素人、考古学・古生物学を学ぶ

人類の起源・進化・移動や太古の昔、日本に棲んでいたゾウ類にも関心があり、素人の目線で考えてみます。

始祖鳥についての改訂増補版(10)

2024年06月17日 11時47分48秒 | 絶滅と進化
                   
          始祖鳥は「鳥類」なのか、それとも「恐竜」なのか(10)終わり


  鳥類の起源と進化を考える

  鳥類の起源は約1億5000万年前のジュラ紀後期にまで遡ると言われています。直接の祖先は「獣脚類(学名: Theropoda)」と呼ばれる竜盤類に属する恐竜の一群です。ティラノサウルスのような大型の肉食恐竜もいましたが、小型で二足歩行の肉食恐竜もいました。鳥類の祖先と考えられる小型二足歩行の恐竜は、鋭い爪と歯、優れた運動能力を持っていたようです。
この獣脚類の中の一部の種が羽毛を持つように進化したのが、最も有名な中間種(鳥類と恐竜の特徴を併せ持つと言う意味に解釈)である「始祖鳥」(学名: アーケオプテリクス)なのです。
始祖鳥は発達した羽毛を持ち、現代の鳥類の羽毛と非常によく似ていたと考えられています。ただし、飛行には適応していなかったようです。始祖鳥以外にも同時期に中間種が存在していた可能性も推測されています。この点に関しましては、科学者たちによって今もなお詳細に研究されているようです。

  日本では「始祖鳥」と呼んでいますが、もともとはアーケオプテリクスと呼ばれてきました。フリー百科事典として知られる『ウィキペディア(Wikipedia)』に依拠しますと、アーケオプテリクスは、一億5000万年もの昔、ジュラ紀に生息していたと言うことです。特徴的な羽毛から世界で初めて鳥類と(いわゆる)恐竜の関係を強く示唆された、1860年代に発見された主要な化石において最も現生鳥類に近いとされた歴史的に重要な生物である、とされています。
アーケオプテリクスの「アルケオ」とは「古い」と言う意味だそうです。また「プテリクス」とは、「翼」の意味だそうです。アーケオプテリクスは、調べてみますと、1860年代に1本羽根の化石が発見されたことから始まったのです。

  近年、羽毛恐竜の化石がいくとも発見されたことから、鳥類が恐竜の時代から現代に至るまで、進化をしながら姿を変えて生き延びてきたことが研究者によって明らかにされるようになりました。一般に鳥類の進化を理解する上では、羽毛、骨格、飛行能力の進化を知ることが重要なのです。たとえば、羽毛は初期の羽毛恐竜では飛行とは直接関係がなく、体温調節のために使用されていたと考えられています。しかし、時間が経つにつれて羽毛はより複雑な構造を持ち、飛行に適した形に進化していったことも解明されています。

  骨格は、飛行能力に関連して独自の進化を遂げたと考えられています。今日、われわれが鳥類として認識している生物は、軽量で空気を入れられる骨を持ち、飛行の効率を高める構造に進化しているのです。
飛行能力の向上は、羽毛や骨格の進化によるもので、初期の鳥類は滑空から飛行を始め、徐々に効率的な飛行が可能になりました.
これは生物が環境に適応し、生き残り、繁栄するためにどのように変化していったのかという貴重な事例となっています。

  Fastovsky,Davit E+Weishampel,Davit Bの著作で、わが国では瀬戸口美恵子+瀬戸口烈司共訳で出版されています題名『恐竜の進化と絶滅』で知られていますが、その426-31頁で、アーケオプテリクスが何であるかを学ぶために、その形質のいくつかが、たとえば「頭蓋」、「腕と手」、「脚と足」、「長骨」、「胴体と尾」、そして「羽根」にも言及しており、「アーケオプテリクスの解剖学的構造」として詳細に論述されています。腕にある羽根については、数が多く、現生鳥類において見られるものと非常に良く似た配置で、しかも現生鳥類に見られるように、「羽根は非対称である」と述べています。そして、「すべての鳥類が羽根を持っているので、明らかにアーケオプテリクスは鳥類でなければならい」、またこのことは「識別の問題であるばかりではなく、重要な進化的因果関係」を持っているのだと断じています。さらに、「アーケオプテリクスと現生鳥類は、鳥類であり羽根を持つ共通祖先を共有するに違いないのだ」、とも指摘しています。

  そして著者は「恐竜としての鳥類」に関心を示し、それに最初に気づいたのは、有名なダーウィニストと言われるT・H・ハックスレイで、彼は恐竜と鳥類の二つのグループの間の結合に気づいたということなのです。
ところで、近年、羽毛恐竜の化石が発見されたことによって、鳥類が恐竜の時代から現代に至るまで、進化をしながら姿を変えて生き延びてきたと専門家の先生方は研究で明らかになってきました。
われわれが1億数千万年も長い歴史において、翼を使って空中を飛行することを可能にした鳥類の進化を理解する上では、羽毛、骨格、飛行能力の進化が重要田と言われています。たとえば。羽毛は初期の羽毛恐竜では飛行とは直接関係がなく、体温調節のために使用されていたと考えられています。しかし、時間が経つにつれて羽毛はより複雑な構造を持ち、飛行に適した形に進化していったとされています。
骨格も飛行能力に関連して独自の進化を遂げました。軽量で空気を入れられる骨を持ち、飛行の効率を高める構造に進化しています。飛行能力の向上は、羽毛や骨格の進化によるもので、初期の鳥類は滑空から飛行を始め、徐々に効率的な飛行の能力を進化させるメカニズムをうみだしているのです。

  本シリーズは、本稿をもって一端終わることに致します。このブログは新しい題材を見つけて小品を手がけたいと考えています。