ミュウのCLASSIC ROCK LOVE

70年代、80年代のロックとその周辺の音楽について気の向くままつぶやきます♪最近のロックも取り上げます。

2021年にフルパワーの1970年代風のハードロックが聴ける!グレン・ヒューズはもうすぐ70才! The Dead Daisies

2021-02-20 17:25:18 | HARD ROCK

The Dead Daisies - Holy Ground (Shake The Memory) - Official Video

The Dead Daisies - Chosen and Justified

The Dead Daisies - UNSPOKEN (Lyric Video)

グレン・ヒューズがヴォーカルとベースを担当するハード・ロック・バンド、The Dead Daisies のニュー・アルバムが先日出たので、買った。

The Dead Daisies は、オーストラリア人で投資会社のCEOをやっているというギタリスト、デイヴィッド・ローウィーが作ったバンド。だからオーストラリアのバンドという紹介のされ方もあるが、メンバーは英米人だ。やたら有名人を集めている。変遷を経て、現在のメンバーはデイヴィッド・ローウィー、グレン・ヒューズ以外は元ホワイトスネイクのダグ・アルドリッチ(ギター)、元ジャーニーのディーン・カストロノヴォ(ドラムス)となっている(ただし、今回の作品発表後、ディーンは健康問題のために、現在は脱退したそうだ。後任はトミー・クルフェトス)。

今回の作品はグレンの趣味まる出しのゴリゴリの70年代風ハード・ロックとなった。ジョン・コラビがヴォーカルだった前回のオリジナル・アルバムとは雰囲気が変わっている。もしかしたら、古くさいロックと顔をしかめる人がいるかもしれない。でも、ディープ・パープル世代の私にはたまらなく魅力的だ。これぞ、ワイルドな本物のハード・ロックだと思う。

クラシック・ロック・ファンでもメロディ指向の人はダメだろうなあ。特に女性ロック・ファンには嫌われそうである。グレン・ヒューズを好きだと言う女性に会ったことがない(笑)。男性でも、この歌い方は嫌だという人もいる。でも、このクセのある声と歌い方は好きな人にはツボにはまるのだ。男っぽさまる出しのブルージーでソウルフルなハード・ロックである。

グレン・ヒューズはあのディープ・パープルの名作アルバム「バーン」で世界の檜舞台に出て、世界中のロック・ファンに名を知られるようになった人物だ。1951年8月21日生まれである。ディープ・パープルに参加したのは1973年。名曲「バーン」で、メイン・ヴォーカリストのデヴィッド・カーヴァーデイルに合いの手を入れるようなサブ・ヴォーカルが強烈で、ロック・ファンの注目を浴びた。驚くべきことに、もうすぐ70才になるのに、声が若いし、強烈だ。前述のデヴィッド・カーヴァーデイルは加齢により、最近声に艶がなくなり、ファンの間で賛否両論あるのだが、グレンの場合は依然としてパワフルで、実にソウルフル!

1970年代前期のハード・ロックには原始的なエネルギーがあった。それを自ら実践してた人物が50年近い時の流れを超えて、自ら証明しているというところにグレン・ヒューズのすごさがある。実に若いロックじいちゃんだ!興味がない人は何も感じないだろうが、私はこの声を聴くと、ディープ・パープルで熱唱していたグレンの若い頃を思い出すし、1970年代にタイム・スリップできてしまう。体が反応してしまうこの作品、しばらくはヘビロテになりそうだ。

1974年のパープルのライブも見てみよう。たぶん、伝説のカリフォルニア・ジャムだ。低い声で歌うデヴィッドと対照的なグレン・ヒューズの甲高い声は実に特徴的である。ベースを弾きながら歌うところもかっこいい。

Deep Purple - Burn 1974 Live Video HQ

そして、伝説のディープ・パープルのキーボード奏者、ジョン・ロードに捧げられたライブも見よう。2014年のライブである。こちらのメンバーは豪華だ。ヴォーカル兼ベースのグレン・ヒューズ に加え、アイアン・メイデンの ブルース・ディッキンソン 、ディープ・パープルのオリジナル・メンバーの イアン・ペイス 、そして、キーボードには ドン・エイリーと リック・ウェイクマンが名を連ねている。オーケストラも入っているし、聴きごたえ、見ごたえがある。こりゃ、楽しい。昔のロック、いいじゃないか!

