えりはな の 「いま」を伝えたくて

「いま」目の前にある感動や景色をたくさん伝えたくて、ここを作りました。

「わが家の歴史」 三谷幸喜

2010-04-12 14:26:12 | 徒然なるままに
三夜連続ドラマということで、迷ったけれど
初日から観てみることに。

以前の私ならきっと観ていない、三日も連続してテレビの前にいなくちゃいけないなんて。

香取慎吾の「Talk Like Singing」を一緒に見に行った一人が
三谷幸喜の大ファンで、まだNYにいる彼女に報告するつもりで、見てみることにした。

ストーリーやキャストなどは
フジテレビのサイトで詳しく解説もしている。
http://www.fujitv.co.jp/fujitv/news/pub_2009/090910wagaya.html

1・2話はただ面白くストーリーの先がみたくて
観ることに、
そして、最終3話は、ストーリーというより
テーマなのだろうか、違うのかもしれないが、強くその思想が突き刺さった。

「ここにいる家族には、誰一人として、歴史を変えたような人物はいない。
 だけど、たしかに昭和の激動の時代を生き抜いた家族の歴史がここにある。」

甲斐性なしどころか、お金を渡せば借金にして返すような父をもった主人公、
兄弟を自分が養わねばと、家族を想う気持ちがけなげで、
一生懸命働く姿がほんとに清々しく気持ちよかった。
妾として生き、その愛する人が思いもかけない若さで他界したあと、
幼い一人息子のためをひたすら願って、懸命にまた働く。

いろんなトラブルがひっきりなしに、舞い込む。
家族が多ければ多いほど、よい、と思うことばかりでもなく
その数だけ、たえずいろんなことが起こってくる。
深刻な内容も多いけれど、いつだって家族で乗り切っていく。
自殺まで考えそうなトラブルも、明るくいつも解決されていく。
生きていく最小の単位は、家族。

どこの家にも「家族の歴史」は存在するということを、あらためて感じるドラマでもあった。
「まさこ」の働く姿をみて、このままでいいのか、自分に問いかけるドラマにもなった。

つづけて
「Always 三丁目の夕日」も観てみた。
共通しているのは、同じ昭和前半、戦後の激動の時代を描いているということ。
この人の得意な位置なのかもしれない。

いちばん、景気回復へ向けて活力が沸いてくる、これから湧き上がってくるのを
感じさせる時代。
ちゃぶ台があり、町はまとまっていて、近所は第二の家族であり
こどもは、町内の共通の宝だった時代。
家族じゃないけど、つながっていこうとする大人と子供の物語。

観ていて、自分の小さい頃を思い出す。
路地裏や公園で暗くなるまで遊んだ日々、
近所の家の窓ガラスを割って、みんなで謝りにいったこと、
母に怒られて、家から出されて、玄関で「あけて~~」とドアをドンドンやっているうちに
泣きつかれて寝てしまったこと。
学校から帰宅して、鍵がかかっていても近所の人が平気だったというあの感覚。
コロッケやさんや駄菓子屋さんの並んだお気に入りの商店街。
紙芝居や豆腐売りがやってくる町。

どうしてかわからないけど
それらの記憶は、カラーじゃなくてセピア色で、夕日の中に見えるような気がする。

友達が大ファンだという三谷幸喜、
彼女ほどではないが、そこに、自分もみたような世界が広がっているような気もして、
懐かしくもあり、
また、自分にはなかった世界だったとしても、安心して遊んでいけような安心感がある不思議な空間にまったりはまった週末となった。

彼女のいちばんのお勧め「THE 有頂天ホテル」も、そのうち観てみようかと思う。




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