2023.09.20撮影
今週は、わたしの庭から、秋の植物を続けてご覧いただいています。今日は、果実をふたつ。
冒頭画像は、前にもご紹介した、イヌバラ(Rosa canina)のローズヒップ(バラの実)です。真っ赤ですね。そして、実にまでトゲみたいな毛がついています。
ローズヒップは、これぐらいの熟れ具合の時に収穫して、小さいナイフで中の種を取り除きジャムにすることができます。面倒くさい作業ですが、やり甲斐はあります。でも、そう毎年するわけではありません。
わたしは、このローズヒップジャムを、砂糖ではなくハチミツで作る、という贅沢なことをしています。どうせ、少量しか作らないので。
2023.09.20撮影
この画像には、2種の果実がなっています。赤くて、ツルッとしていたり、ややしわが寄っていたりするのが、冒頭ですでにお見せしたローズヒップです。粒々の実は、ブラックベリー(Rubus)。
ここでは、イヌバラとブラックベリーが、からみ合って生えています。両方ともわたしが植えたのではありません。
ブラックベリーも、多くの果実同様、成熟度によって、色が異なります。ここでは、若い順に、オリーブ色っぽい実、赤っぽい実、そして、黒い実が見えます。黒い実が柔らかくなって、指でそっとつまんでポロッと取れるようなら、甘くなっている証拠です。もっと熟すと、自分で落ちて、その辺が赤黒くなります。
ブラックベリーは、例年、7月半ばから8月いっぱい、たくさん採れます。普通は、9月半ばをすぎて食べられる実が成っているということはないのですが、今年は、帰国の合間を縫って、夏場に一部分を剪定したら、そこから新しい枝が出て、花が咲いて、そして、実を結びました。
この調子で剪定したら、数回実がなるのでしょうか。
この遅成りのブラックベリーは、この画像を撮影してから、怪我した足のもう少しよくなった1週間後に、簡単に手の届く、きれいな実だけを収穫しました。
バンクーバーでは、ブラックベリーは、公共の土地や道端にもいっぱい生えていて、季節には実をたくさん成らせるので、人々は自由に摘んでいます(法律的にはどうなんだろう)。生食するほか、ジャムにしたり、パイの詰め物にしたり、します。
人気のあるベリーですが、同時に、ツルを伸ばしまくってはびこるので、個人の庭でも、道端でも、嫌われ者でもあります。
放っておいても食料を生産してくれるし、「生垣」にうまく使うこともできるので、工夫をしてブラックベリーとおつき合いしてきたい、とわたしは思います。
庭の作り方を変えていくのに、このような野生のものを上手に使っていくのがいいと思う。
なお、うちのブラックベリーは野生種のようですが、実を収穫するために育てている人々は、トゲのない園芸種を、苗を購入して育てています。
今日話題にしたバラもブラックベリーも、両方、バラ科(Rosaceae)です。科の下の属は、バラがバラ属(Rosa)、ブラックベリーがキイチゴ属(Rubus)、です。バラの実を食べる人は少ないでしょうが、人間が食用とする果物は、バラ科のものが多いです。