Celebrating Jon Lord - The Rock Legend "Burn"

 

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やはりLee Ritenourは70年代が最高!私の好きな曲、個人的ベスト5 !

2021-02-13 17:32:02 | fusion

昨夜の地震には肝を冷やしました!!

たぶん、東日本大震災の時以来の激しい揺れでした。家が壊れるかもしれない!とマジに思いました。まさに恐怖。私の住む街(東北の太平洋側です。)は震度5弱でしたが、私の家は海が近いので体感的には5強以上のものを感じました。もちろん津波の恐怖も感じました。私の家は10年前の震災で津波にやられているのです。10年前の大震災の時は2日前に大きな揺れがあったし、大震災のあと数日後に大きな揺れがありました。だから、1週間ほどは気を緩めることなく過ごさなくては。緊張の毎日が続きそうです。

 

さて、音楽の話に移りますね。

最近、70年代のリー・リトナーをよく聴いています。やっぱり、派手で、勢いがありますねー。俺のギターを聴けと言った感じのプレイが好きです。

どうも、アダルト路線になった80年代以降の彼はあまり好みではありません。また、70年代でもちょっと違う路線のRIT2部作も好みではないですね。

あくまで、派手なギター、ポップなギターが好きです。

で、発表します。個人的ベスト5の第5位。リー・リトナーのニック・ネーム(二つ名?)でもある「キャプテン・フィンガーズ」です。

1977年発表のアルバム「キャプテン・フィンガーズ」と「ジェントル・ソウツ」の2作で発表されてますが、「キャプテン・フィンガーズ」からの動画を貼り付けました。

Lee Ritenour - Captain Fingers

1977年、当時高校2年だった私は、この曲を聴いて、けっこうハマりました。中学3年の時に出たジェフ・ベックの「ブロウ・バイ・ブロウ」に夢中になった少年でしたから、「おお、ギター・インスト、かっこいい!」と思ったものです。

当時はリー・リトナーのことをジャズ・ミュージシャンだと思ってましたが、振り返ってみるとスタジオ・ミュージシャンだったんですね。ポップ・スターのレコーディングのためにどんなジャンルでも演奏する楽器の職人だったわけです。そんな彼が、なんで、ギター・インストを始めたのかわかりませんが、1975年にギター・インスト・アルバム「ブロウ・バイ・ブロウ」を大ヒットさせたジェフ・ベックの影響は大きかったかもしれません。ちなみに彼のライバルといえるラリー・カールトンは「夜の彷徨」を1978年に発表しています。

当時、この手の音楽は「クロスオーバー」と呼ばれてました。「フュージョン」という言葉が使われるようになったのは1970年代末期か1980年代初期ですね。だから、リー・リトナーは「クロスオーバー」を日本で広めたギタリストというイメージもあります。けっこう売れましたし、テレビ番組のBGMにも使われましたから。

「キャプテン・フィンガーズ」に戻りますが、この曲はちょっとテクニカルで、緊張感があって、高速のユニゾン・プレイが聴きどころだったりして、ポップな「フュージョン」というより、ジャズ・ロックの印象が強かった「クロスオーバー」という言葉が似合います。参加ミュージシャンはドラムがハーヴィー・メイスン、ベースがアルフォンソ・ジョンソン、シンセがデイブ・グルーシン、もう一本のギターがジェイ・グレイドンと豪華。かっこいい曲を聞かせてやるぜ!俺たちみんな楽器がうまいからな!という気概を感じてしまのは私だけでしょうか?

 

続いて個人的ベスト、第4位は「キャプテン・カリブ」。1977年発表の「ジェントル・ソウツ」収録です。日本のJVCで企画して作った作品で、一発録音のダイレクトカッティングというレコーディング方式が話題を呼びました。音は何となくスタジオライブみたいな感じでしょうか?

