ひげ坊主の散漫な日常

アラ還オヤジのとりとめない日々を、独断と偏見のみで、気ままに書きます。なので、すべて個人的感想です。万端、悪しからず。

かる~いね~。

2012年05月23日 | 読書
2012年本屋大賞受賞の、三浦しをん著「舟を編む」を読んだ。
以下、多少の「ネタバレ」があるので、ご注意を。

新しい中型国語辞典(広辞苑クラス?)の編纂にかける人々の、
情熱、苦悩、喜び、愛、ロマンを語った人間ドラマ!

なんだけど、テーマの「重厚さ」に比べて、
ちょっと内容が軽いかな~?
人物の性格設定、物語の進め方、ともに
「油っけの抜けた、ありきたりな」描き方。
なんか、民放ゴールデンのドラマの台本みたいな感じ?

ページ数も少ないので、さっと読める。読後感も、よく言えば爽やか、
悪く言えばスカスカ。

「国語辞典」という重いイメージから、暗く、濃密な内容を期待すると、
かなり肩透かし。
まあ、「肩のこらない、知的読み物」的に接するのが正解か。

ただ、印象に残った描写がひとつ。
「あ」行から「わ」行まであるが、どの辞書でも前半の「あ」~「さ」までで
全体の半分のページ数を占める。だから、シリトリに勝ちた...かったら、
「や」とか「わ」で終わる言葉を相手にブツケるべし。
「本当か~?」と思って、何冊かの辞書を確かめたら、

まさにその通り!

「日本語って、意外と偏った言葉なんやな~」と興味深い。

確かに「読んだ後、国語辞典を手に取りたくなる」のは確かで、それがこの本の手柄かな~。

どこが、おもしろい?「道具づくし」

2010年09月20日 | 読書
本屋をぶらついてて、書棚を見てると。

たまに本の背表紙が「立ってくる」ことってないですか?

本が「呼んでる」んですね~、そんな時は。

「俺を読め~、面白いでエ~」と。

で、買った本にはまず「ハズレ」がない。

最近では、池波正太郎先生の「食卓の情景」がそれです。

それ以降、先生の食のエッセイを読み漁り、

最近では、御存知「鬼平」シリーズに夢中です。

それまでは、「時代物なんか、ジジイの読み物やん」と、

鼻も引っ掛けてなかったのが、えらい変わりようで。

ということで、

自らに備わった、「本を選ぶカン」というものに感謝をし、信頼もし、自慢に思ってました。


んが!!


その、感謝、信頼、自慢がもろくも崩れました。


この本。

「今は忘れ去られてしまった、道具と人間の関係を濃密に描く」

かなんかの「売り文句」。

ちょうど「鬼平」を読んで、気分が「江戸」に向かってるところ。

おお~、背表紙が立ってきた、立ってきた。

「道具づくし」題名がいいやね。


ちょっと、立ち読み。

目次には、「おいとけさま」、「くちおし」、「みがきおび」・・・・

聞いたことも、見たこともないような「道具」の数々。

ちなみに、「おいとけさま」とは、

「二人きりで対座する時の『気詰まり』を解消するための道具。
人形のような形をしている。『ほっとけさま』とも。
ここから『ほとけさま』の言葉も発生。」

へええ~!知らなかった!すごい世界やナァ~!!

痛く感動。

んが!

読み進んでいくうち、「なんか、変」。

「もしかして、こりゃ全編ウソ?」と疑念が発生。

「ゆびぬき(だったか?)」の項に至って、

「現代は五本指の人間が多数派だが・・・もとは六本指の名残・・・・」

うんぬん。

なんじゃこりゃあ~!


大ウソ話やんかァ~!!ふざけるなあ~!!!

・・・・・・

もとより、「ホラ話」「バカ話」「バレ話」の類は、大好きです。

筒井康隆なんかのSF、桂枝雀に代表される上方落語、「オースティン・パワーズ」とかの「バカ映画」。

愛して止みません。

で、それらを私なりに「分析」してみると、

作り手が、心底から、ノリにノッている。

それはちょっと、「狂気」を感じさせるほど。

「も、もうやめてくれえ~」と言わせるほど、

「受け手」を「笑い地獄」に追い込んでいく。


ひるがえって、この本はナンだ!

「別役実」なる「作り手」の、

微温的な「小利口さ」ばかりが鼻について。

「どう?けっこう俺ってまじめな顔して、バカな話をしてるよ~」

「ほら、ウンコとか屁とか鼻クソとか、面白いでしょ?」

「まことしやかなバカ話で、みんなを煙に巻いてるよ~」

「そんな俺って、わりと天才?」

・・・・・

「わりと天才」なんかおるかい!

おるのは、

狂気の大天才だけジャイ!

残るのは、凡才、秀才、愚才なんかの類のみ。

私も含めて、ほとんどがそう。

それを幸せと思って、暮らしていかんとナ。


というわけで。

リズムも味もヘッタクレもなく、

あるのは小賢しい「ツッコミ待ち」のみで。

毒にも薬にもならん、

と言うか、屁の役にも立たん、

見事なクズ本でした。

久々に、本を買って、

「使った金と、時間返せエ~!」と叫びたくなる思い。

「別役実」なる作者、

本業は劇作家らしい。

さぞ、つまらん手前勝手な「前衛劇」かなんかをやってたんだろうなあ~。

そっちのほうはまったく知らないし、

読んだのはこの「クズ本」一冊のみだけど、

私個人の全責任において、

別役実、全否定!!

で、ちゃぶ台ひっくり返しついでに言うと、

今けっこう「面白い」と言われてる、

「哲学者」土屋賢二。

お前も別役某と同類じゃイ!


どこが、面白い?
目の前をちょろちょろするな!今すぐ消えい!!








日本人の知らない日本語

2010年05月09日 | 読書
面白くて、可笑しくて、タメになる。

日本語学校での日本人教師と外国人学生との、日々繰り広げられる激闘(?)を描きます。

     

日本語の成り立ち、文字(漢字、ひらがな、カタカナ)の歴史、日常何気なく使ってる言い回しの、ホントの意味など、興味津々。


「です」「ます」なんかの言葉は、元々は女郎言葉、って知ってた?

「ざます」なんかのハイソ(?)な言葉も、元々は花魁言葉、って知ってた?

「県」という字の元々は、生首を逆さにした象形文字(怖っ!!)って知ってた?


お暇な時に、ぜひ一読を。

納得!「日本は勝てる戦争になぜ負けたのか」

2009年01月18日 | 読書
「アメリカ・ソ連(ロシア)・イギリス帝国主義の野望」
それらに対する、日本の
「帝国主義時代における自衛の戦争」

浮き草・コスモポリタン親英米官僚たちの「敗戦革命」
「戦争を知らない無能役人たちの迷走」
「敵はアメリカではなく、身内だった」



あの戦争は、「ハル・ノート」という最後通牒(実際はそうではなかった)に追い詰められた日本が、逆上して起こした「無謀な戦い」ではなかった。
適切な落としどころを設定して、普通にやってれば勝てた戦いを、真珠湾攻撃という「最もありえない選択」をして、売らなくてもいい喧嘩をアメリカに売った事から始まった「太平洋戦争」。
やるべきはドイツと連携した「大東亜・インド洋戦争」だった。

そして、「東京裁判史観に基づく、第2、第3の敗戦」はこれからも続く。

国士意識を失った「亡国の輩」、お勉強だけができる偏差値エリート。
甘ちゃん政治家と上級「木っ端」公務員たちが日本を牛耳る限り。