その3。今回、ここからが超難でした。
(七)対義語・類義語
1.恢復 ⇔【罹患】、2.無礼 ⇔【慇懃】 と出だしは答えやすい問題で一安心かと思いきや、この先は厳しい戦いになりました。
3. 雅語 ⇔ 【俚語】
「俚言」「俚諺」などを学習済みでしたので想像がつきましたが、【俚語】自体は「辞典」では【俚言】の項にその類義語として小さく記載されているのみ。26-1 の書き取りで 【俚耳に入る】 が出題されていますので、もともと知らなくてもその時に「辞典」を調べ、周辺まで細かく確認していれば正解は導けるでしょう。
4. 庸愚 ⇔ 【髦俊】
選択肢の語群を見る前に「答は『しゅんぼう』だな」と思えたので、語群の「ぼうしゅん」を見て、【俊髦】を逆に書けば良いのだろうと当たりを付けることができました。先に「ぼうしゅん」を見てしまっていたら思いつけなかったような気がします。受検者に1級の力量があるかどうかを測るには、素直に「しゅんぼう」を問うことで十分な気がしますが、こういう「意地の悪い」(?)出題は結構ちらほらとありますね。
5. 誚譲 ⇔ 【宥免】
わからず。これも「通読」していないがための穴です。やむなし。
7. 輔弼 ≒ 【賛襄】
こんなのわかるか~~っ という問題でした。「辞典」に記載もなく、お手上げ!
9. 僧俗 ≒ 【緇素】
これも私の学習の「穴」でした。1級配当漢字ですから他のに比べるとちと悔しいですが、不勉強の賜物です。誰のせいでもありません。(苦笑)
10. 瀑布 ≒ 【飛泉】
たまたま拾い読みしたことがあって、覚えていました。ラッキー。
(八)故事・諺 16/20点
たまたまそれなりにできましたが、かなりの難問揃いではないでしょうか。最近の過去問からの出題もありましたが、【手臂】【鬼臉】は前回出題時(=初出題のとき)は「難問」としてネット上でも話題になった設問でした。どちらも、そこかしこで見かけるという類の故事ではなく、過去問として学習していないと正解は難しいでしょう。ちなみに 【手臂】 は 25-2、【鬼臉】 は 24-2 での出題です。
2. ハンカン苦肉の策 【反間】
「辞典」の見出しにありますが未チェックでできませんでした。意味は「敵情を探り、敵の仲間割れをさせるために、わざと味方に自分の身を傷つけさせて敵を欺く策略のこと。また、苦しまぎれにとる手段のこと。」とのこと。(「漢検 漢字辞典」より引用。)
3. 捨てバシを突く 【嘴/觜】
ご多分に漏れず、【箸】 だとしか思えませんでした。難しいですね。
7. 若しメイゲンせざればその疾癒えず 【瞑眩】
本来は「メンゲン」と読むようですが、(三)の 【潺湲(せんかん)】 とは違い、普通に読めそうな「メイゲン」としての出題。出題者が、「メンゲン」では難しすぎると判断したのでしょうか。
10. カイランを既倒に反す 【回瀾/廻瀾】
直接は知りませんでしたが、「狂瀾を既倒に廻らす」から自然に類推可能でしょう。
(九)文章題 26/30点
読みは易しく、書き取りは難しかった印象。
書き問題、【睚眥】 【屠る】 【鞅掌】 【塵埃】 【邯鄲】 と、10問のうち半分は過去問ですから易しいかと思いきや、残りはなかなかの難物。
6. 【諸彦】
一度 「諸言」と書きましたが、これでは簡単すぎるかと思い直し、前後の文章を玩味した結果書き直して正解。ただこういうのは、自宅でやったので割とあっさり書き直せましたが、実際に試験を受けていたらもっと悩みに悩んだはずで、果たして同じように正解できたか、余り自信がありません。
7. 【江湖】
「巷間」の類義語として学習していたので浮かんで来ました。しかしこれも、過去問で出たことがのある「曠古」も思い浮かんでしまって結構迷いました。今改めてよく見れば、文意からすればやはり 【江湖】 の方ですね。
8. 【箕裘】
意味は「父祖の業。また、その業を継ぐこと。」とのことで、まったくわからず。「辞典」にはない熟語です。
10. 【居諸】
