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とんねるず主義+

クラシック喜劇研究家/バディ映画愛好家/ライターの いいをじゅんこのブログ 

とんねるずワンフーはいいワンフー

2009年03月01日 23時24分02秒 | ワンフー日記
ひさしぶりに「とんねるずのコント」のビデオを見てて、あらためて思うこと。

それは、

「とんねるずのファンって、いいお客さんだなあ~~~♪」

舞台をただ見て楽しむんじゃなくって、みなさん完全に「参加」してるのがすばらしい。

猪木兄弟コントではげしくぶつかりあう二人に「イエーイ!!」の歓声とか、
ノリさんのちょっとした一言に客席で大声でツッコミを入れてるお客さんの声が入ってたりとか、
お笑い界のニューホープの服部良一にお題を出すお客さんたちの威勢のよい声とか・・・

お客さんたちの反応を見てるだけでも、十分おもしろいんです。

とんねるずのワンフーって、シャレのわかる、粋な、空気の読める、本当にいいお客さんだと思う。
な~んて言っちゃうと、自分だってワンフーなんだから、これじゃあ自歌自賛、もとい自画自賛になっちゃって、はずかしいんですが。

しかしやはり自分としても、とんねるずファンの名に恥じぬよう、本当におもしろいものを見分けられるセンスは常に磨いていたい、とはつねづね思っています。

お笑いでも映画でも舞台でもなんでもそうですが、アーティストにいろいろな個性があり、さまざまなレベルの人がいるように、観客にも個性がありレベルがあると、わたしは思います。

ふしぎなことではあるんですけどね。
べつに「観客」という生き物がいるわけでもないし、いろんなところからやってきた老若男女のあつまりにすぎないんですけど、それでも、いったんひとつの場所にあつまるやいなや、「観客」は、ある種の有機体のように躍動しはじめるんですよね。

<見巧者>という言葉もある通り、よく見て、よく批評できるレベルの高い観客というのは、たしかに存在するわけです。

で、とんねるず。

とんねるずと観客との関係というのは、日本の芸能史のなかでも特異な位置をしめてるんじゃないか。
かつてだれかが「お客さまは神様です」と言ったけれど、とんねるずは「お客さまは神様じゃないんだ」と高らかに宣言しました。

先日フジテレビ開局50周年記念のバラエティ編特番が放送されました。
そこで、ものすご~くひさしぶりに「夕焼けニャンニャン」のとんねるずの映像が流れました。

・・・す、すごかった(笑)

観覧席につめかけた野郎ども=一般人が、タレントが生放送しているフロアーになだれこんでくるんですから!
しかも、なだれこんできた野郎ども=一般人と、とんねるず=タレントが、本気で殴り合ってるんですから(笑)

あのころのテレビは、ほんとーにおもしろかった。

こうして、とんねるずと観客との垣根はぶっこわされたわけですが、さらにひきつづきとんねるずファンをつづけた人々は、とんねるずからいろんなことを学ぶようになります。
テレビ業界のしくみとか、バラエティの裏側とか、スタッフのみなさんの役割とか、彼らのおもしろさとか。

おもしろい番組が、タレントの力だけで成り立っているんじゃない、たくさんのプロのスタッフの情熱と献身もまた、番組を支えているんだ、とわたしたちは学んだ。

いわばそれは、ちょっと前にはやった言葉でいうと、メディア・リテラシーの実践だったとも言えます。

そうやって、とんねるずに「教育」され、鍛えられてきた人々は、正真正銘の立派なワンフーに育っていったのでありました。

そもそも「ワンフー」とギョーカイ用語で自称すること自体、メディア・リテラシーの賜物ですよね。
もっとも、最近は業界でも逆さ言葉はめっきり使われなくなったそうですが・・・

わたしがいつも感動するのは、とんねるずとワンフーとの信頼関係です。
裏も表もなくすべてを見せてくれるとんねるずは、絶対に観客に対してウソをつかない。
だからこそ、わたしたちも彼らについてゆく。
そして、いいお客さんでありつづける。その努力をする。

「お客さまは神様じゃない」と言いつつも、とんねるずは本当は、ファンのことをとても深く想ってくれていると思います。

「神様」でなくなることは、良いことです。なぜなら、それによってファンもまた、自分たちをもっと広い視野から見つめ直すことができるから。そして、良い観客に成長していくことができるから。

これからも、「ワンフー」の称号にもとることのないよう、良い観客になる努力をしようではありませんか!そして胸をはって生きてゆこうではありませんか!!



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