REO Speedwagon - Can't Fight This Feeling
人気マンガの影響って恐ろしいものである。
荒木飛呂彦氏の超人気作「ジョジョの奇妙な冒険」は、私が青春時代を送っていたころからの作品で、年を重ねてもずっと読み続けていた。もちろん、登場人物がロック・ミュージシャンの名前を拝借しているのは知っていた(ディオ、ツェペリ、スージーQなどいっぱい出てくる)。
長期連載なので、当然広い世代にこの作品は支持されていく。
私とふた回りも年下の同僚がこのマンガを愛読していることを知った時にはちょっと驚いたが、超人気作品だし、サザエさんみたいなものかななんて思っていた。
でも、その同僚と雑談を交わしていてジョジョの話しになった時に、なにげなく「ロバート・E・O・スピードワゴンってアメリカのバンド名から来ているんですよね。どんなバンドなんでしょう?」と質問された時には驚いた。マンガを読むことにより、自分が生まれる前のヒット曲を知るきっかけになっているからである。
荒木先生はクラシックロックを若い世代にも普及する力を持っている!
ロックの話とは全く違うのだが、この若い同僚が少年ジャンプにおけるラブコメの元祖的作品「きまぐれオレンジロード」まで知っているのには驚いた。「君、生まれてないだろう」と突っ込んでしまったくらいだ。クラシックロックもそうだが、マンガ、アニメ、特撮はいともたやすく世代の垣根を取り払う力があるみたいだ。
さて、本題である。ジョジョでも有名なREOスピードワゴンである。このバンドは、1970年代初めにデビューしている。
私は、1977年あたりにラジオでライブアルバムを聴いて、「ライブで映えるいいバンドだなあ。アメリカンハードロックってところかなあ」なんて思っていた。
簡単に言えば、知る人ぞ知るという渋いバンドだったわけである。
ところが、その数年後、突然ポップバンドとしてブレイク。何と、ジョン・レノンの最後の作品をヒットチャートの1位から引きずり降ろして、超メジャーバンドとなってしまった。
人気が出る前のライブアルバムを買おうかどうか悩んでいた経緯があるので、すごく驚いた記憶がある。
この時代、ポップなメロディがすごく主流であったのは事実であり、賛否両論はあるが、いいものはいいと思うし、その時代に青春を送った自分としては、大切な音楽である。この曲も私に青春時代の空気を持って来てくれるのである。