ミュウのCLASSIC ROCK LOVE

70年代、80年代のロックとその周辺の音楽について気の向くままつぶやきます♪最近のロックも取り上げます。

日本のハード・ロックの夜明け ~ 紫  と  BOW WOW

2022-08-31 20:58:54 | 日本のロック
日本のハード・ロックの夜明けをどの時期にするかというのはいろいろと意見があるだろう。
でも、私の世代にとって、最初の衝撃は、沖縄の紫だった。
Deep Purple のコピー・バンド的な印象はあったが、日本のバンドなのに、洋物ハード・ロックの香りがしたのは、このバンドが初めてだった。
確か、渋谷陽一氏も興奮して、ラジオで特集をしていた記憶がある。
デビューは1976年の4月。ツイン・ギターがパープルとはちょっと違ったギターの華やかさを作っていたのが印象的だった。
今、聴くと、やはり国内のレコーディング技術が低かったせいか、音が薄っぺらだ。当時はものすごくかっこよく感じたんだけど。
でも、やはりこの曲のイントロが衝撃的であることは変わりない。


Murasaki (紫) - Double Dealing Woman

そして、同じ1976年の12月にデビューしたのがBOW WOW。山本恭司氏の圧倒的なギター・テクニックに、当時のバンド少年はみんなあっけにとられる。当時、うまいギタリストはいっぱいいたけど、ハード・ロック的なかっこいいフレーズを決められるギタリストは山本氏以外にいなかった。
ナインス・コードをさらりと使うところもセンスが光った。
ヴォーカルの弱さはデビュー時も言われたが、それでも、それまでの日本のロックになかったモダン性があったと思う。紫は洋物に近づいたが、モダン性が乏しかった。
BOW WOWは当時の洋楽のロックに近い音の響きを持っていたのだ。

ハーツ・オン・ファイア  



彼らは地道に活動を続け、ついに、1982年、「ASIAN VOLCANO」でヨーロッパで注目を浴びるようになる。
その時代の曲がこれ。明らかにパワー・アップしている。

BOW WOW - Rock and Roll Tonight

そして、さらにVOW WOW となって進化するのである。
コメント (15)
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ちゃんと歌詞の意味を確かめましょう!歌詞が大事!  Randy Newman  

2022-08-28 16:32:12 | シンガーソングライター
You've Got a Friend in Me - Randy Newman | Live from Here with Chris Thile

今回は2013年にロックの殿堂入りし、アカデミー賞ではノミネートの常連で、歌曲賞も受賞している偉大なソングライター、ランディ・ニューマン!

頭出しには最も有名な曲を持ってきました!
「トイストーリー」の「君はともだち」です。
ピクシーの映画での彼の活躍は、ピクシー・ファンならよくご存知のことでしょう。上記の曲の歌詞は友情を扱ったほほえましいもの。
この曲で、彼は世界中の子供たちに尊敬されることになったかな。
「モンスターズ・インク」の「君がいないと」も有名ですね。





で、彼がソングライターとしてブレイクしたのは、この曲。
1970年、スリー・ドッグ・ナイトが全米第一位にしたヒット曲です。
Mama Told Me (Not To Come)

真面目なアメリカの青年(少年)がアメリカのパーティー三昧の世界に驚き、やはり真面目な母親にそんなところに行っちゃだめよと叱られるという歌詞。当時のロサンゼルスの音楽業界のことを歌ったようですね。
ちょっと変わった歌詞ですが、この曲に関しては必ずしも歌詞の理解が必要であるとは言い切れないかな。




でも、彼が自分自身で歌って、全米2位までヒットさせた「ショート・ピープル」(1977年)はすごい歌詞です。
こんな作品がなぜヒットしたのか?現代日本だったら、SNSでめちゃくちゃ叩かれるでしょう。
「背が低いやつは生きる資格がない!」って言ってるんですからね。この曲です。

Randy Newman - Short People  

メロディとアレンジだけ聴いていれば、ポップないい曲ですが・・・。
ヒットはしたものの、当時のアメリカでも問題になり、身長を低い人を差別・侮辱した曲として全米各地のラジオ局で放送禁止になったようです。
なんか、背の低いアジア人、特に日本人をバカにしているような気もします。

