ひげ坊主の散漫な日常

アラ還オヤジのとりとめない日々を、独断と偏見のみで、気ままに書きます。なので、すべて個人的感想です。万端、悪しからず。

惜しい!「コクリコ坂から」

2011年07月08日 | 映画
久々に行って来ました、試写会。

夏休み映画の「目玉」。必殺のジブリ作品。

若い女性が8割方。
熱気ムンムン。

時代設定は、昭和30年代後半。

ということは、あの名作「となりのトトロ」(私は、号泣しました)と同じ。

いやがうえにも、盛り上がる期待感。

で、結論。

惜しい!

場所は横浜。港の見える丘の上に立つ、明治時代からの古い瀟洒な下宿屋(元は病院)に住み、下宿人の世話をしながら、高校に通う少女が主人公。

これも明治時代の建物である部活棟「カルチェ・ラタン」の解体の動きをめぐる騒動を軸に、

ほとばしる青春。

友情。

淡い恋。

出生の秘密。

親子の情愛。

これらに加えて、

いまだ濃い戦争の影。

回転する運命。

と、ドラマティックな要素が満載。

さらに、

過ぎ去った「古き、良き時代」への郷愁。

制作側の意図は、

失ってしまった日本のよさ。

それは、真っ直ぐに、真面目に、懸命に、きちんと、明るく、生きること。

それを取り戻そうじゃないか!

というものに違いない。

そんな映画を、私もぜひ観たい。

けど、

如何せん作りこみ不足。

2時間弱の尺の中に、上に書いたようないろんな要素を詰め込みすぎ。

まあ、映画興行界のいろんな制約があるのかもしれないけど、

これは2時間半で作ることができたら、結果はうんと違ってた。

惜しい!

けど、

本当に今、この映画が訴えようとしたものは、とても必要なことだと思う。

宮崎さん、もう1回、実写でチャレンジしてくれませんかね?