、もう少し展開の中で滅びゆく者たち、それを観るもの、政治の中での位置付けを読みたかった。それにしてもまあ、必読の一冊でしょう。
2014年に読んだファンタジーでは、
ガース・ニクスの傑作ダークファンタジー
『アブホーセン』『サブリエル』『ライラエル』3部作と並んで推奨すべき作品です。
上橋菜穂子の別の文庫本が未読なら、そっちを先に読みつつ、こちらの文庫化を待つ手もありますかね。
後半、お店をたたむのがいささか足早になってしまったのではないか、と感じるのは、この作者に「物語」だけを求めてしまう「過ち」を犯しているから、だろうか。
しかし、それほどに魅力的な「世界観」なのだ。後半どうすれば良かったのか、というと難しいが、説明が先に立った感じが微妙にある。もっと長編になるべき内容かと。
物語派としては、もう少し展開の中で滅びゆく者たち、それを観るもの、政治の中での位置付けを読みたかった。それにしてもまあ、必読の一冊でしょう。
2014年に読んだファンタジーでは、
ガース・ニクスの傑作ダークファンタジー
『アブホーセン』『サブリエル』『ライラエル』3部作と並んで推奨すべき作品です。
上橋菜穂子の別の文庫本が未読なら、そっちを先に読みつつ、こちらの文庫化を待つ手もありますかね。