The Phantom of the Opera / Gaston Leroux

ガストン・ルルー原作「オペラ座の怪人」

日常

2013年03月05日 | Weblog

 

2004年、イラクの武装勢力とアメリカ軍との激戦地ファルージャにおける環境破壊は凄まじく、高濃度のダイオキシンと放射性物質が検出されたそうです。ファルージャに住んでいる子供達のなかに、多くの先天性障害児が生まれており、その数は増加していると述べています。親や医療関係者は、アメリカ軍が使用した武器が障害児誕生の原因であると批難しているそうです。

http://onodekita.sblo.jp/article/60164346.html

 

世界の悪に対して、 我々が、それに全力で反対するよう、聖書と主イエスに命じられている。 (ロナルド・レーガン、米国大統領)

 

最近知った軍隊の中の宗教教育を思い出しました。

核ミサイルを担当する将校向けにキリスト教の倫理教育、ニックネーム「ジーザス・ラブズ・ニュークス(イエス・キリストは核兵器を愛する)」では、発射ボタンを押すことへの戸惑いをぬぐい去るためで、「秩序維持を目的とした敵への攻撃は正当化される」という聖職者による教育が施されていたそうです。(11年廃止)

勝手に自分は「善」で、敵国は「悪」と決めつけ、神の名のもとに攻撃。しかも大量破壊兵器は発見されず、劣化ウラン弾などのせいで無実の子供たちが苦しんでいるって。。。
言いがかりで攻撃して、罪のない人々を後遺症の残る兵器で殺せるのも相当な悪だと思いますけどね。本人的には「神の戦士」であり、限りなく善良だと思ってるんでしょうが。。。

 

こんな感じで、広島・長崎への原爆投下(カトリック司祭が同乗。命じたのはプロテスタント)、ベトナムへの枯葉剤散布とかもしていたのかもしれませんね。

 

「神の正義(秩序)」のための殲滅は正当、という考え方があるので、聖書(特にヨシュア記とか。キリスト教の聖典である聖書の神自身が殺人や戦争や略奪を命令する箇所がいっぱいあります)を使って兵士を丸め込むのは簡単そうです。宇宙の創造主である神が自ら、気に入らない街をまるっと滅ぼしているから、それに協力するのは、完全に義しい事。その街に当然いるはずの赤ちゃんや、無垢な子供すら殺すのも、人知の及ばない神の深遠な考えのあっての事、正しい殺人。神の御業に疑問や異議を持つ者には、地獄が待っているでしょうし、仲間から阻害されるという罰も待っていそう(米軍ではそういう雰囲気が問題になった。)

「正しい殺人」(宗教殺人)というのが存在してるというのは、ちょっと残念だし、恐ろしいです。

 

世間の道徳の上を行く、「神の殺人命令は全き善」という信仰心を、政治に利用しているだけとも思えますが、やっぱり利用されやすい部分があるのだろうな~、と思います。
もともとヤハウェ(エホバ)神は戦争神という機能を持った地方神で、「神は愛」とリニューアルしても、完全にその機能(正義の名のもとに殺人)が薄まったわけではないんですよね。何が正義か、時の聖職者や政治家がいくらでも自分の主義主張を(神の)正義にすり替えられるから、便利な機能といえば機能です。