これまた「辞典」には記載なく、お手上げ。
読み問題の方は、「事実上」のものも含めると 【瞋恚(しんい/しんに)】 【瀛海(えいかい)】 【疎鹵(そろ)】 【稍(やや)】 【厭飫(えんよ)】 【玩愒(がんかい)】 は過去問。これ以外も、言葉は知らなくても普通に読めば良い熟語ばかりでしたので、比較的易しかったかと思います。
以上で一通りです。前の記事で、「前回より大幅に難化。合格率は半分以下になるのでは。」と書きましたが、改めて詳しく見てみると、合格率 6.1% だった 26-2 よりも更に難しかったのではないかという気もしてきました。リピーターはともかくとして、初合格を目指した皆さんには非常に厳しかったのではないでしょうか。
それでも、過去問と1級四字熟語の知識があれば正解できるであろう問題が、ざっと数えて110点分ほどありました。ここで110点に近い得点を確保できるか、それとも8割程度に終わるのかでは、合格を目指す上では天と地ほどの違いがあります。難易度の高い回に出くわすと、つい「重箱の隅」的な滅多に出ないであろう熟語が気になってしまったりもしますが、やはり初合格を目指す上で大切なのは、合格者なら全員が正解するような基本問題をきっちりと正答すること。難しい回であれば、なおさらそういう問題を落としていては合格はおぼつきません。私自身、改めて基礎力を再点検・再構築したいと感じました。
皆さん、引き続き頑張ってまいりましょう!
(七)対義語・類義語
1.恢復 ⇔【罹患】、2.無礼 ⇔【慇懃】 と出だしは答えやすい問題で一安心かと思いきや、この先は厳しい戦いになりました。
3. 雅語 ⇔ 【俚語】
「俚言」「俚諺」などを学習済みでしたので想像がつきましたが、【俚語】自体は「辞典」では【俚言】の項にその類義語として小さく記載されているのみ。26-1 の書き取りで 【俚耳に入る】 が出題されていますので、もともと知らなくてもその時に「辞典」を調べ、周辺まで細かく確認していれば正解は導けるでしょう。
4. 庸愚 ⇔ 【髦俊】
選択肢の語群を見る前に「答は『しゅんぼう』だな」と思えたので、語群の「ぼうしゅん」を見て、【俊髦】を逆に書けば良いのだろうと当たりを付けることができました。先に「ぼうしゅん」を見てしまっていたら思いつけなかったような気がします。受検者に1級の力量があるかどうかを測るには、素直に「しゅんぼう」を問うことで十分な気がしますが、こういう「意地の悪い」(?)出題は結構ちらほらとありますね。
5. 誚譲 ⇔ 【宥免】
わからず。これも「通読」していないがための穴です。やむなし。
7. 輔弼 ≒ 【賛襄】
こんなのわかるか~~っ という問題でした。「辞典」に記載もなく、お手上げ!
9. 僧俗 ≒ 【緇素】
これも私の学習の「穴」でした。1級配当漢字ですから他のに比べるとちと悔しいですが、不勉強の賜物です。誰のせいでもありません。(苦笑)
10. 瀑布 ≒ 【飛泉】
たまたま拾い読みしたことがあって、覚えていました。ラッキー。
(八)故事・諺 16/20点
たまたまそれなりにできましたが、かなりの難問揃いではないでしょうか。最近の過去問からの出題もありましたが、【手臂】【鬼臉】は前回出題時(=初出題のとき)は「難問」としてネット上でも話題になった設問でした。どちらも、そこかしこで見かけるという類の故事ではなく、過去問として学習していないと正解は難しいでしょう。ちなみに 【手臂】 は 25-2、【鬼臉】 は 24-2 での出題です。
2. ハンカン苦肉の策 【反間】
「辞典」の見出しにありますが未チェックでできませんでした。意味は「敵情を探り、敵の仲間割れをさせるために、わざと味方に自分の身を傷つけさせて敵を欺く策略のこと。また、苦しまぎれにとる手段のこと。」とのこと。(「漢検 漢字辞典」より引用。)
3. 捨てバシを突く 【嘴/觜】
ご多分に漏れず、【箸】 だとしか思えませんでした。難しいですね。
7. 若しメイゲンせざればその疾癒えず 【瞑眩】
