島国ニッポンの山国から

地球温暖化、クルマ社会の諸問題、時評、街作り提言などを島国の中の四方を山で囲まれた山形盆地からのつぶやき

これから先は、どだなごどになるんだべ?

2010-05-08 21:08:24 | クルマ社会の問題
 手前は国道で、その前方が県道。山形市の中心市街地である。
 その県道も手前の国道の拡幅計画に伴う拡幅がかなり以前から計画され住民にも提示されていたが、近年の自治体の財政難の影響で計画の実施は遅々として進展がないままでいた。
 それでもようやく測量費の予算が計上され、いよいよ今年度から測量が開始される見通しのようだ。
 しかし、その後の用地買収や店舗や住宅などの既存建造物の解体と更地化、そして道路本体の工事はまだまだ先のことになろう。
 道路は平面施設だからビルなどの建築工事よりははるかに簡単なように思いがちになるが、手前の国道の拡幅工事は用地買収と更地化が完了してからも既に3年になろうとしている。
 むろん、沿道の地権者と建物の所有者全員の同意を得てから既存の建造物が解体されるに至るまでも幾年を要したことと自治体の現今の財政の更なる逼迫化を考えると、前方の県道の拡幅が完了するまでは更なる年月を要することになろう。
 更に心配なのは、手前の国道東側の街並み景観が拡幅以前よりも劣悪化しており、西側はやっと残存建造物の解体が完了したばかりだが、歩道予定部分の内側に駐車スペースが凸凹に並ぶことは既に明確化しており、沿道西側の街並み景観も更に劣悪化することは明らかなので、同様に前方の県道部分(拡幅後は国道に昇格予定らしい)についても拡幅後の街並み景観がどうなるのかということである。
 以前は街並み景観を劣悪にしている要因の筆頭は電柱と蜘蛛の巣のような電線であったが、電線の地中化が進められている現在は歩道の内側に任意で設置された駐車場もしくは駐車スペース、駐車ビルであると言える。
 歩道の内側にこれらの駐車施設が乱雑に作られると街並み景観が劣悪になるだけでなく、歩道を横断するクルマが激増するために、膨大な公費を投じて造成された幅広い新設歩道も歩行者を危険にさらすスペースに変貌し、また歩道自体がクルマ横断の便益のために平板でなくなり、並木の植栽スペースも限られてくる。
 行政や沿道住民もこれらの点を重視のうえ解決を図らないと「都市計画」の名による巨額の公費を投じた「都市破壊」を容認するだけのことになってしまう。