The Phantom of the Opera / Gaston Leroux

ガストン・ルルー原作「オペラ座の怪人」

クラウドアトラス②

2013年03月27日 | 映画について

 

昨日の「汚れなき祈り」の陰惨さを払拭すべく、「クラウドアトラス」を鑑賞してきました。

前回はちょっと寝てしまったのですが、今回はバッチリ✩しかもパンフレットなどで復習もしていたので、話もわかりやすかったです。

やはりなんといってもベン・ウィショーの純愛ホモ物語が最高すぎでした。天才作曲家には随分ひどいことを言われてました。「性的倒錯者で、異常者で男娼」とか。傷ついたロビンシャーの表情にハートを鷲掴みにされました。

 

女装もしています。

ちょっときつい顔の美人だなあ、と思ってましたが、まさか男(ベン・ウィショー)だとは!(@_@;)

 

今回気づいたのは、時間の流れが一定でないのかな?という点。天才作曲家が未来のネオ・ソウルを夢で見たりするのも不思議です。ソウルメイトではないですが愛し合う宿命の二人は時間を遡ったりするのかな、とも思いました。物語の時間軸が行ったり来たりするのもそのせいなのかもしれません。冒頭の「食人種の島だった~」あたりも未来のハワイのエピソードの食人族との繋がりを感じます。

 

直線的なヘブライ、西欧の「時間」と、「永劫回帰」的なものの対比でもあるのかと。「永劫回帰」という曲名も登場しますし。

この「永劫回帰」という言葉もよくわからないのですが。orz

1936年フロビシャーに関する話で、これのモデルはエリック・フェンビー(Eric Fenby, 1906~1997)ではないかというもの。梅毒患者の作曲家フレデリック・ディーリアスの手足となり採譜をしていたのですが、ディーリアスはニーチェ信奉者。

「カルマ」「因果」など東洋的な言葉がいっぱい。

原作者デイヴィッド・ミッチェルは「世界で最も衝撃を受けた結末」と言う三島由紀夫の夢と転生の物語「豊饒の海」にインスパイアされたらしいですね。「豊穣の海」を読めば、なお作品が理解できるかも、と思いました。