Lee Ritenour - Captain Caribe, Get Away

アーニー・ワッツのサックスによるメインテーマが印象的です。デイブ・グルーシンがキーボード、ハーヴィー・メイスンがドラム、ベースはアンソニー・ジャクソンと定番のメンバーですね。ポップな雰囲気で楽しくなりますね。このテーマリフは頭にこびりついて離れません。こうした曲の構成はクルセイダーズの影響を受けているような気もするのですが、どうでしょうか?

 

さて、第3位はこの曲です。「シュガー・ローフ・エキスプレス」。貼り付けたのは1978年のアルバム「 The Captain Journey」収録曲です。アレック・アックーニャのこのアルバムではスティーブ・ガッドが主にドラムなのですが、この曲はアレック・アックーニャが叩いているようです。パーカッションにはポリーニョ・ダコスタですね。ベースはエイブラハム・ラボリエルで、リズム・ギターがミッチ・ホルダー、キーボードはデイブ・グルーシンときます。77年のダイレクト・カッティング盤、渡辺香津美とのコラボ盤でもこの曲は楽しめますが、私はこのアルバムでの作品が一番好きです。この曲は70年代、めちゃめちゃラジオでかかってましたから、当時の若者の耳にはこびりついていたと思います(現在アラウンド還暦の人ですね(笑))。テレビのBGMにもよく使われました。リー・リトナーの一番の代表曲で、一番知られている曲でしょう。お洒落で、ポップで、クセになるメロディ展開です。跳ねるようなリトナーのギターとラテンっぽい展開がいいですね。

Lee Ritenour - Sugar Loaf Express

 

第2位はこの曲。1979年発表の「Feel The Night」。まるでラリー・カールトンみたいだ!という評価もありますが、好きですねー。個人的にはラリー・カールトンより高中正義的かな?って思いもします。思い切りポップでとにかくメロディがいい。フレーズがいい。そして音が豪華。全然飽きません。展開も見事。ベースはエイブラハム・ラボリエル、ドラムはスティーヴ・ガッド、キーボードはマイク・ボディッカー、テナー・サックスがアーニー・ワッツ。

Lee Ritenour - Feel The Night

 

で、第1位は同じアルバムから「マーケット・プレイス」。

キーボードはドン・グルーシン、ピアノがデイヴィッド・フォスター、ドラムはスティーヴ・ガッド、ベースがエイブラハム・ラボリエル、パーカッションはスティーヴ・フォアマン、アレックス・アクーニャ、シンセのプログラミングがマイク・ボディッカーとなっています。

ワクワクして来る曲です。跳ねるようなデイヴィッド・フォスターのピアノで気分が高揚します。後半に向けての盛り上がり方が尋常でなくて、ものすごくかっこいい!その中で、リトナーのギターはドラマティックの一言!まるで物語を聴いているようなストーリー性のある曲の流れは何回聴いても見事。

Market Place

 

ちなみにアルバム「フィール・ザ・ナイト」についてはブログ仲間の240さんが詳細に書いていますので紹介します。

Lee Ritenour 「Feel the Night」(1979) : 音楽の杜 (exblog.jp)

 

いかがでしたでしょうか?独断と偏見のベスト5です。フュージョンという音楽の黎明期にこれだけポップで耳に残るインストゥルメンタルを作り上げたリトナーと他のスーパー・ミュージシャンの輝きに圧倒されませんか?この5曲を聴いていると楽しい気分になれること請け合い。電車の中で聴いていたら、身体が動き出して恥ずかしい思いをしてしまうかも。やはり70年代は最高です!

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Danny Deardorff の声はまさにスイート・ヴォイス!Marcus Josephは爽やかで聴きごたえあり!

2021-02-11 10:51:21 | AOR

Danny Deardorff - Chameleon - I Want To Give You My Dreams

前回予告したとおり、ディアドルフ&ジョセフのそれぞれのソロアルバムを紹介しましょう。

まずはダニー・ディアドルフです。81年の作品です。

デニス・デ・ヤングを彷彿とさせる甘い声。この声に酔ってしまうAORファンは多いのではないでしょうか?