いろいろ、ランディの歌詞について解説してくれる方がいっぱいいるので、助かります。この曲については、誤解があったようです。

ランディは皮肉屋で批評家であるのですが、ストレートに表現しないのです。
つまり、嫌な奴になりきって嫌な奴を演じる歌を歌うという変わった手法で表現するのです。
つまり、当時、アメリカでは背の低い人をバカにする傾向があったのでしょう。まさにアジア人、日本人をバカにする人たちがいたのでしょう。まあ、人種差別かな?そういった人たちを皮肉る(批判する)歌だったのではないかとされています。
でも、ちょっとわかりにくいですねー。ランディ自身がそういう考えを持っていると思っちゃいますよね。




彼の有名な曲ではこの曲も内容がすごい。

Sail Away (Remastered)

英語詞を理解しないで聴けば、美しい曲で、ジーンとくる日本人もいるでしょう。
でも、内容はとんでもない。「アメリカは素晴らしい、だから船に乗ってアメリカに旅立とう!」と歌っているのですが、実は、アフリカ人をだまして、アメリカに連れて行くことを歌っているのです。
そう、奴隷貿易のことを歌っているようです。


日本のマスメディアでは、歌詞のことを説明しないで、素晴らしい作品をつくるソングライターとのみ表現し、作る歌詞について全く説明しないことがあります。そして、英語がわからなくて、雰囲気だけで音楽を聴く人もいるわけで、そうした人がこの曲の歌詞の意味を知らないで、気に入っていたら、実に滑稽だと思いませんか?

ランディ・ニューマンは物事をストレートに批判するのではなく、嫌な奴を演じる歌を歌うことにより、聴く人に問題意識を持たせようとしているのかもしれません。
今回ご紹介した2曲以外にも、辛らつなユーモアがあふれ出す曲がたくさんあります。
最近では「Putin」という曲がありますが、この曲の歌詞も一筋縄ではいかないものがあります。ランディは例の方を興味ある人物として、歌にしたらしいですね。気になる人は調べてみてください。

洋楽を聴くとき、われわれ日本人は意味がわからなくても、メロディと声とアレンジを楽しむという技を持っていますが、このランディ・ニューマンだけは、そういう聴き方をしてはいけないでしょう。
歌詞に、大事なメッセージがある可能性がありますからね。

日本だったら、過激なパンクバンドなら歌いそうな歌詞を、美しい弾き語り曲にしてしまうランディ。とげだらけのバラのような感じです。

ちなみに、「Sail Away」を含むアルバム「Sail Away」(1972年)はいろんな人に絶賛されています。
まあ、とにかく歌詞が大事ってことで・・・。


コメント (2)
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ガンマのファースト 今聴けば、けっこうおもしろい。ロニー・モントローズはいいね!

2022-08-24 21:03:08 | アメリカンロック
私の好きなアメリカン・バンド、モントローズは4枚の魅力的なアルバムを残した。特にファースト・アルバムは今でも私の愛聴盤だ。

そんなモントローズが解散した後、リーダーのロニー・モントローズが結成したのが次のバンド、「ガンマ」。
デビュー・アルバムの「ガンマ1」は1979年にここ日本でも発売されたが、ほとんど話題にならなかったのを覚えている。
売れなかっただろうな。
私も、発売直後、レコード屋で試聴したのだが、期待した音と違いすぎて、がっかりしてしまった。
あのモントローズの勢いのあるサウンドはなかったのだ。

明らかに、この時期のロニー・モントローズはシンセを大幅に導入して、新しい形のハード・ロックを模索していて、「モントローズ」とは違うバンドを作ろうとしていた。
アメリカン・ハード・ロックはジャーニーやボストンの活躍で、どんどん変化していた頃であり、よく考えれば当然だが、ポップでもなく、AORでもなく、ハード・プログレでもなく中途半端なサウンドであったことは、こうやって今聴くとわかってしまう。

それでも、けっこう、面白い。意外に独創性があるのだ。結果的に売れ線ではないけれど聴きごたえがある。やはりそこはロニー・モントローズのギターが結構良かったりするのだ。

