カラスといちごとクロッカスと

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キク科2種、花期は長い・・・

2023年10月27日 08時00分00秒 | キク科
2022.10.01撮影

今年は、花の咲き方が例年と異なっていました。春の球根類は、出てこなかったものもあるとはいえ、多くはよく咲いたのですが、夏以降に咲くはずの植物は、花があまり咲きませんでした。花期の長いものでも、元気がなかった。

冒頭画像は、大変かわいらしい、ペラペラヨメナ。なんや、その名前は。ヨメナのような花で、葉が薄い(=ペラペラ)、ということで、こういう名前になったのだそうです。なんかね、もうちょっとかわいい名前はつけられなかったのか・・・

学名 Erigeron karvinskianus
英名 Mexican fleabane(メキシコのノミヨケソウ)
和名 ペラペラヨメナ
別名 ゲンペイコギク(源平小菊)
キク科(Asteraceae)ムカシヨモギ属(Erigeron


英名は、原産地にちなみ、Mexican fleabane(メキシコのノミヨケソウ)なんですが、日本語で「ノミヨケソウ」? ノミを避けるのに使うの? ジョチュウギク(除虫菊)みたいに。

学名 Tanacetum cinerariifolium
英名 Dalmatian chrysanthemum(ダルマチアのキク)
和名 シロバナムシヨケギク(白花虫除菊)
別名 ジョチュウギク(除虫菊)
キク科(Asteraceae)ヨモギギク属(Tanacetum


それと、属名 Erigeron は日本語で「ムカシヨモギ」。それもどういう謂れが? これは、前から疑問に思っていました。

 
2021.05.28撮影               2022.06.06撮影

別名のゲンペイコギク(源平小菊)というのは、わかります。まず、小さい菊だから、「小菊」。花の色が白から赤っぽく変化し、同時に、白い花と赤っぽい花がつくから「源平」。えと〜〜、源氏と平氏は、どっちが白でどっちが赤だったっけ? あ、白から赤に変わるので、源氏(白旗)から平氏(赤旗)という歴史的な流れね。

ところで、この花は、見かけもかわいく、花期も長くて(うちの今年の庭でも、この10月末現在、まだ咲いています)、庭には重宝するのですが、生育条件の適合した場所では、爆発的に山盛りになり、他の植物にかぶさっていき、かつ、茎の土に接したところからまた増えます。管理は要注意の植物です。

2022.10.01撮影

上の画像(去年)は、もう季節の終わりかけているイヌラ・フッケリです。今年は、イヌラ・フッケリは、ゲンペイコギクとは対照的に、9月の早いうちに終わってしまいました。画像中のイヌラ・フッケリは、去年のもので、10月初めの秋の太陽に照らされています。背後のピンクの花は、「秋咲きクロッカス」(コルチクム Colchicum autumnale)です。


上の記事では、和名はないもようである、と書いたのですが、それから後、日本の固有種でミズギク(Inula ciliaris)というのがオグルマ属(Inula)にあることに気づきました。イヌラ・フッケリを「なんとかミズギク」と呼んでいいでしょうか、あるいは、「なんとかオグルマ」という方がいいでしょうか。


学名 Inula hookeri
英名 Hoojer's fleabane(フッカーのノミヨケソウ)
キク科(Asteraceae)オグルマ属(Inula

 
2021.08.03撮影               2021.07.18撮影

上の2枚の画像で、左はまだ若い花、右は咲いてだいぶん経った花。7月、8月の夏のイヌラ・フッケリは、花びらがそよそよとしています。この、そよそよに、わたしは魅惑されたのであります。ツボミのときからも形がかわいらしく、咲いているときは清楚で、花後もそれなりの風情があります。

花期は長いはずのイヌラ・フッケリ、今年は早めに終わってしまいましたが、来年は、元気に帰ってきて、長く咲いてくれる?

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