カルロス・ヴェガ(Drs)、グレッグ・マティソン(Kyd)、ルイ・シェルトン(G)、シールズ&クロフツ(Cho)他が、キラキラしたオシャレなサウンドでこの声を盛り上げていて、いいですねー。

Danny Deardorff / Songs From The Planet Earth~The Spaceman Song

Danny Deerdorf opens Telemiracle #6

動画もありますね。貴重です。車椅子姿ですが、その歌う姿には神聖なものを感じてしまいます。

これほどのシンガーなのに、この後の作品発表が見当たりません。残念です。

 

次にマーカス・ジョセフです。こちらは爽やかですね。1978年の作品で、アコースティックな感じが強いAORです。

私は、プロデューサーのParker McGeeと共作しているこの曲が好きです。

Marcus Joseph - Before The Night Is Over  

 

MARCUS JOSEPH - ISRAEL

この曲は途中から劇的な展開になります。アルバムのラストに収録されています。非常に印象的です。

 

さて、彼らは大成功を収めたわけではありませんが、優れた曲を残しました。

彼らのような人たちをロックの歴史の中で見つけると、もっともっといろんなアーティストを知りたくなりますね。

 

 

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そよ風のようで、愛すべき作品。We'll Never Have To Say Goodbye Again | Deardorff & Joseph

2021-02-05 17:42:22 | ウエスト・コースト・サウンド

We'll Never Have To Say Goodbye Again | Deardorff & Joseph

ディアドルフ&ジョセフ。1976年に1枚だけアルバムを発表したのだが、印象的なデュオなので紹介いたします。

この時期って、まさにデュオ・グループ花盛り。S&Gのようなコンビがいろいろ登場していました。

でも長続きしないパターンが多くて、このコンビも1枚だけでしたね。

ハイトーンでスティックスのデニス・デ・ヤングを思い起こしてしまうダニー・ディアドルフといかにも西海岸にいそうな甘い声の持ち主マーカス・ジョセフの組み合わせはちょっと理想的な感じがします。実際、こうして聴くと、素晴らしい。実に耳に優しく、心地よい。

このアルバム、スティーブ・ルカサー除きのTOTOのメンバーが参加しているので、AORの走りというかプレAORとも呼ばれていますが、単純に「爽やかなアメリカン・ポップス」です。バックのサウンドはそんなに凝ったことをしていません。演奏の上手い人が、典型的なアメリカン・ポップスを忠実に作っているというイメージがします。あくまで、二人の声がメインの作品ですね。二人の声を楽しむのが第一です。

さて、この曲「We'll Never Have To Say Goodbye Again」はジェフリー・コマナーの作品です。何と、ジェフリーはこのアルバムと同じ1976年に自身のサード・アルバムで発表しています。オリジナル作品とカヴァー作品が同じ年に発表されるというのはちょっと面白いですね。

Jeffrey Comanor - We'll Never Have To Say Goodbye Again

どうでしょうか?作者が歌っている方はちょっと粘っこい感じで、クセがあるかな?でも、こちらの方が、印象が強いかも。

この曲はディアドルフ&ジョセフが1977年にシングル・カットしていて、全米チャート109位になったんですが、何とさらにその3年後にイングランド・ダン&ジョン・フォード・コーリーがカヴァーして、全米9位となっています。

We'll Never Have to Say Goodbye Again - England Dan & John Ford Coley

時代が後というのがよくわかります。見事にAORに変化しています。アレンジや録音状態がすごくおしゃれです。ヒットしたのがわかります。

みなさんは、どのヴァージョンが好みでしょうか?私は、ディアドルフ&ジョセフのヴァージョンが好きなんですよね。オリジナルがいいと言う人もけっこういそうです。

さて、最後にもう一曲紹介します。

Deardorff And Joseph - Sentimental Lady

そう、1977年にボブ・ウエルチが歌って大ヒットした曲を1年前に発表してたんですね。これは驚きです。

この曲はボブ・ウエルチの作品で、1972年にフリートウッド・マックの作品で発表したのがオリジナル。それをセルフ・カバーしてヒットさせたのですが、まさか、その前にカヴァーしていたとは!

 

次回はディアドルフとジョセフのソロ作品を取り上げたいと思います。これもなかなかいいですよ。

コメント (2)
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