二十年近くぶりに、『そろばんずく』を観た。
なんか、すごかった・・・!
公開当時に観た時は「??」で、ビジュアルが強烈だという印象だけが残っていました。
観直したら、ビジュアルだけじゃなく、すべてが強烈だった・・・
結論から言うと、いや~実におもしろかった!
伊丹十三と、鈴木清順と、フェリーニと、テリー・ギリアムと、その他いろいろをぐちゃまぜにして、森田芳光ワールドにぶちこみ、とんねるずのス . . . 本文を読む
十ン年ぶりに、『大志』を読み直してみる。
サブタイトルに、なにげなくバブルの予感を感じますな。
内容も、非常にストレートに、とんねるずの「成功」=KANE-MOCHIになった軌跡が書かれています。
妙に苦労話とか、友情物語にしていないところが、むしろ潔くて良いのです。
「オレたち、下積みの苦労とか別になかったし」みたいな、いい意味の「カッコつけ」がまたかっこいい。
それに、ゴーストライター . . . 本文を読む
「倉田プロのみなさーん」「ひまわりのみなさーん」
おぼえていますか、このフレーズ?
倉田プロとは「みなさんのおかげです」ノリダーのジョッカーのみなさん、ひまわり(劇団ひまわり)とは学園コントのクラスメートなどのエキストラさんたち。
あらためて考えてみると、これほどエキストラさんたちが大事にされた番組も、めずらしいんじゃないでしょうか。
学園コントに出演していたひまわりさんは、ほぼ毎週一 . . . 本文を読む
コント批評でも一度ふれましたが、わたしのバイブル的サイト『お笑いスター誕生!!』の世界を漂う、本当にすばらしいサイトさんです。
「お笑いスター誕生」という番組に関して、わからないことはない、というくらいの膨大な情報量で、わたしもまだすべて目を通すことはできていません。
一週落ちからグランプリ獲得者まで、公平に情報を網羅し、最終的にはこの番組のソフト化につなげることをめざしてらっしゃいます。
. . . 本文を読む
ギャグの楽しさもさることながら、ここでNo.28が発する一言も、実は重要なものであるということを指摘したい。
No.28「ねえNo.11、これシミュレーション通りなんだけど、必要なのかしら?」
「シミュレーション」という言葉が、このコントでは何度かくりかえし使われる。No.11が「笑え!」と笑いを強要するのも、ふたりがスチュワーデスとしてはたらくのも、すべてシミュレーション通りらしい。これは . . . 本文を読む
コックピットから客室に戻った二人。
貴明「No.11、ここからが大変だぞ」
憲武「わかってる」
何が始まるのかと思いきや・・・銃を置き、エプロン姿になる二人。No.28は飲み物を作り、No.11はメークを直す。場内爆笑。
ここからは、「忍者」と同じようなシチュエーション・コメディが始まる。客にナンパされる、枕を盗む客に注意できない、スチュワーデス同士の裏話etc・・・果ては、機内で妊婦が産 . . . 本文を読む
ハイジャッカーふたりは銃をつきつけて乗客に乗っ取りを宣告し、すべての乗客を一ケ所に集める。
自分達の要求を高らかに宣言し、協力するよう脅す。
・・・と、ここまでは、よくあるハイジャックの風景である。が、この後、No.28がNo.11にカセットを再生するよう命じるあたりから、すこしずつ世界がねじれはじめる。
(貴明のテープの声)「業務連絡、業務連絡。乗務員はドアモードをマニュアルからオートにチ . . . 本文を読む
貴明「自己紹介しよう。われわれは"武闘派革命集団・黒い野うさぎ"だ」
タカとノリ、上手にむかってぴょんぴょんと二回跳躍。ノリさんが野うさぎのような表情を作って客を威嚇(?)、タカさんが「どうだすごいだろう」と言わんばかりにその顔のまわりに手でウェイブを作る。
考えてみれば、革命集団を「黒い野うさぎ」と命名するというのも、本作のタイトルや、あるいは「人形劇団・毒コブラ座」と同じように、'柔'と' . . . 本文を読む
「革命へようこそ」その1
(『とんねるずのコント 2』所収 初演1995年)
**ネタばれ注意!!
「革命へようこそ」は、こんとinなえばVol.5(1995)でのラストコント。Vol.10では一本目の演目として毎日上演された。ビデオでは、第一巻の「俺たちゃ忍者だ!」と対置される形で、第二巻の一本目に収録されている。
まず確認しておかねばならないことがある。このコントの設定・状況は、2 . . . 本文を読む
つらつらと懐かしのお笑い番組遍歴をふりかえってみたりして。
幼児のトラウマ?じゃないや、最初の記憶としてよみがえってくるのは「うわさのチャンネル」。正式名称は「金曜10時!うわさのチャンネル」だったみたいですね。1973~1978年、NTV放映。
わたしは幼稚園~小学校入学くらい(ああトシがばればれん)。アッコさんがとにかく動物がキライで、スタジオにトラやライオンを連れてきてはアッコさんを大泣 . . . 本文を読む
とにかくノリさんは、徹頭徹尾ボケ倒す。
屋根裏では薩摩藩のトラップにことごとくひっかかり、ゲロやうんこを食べてしまう(笑)。姫に自白薬を飲ませて巻物のありかを聞き出そうとすれば、けつまづいて自分が薬を飲んでしまい、「裸の金髪3、4人とハワイでのんびりしたい」と自白する。
わたしがいちばん好きなのは、巻物のある地下倉庫へ行けと命じられ、マイムで降りてすぐ登ってくるところ。
タカ「どんな階段なんだ . . . 本文を読む
「俺たちゃ忍者だ」(以下、「忍者」)
服部半蔵・・・石橋貴明
村上一郎(漢字推定。別名イチロー・ムラカミ)・・・木梨憲武
真田幸村を首領とする伊賀の忍者・服部半蔵と村上一郎。謀反の計画をしるした巻物を奪うため、薩摩藩のとある城へ忍び込む。すったもんだの挙げ句、無事巻物を手に入れたふたりであったが、そこに敵の追っ手が。半蔵と村上の運命やいかに・・・!
それにしてもベタなタイトルである。ビ . . . 本文を読む
大笑い.com内の「お笑い芸人の部屋」では、コント、漫才、コント漫才などについてわかりやすく定義している。それによると、コントと漫才のいちばん大きな違いは、コントが基本的に「役を演じる」ものであるのに対し、漫才は芸人本人として演じるものであるということのようだ。
いわれてみれば、確かに漫才コンビは登場した時に必ず自分達の名前を観客に宣言してからネタに入る。しかしコントの場合はいきなり芝居(ネタ) . . . 本文を読む
いま、『Arrival』を聴いています。
これ、いいなあ~。音楽のことは好きか嫌いかしか判断能力がないファイアーですが、これ、なんか好きだなあ~。
「男泣き」
こういうの歌わせたら、とんねるずは天下一品やね。特にタカさんの歌声は、なんかしらないけど、胸にググッと迫るものがあって・・・
もう一曲、ツボにズドンとはまってしまったのは、8曲目の東北弁ラップ「HONEY」。
いや~この歌詞でこう来 . . . 本文を読む
「俺たちゃ忍者だ!~ズッコケ大作戦~」その1
(『とんねるずのコントVol.1 こんとinなえば10年の濃縮ライブ』所収。初演1994年)
これから、『とんねるずのコント』に収録されている苗場でのコントライブをとりあげて分析していきたいと思います。
1本目は、Vol.1の1発目コント「俺たちゃ忍者だ!~ズッコケ大作戦~」をとりあげる。「1・1・1」のゾロ目ですな。
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