「『ライフ・オブ・パイ』綺麗だったから、今度は3Dで見よっかな。ヒンドゥー教的イメージも綺麗でいい(゜∀゜)!!」と、感動していました。欧州の美術や音楽も良いですが、アジアンなのもなかなか美しいです。
でも、この映画は「ヒンドゥーはカーストがあるから・・・」と、両手を上げて礼賛する気にはなれませんでした。
「レ・ミゼラブル」やユゴーは革命礼賛っぽいのですが、私の脳内では革命⇒「ロシア革命」「中国の共産主義革命」「文化大革命」「大躍進の時代の悲惨さ」という((((;゜Д゜))))身の毛もよだつ連想があり、「人間が人間らしく生きられる世界のためには多くの流血もやむなしなのか」とちょっと考え、非暴力で名高いガンジーの本を読もうか、と思ってググってみました。
ガンジーはカースト制そのものを破壊する気はなかったようで、そこの所を「生ぬるい!!」と糾弾していたアンベードカルという人を知り、本を買って彼の伝記を読みました。
被害者が低いカーストだと死にかけていても助けない、というのはありそうな話です。事実不可触選民であり、インドの初代法務大臣でインド憲法を書いたアンベードカルの自伝を読むと、やっぱり、凄まじい差別ですね。卑しいカーストの人間を「見る」「同じ空気を吸う」という事すら、「穢れ」らしいのです。喉が渇いて学校の水道水を飲んだら、ボコボコにされて「低カーストはドブ水でも飲んでろ」とか。動物並みの扱いのようです。むしろ牛の方がまし。しかもその差別の根拠がカースト制で、その根本はヒンドゥー教に根ざしているようです。
インドのカースト制の悲惨さを描いたものとして一時期話題にになった「女盗賊 プーラン」
最近起こった痛ましい事件の犯人が自殺したようです。
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/world/india/?1362987637
したの方の「伊藤 和子」さんの記事を読みました。
インドには実際行ったことがあります。「ライフ・・・」で描かれる幻想的なインドの光景は「100%ファンタジー」と思います。あの延々と続く乞食の集落、汚い川、今まで行った国の中で最も汚かったです。
もっともあの映画のテーマは現実のインドを描くことではないので、あれはあれでいいのですが。
そういえば、あまりにも距離的に遠すぎてピンと来ないパレスティナ問題。(パレスティナ人が気の毒ではある)
最近「太田道子」さんという、聖書の新共同訳の最終編集者であり、世界的なオリエント学者かつ旧約聖書学者であり、パレスチナで難民支援を行っている方を知り、本を買ってみました。やっぱり影で暗躍する「武器商人」という存在があるのですね。それに乗っかるユダヤ教極右派とアメリカのキリスト教原理主義者たち(奇妙なところで利害が一致してるのが興味深いです)、対抗するイスラム原理主義者達と・・・なかなか難しい問題なのですね。
個人的に革命や流血は嫌だし、インドやパレスティナやアフリカに行くわけにも行かないので、こつこつまともそうな団体に募金するくらいしかないのかな、と思いましたorz