まずは、シンセの導入部が印象的なこの曲。
ヴォーカルの入りもかっこいい。
ちょっと軽いハード・ロックに肩透かしだが、いい曲だと思う。
ロニーのギターはやはり魅力的。
No Tears


次にこの曲。モントローズ時代に比べると地味かもしれないが、ハードな曲。
Ready for Action  



そして、この曲。バラードだが、導入部のギターは泣きであふれていて、ゲイリー・ムーアのようだ。ちょっと聴き入ってしまう。

Wish I Was


最後はこの曲。
よくできた曲で、けっこうドラマティックで、ヴォーカルもソウルフルでいい。もちろん、ロニーのギターも生き生きしている。
メリハリの強さが魅力のナンバーである。
Fight to the Finish  

日本において、バンド「モントローズ」はハード・ロック・ファンなら超有名バンドだが、「ガンマ」は全然聴かれていないと思う。
こうやって、紹介できてよかった。

コメント (5)
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変なロックだけど、けっこうクセになるWEBのサウンド  Concerto for Bedsprings [HQ Audio] I Spider 1970

2022-08-20 16:59:15 | プログレ
今日は、仙台育英が夏の甲子園決勝に進出し、興奮しています。
ついに深紅の大優勝旗は白河の関を越えるのでしょうか?
でも、相手の下関国際ってすごく強いしねー。非常に不安。
大阪桐蔭みたいに化け物みたいなチームではないし、だいぶ疲弊してそうだから、チャンスはあると信じていますが・・・(下関国際はその化け物チームに勝っているからすごいのですが。)。

さて、話を変えて、ロック・ブログをはじめましょう。
今回は「WEB」をご紹介します。

「WEB」といっても、インターネットのことではありません。
バンド名ですよ。

またまたマニアックなバンドの登場です。

どんなロックでもどんとこい!という方だけ聴いていただけたらいいと思います(笑)。普通の方はつまらないと感じるかもしれません。

でも、このひねくれ方が面白い!と思ってくれる方がいたら幸い。

このバンド、1970年代前後に活動したイギリスのロック・バンドですね。
ファンク色の強いアルバムを2枚出したあと、有名なデイブ・ローソンが加入してポリドールと契約。1970年に発表したのがアルバム「I SPIDER」。
その中からの紹介です。
ボーカルがB級感強いのですが、構成はけっこう硬派でかつ知的だったりします。
サイケデリックな感覚とジャズっぽい感じが同居して、妙に気持ちいい。プログレなのかな?まあ、ソフトマシーンよりはストレートで聴きやすいと思います。
ちなみに、このバンドは後にSAMURAIというバンド名に改名します。

1970年発表のアルバムにしては、音質もけっこういいです。ブラスの強い音とジャズのセンスがクセになります。



Web ► Concerto for Bedsprings [HQ Audio] I Spider 1970
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最近のシンクレアさん。ここ日本でカンタベリーは続く。 Our World - Dave Sinclair & Yammy*

2022-08-14 08:35:27 | カンタベリー・ロック
カンタベリー・ロックのレジェンドといえば、デイブ・シンクレアとリチャード・シンクレア。従兄弟の関係です。
実は二人とも、祖国イギリスを飛び出してしまいました。
リチャード・シンクレアはイタリアに移住したんですが、デイブ・シンクレアはここ日本に移住。
ツアーで来て、すっかり気に入ったようです。
デイブはイギリスで、子育てを終えた後奥さんと離婚し、日本の京都に来たんです。
さらに瀬戸内海の弓削島に移住。二回り下の日本人女性と結婚しています。
音楽活動もマイペースでやってます。
彼の人柄どおりやさしさ溢れる音楽を創造しているようですね。

そんな最近の彼の動画を見ましょう。
日本の女性ヴォーカリスト、Yammyとの共演2曲です。

Our World - Dave Sinclair & Yammy*

Island Of Dreams - Dave Sinclair & Yammy*  

あったかい音楽ですねー。




そういえば、福島県出身で、京都を拠点に活動している、このYammyさん、
なかなか素敵な歌手ですね。今まで知りませんでした。
デイブとは関係ない曲ですが彼女の感動的な曲も紹介しましょう。
デイブが彼女の声を気に入ったのがわかります。
名曲です!
Yammy - 君のもとへ
コメント (14)
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