本来は「メンゲン」と読むようですが、(三)の 【潺湲(せんかん)】 とは違い、普通に読めそうな「メイゲン」としての出題。出題者が、「メンゲン」では難しすぎると判断したのでしょうか。
10. カイランを既倒に反す 【回瀾/廻瀾】
直接は知りませんでしたが、「狂瀾を既倒に廻らす」から自然に類推可能でしょう。
(九)文章題 26/30点
読みは易しく、書き取りは難しかった印象。
書き問題、【睚眥】 【屠る】 【鞅掌】 【塵埃】 【邯鄲】 と、10問のうち半分は過去問ですから易しいかと思いきや、残りはなかなかの難物。
6. 【諸彦】
一度 「諸言」と書きましたが、これでは簡単すぎるかと思い直し、前後の文章を玩味した結果書き直して正解。ただこういうのは、自宅でやったので割とあっさり書き直せましたが、実際に試験を受けていたらもっと悩みに悩んだはずで、果たして同じように正解できたか、余り自信がありません。
7. 【江湖】
「巷間」の類義語として学習していたので浮かんで来ました。しかしこれも、過去問で出たことがのある「曠古」も思い浮かんでしまって結構迷いました。今改めてよく見れば、文意からすればやはり 【江湖】 の方ですね。
8. 【箕裘】
意味は「父祖の業。また、その業を継ぐこと。」とのことで、まったくわからず。「辞典」にはない熟語です。
10. 【居諸】
これまた「辞典」には記載なく、お手上げ。
読み問題の方は、「事実上」のものも含めると 【瞋恚(しんい/しんに)】 【瀛海(えいかい)】 【疎鹵(そろ)】 【稍(やや)】 【厭飫(えんよ)】 【玩愒(がんかい)】 は過去問。これ以外も、言葉は知らなくても普通に読めば良い熟語ばかりでしたので、比較的易しかったかと思います。
以上で一通りです。前の記事で、「前回より大幅に難化。合格率は半分以下になるのでは。」と書きましたが、改めて詳しく見てみると、合格率 6.1% だった 26-2 よりも更に難しかったのではないかという気もしてきました。リピーターはともかくとして、初合格を目指した皆さんには非常に厳しかったのではないでしょうか。
それでも、過去問と1級四字熟語の知識があれば正解できるであろう問題が、ざっと数えて110点分ほどありました。ここで110点に近い得点を確保できるか、それとも8割程度に終わるのかでは、合格を目指す上では天と地ほどの違いがあります。難易度の高い回に出くわすと、つい「重箱の隅」的な滅多に出ないであろう熟語が気になってしまったりもしますが、やはり初合格を目指す上で大切なのは、合格者なら全員が正解するような基本問題をきっちりと正答すること。難しい回であれば、なおさらそういう問題を落としていては合格はおぼつきません。私自身、改めて基礎力を再点検・再構築したいと感じました。
皆さん、引き続き頑張ってまいりましょう!
最後に総括いただいた通りだと思いました。
(八)(九)は半分ずつくらいしかできませんでした。ユウメン?サンジョウ??ハンカン???
カイラン=壊瀾。飛泉は最初に書いたのですが、飛潺に修正。潺を2回は書かせませんね。
(十)は諸彦のみ分からず。
こう見てまいりますと、ついつい欲が出て色々と学習範囲を広げてしまい、どれも中途半端になったように思います。何度も書いて恐縮ですが、市販問題集にある言葉を誤ったのは痛恨の極み。
秋は仕事が忙しくなる時期でもあり、おそらく学習時間をあまり取れませんので、より基本(過去問)を大切に学習しようと思います。
最後の文章題((十)ではなく(九)ですね)、諸彦以外は正解とは素晴らしい。合格を重ねるために十分な実力をお持ちだと思います。「できるはずの問題を落とさない」ことを実現すれば、すぐにでも180点といった得点が視野に入ってくるのではないでしょうか。
引き続きのご健闘をお祈りいたします。
もちろん、私も頑張ります。
しかも最後には勿体無いお言葉。いつか凛太郎様の域に近づけるよう研鑽を積みたいと思います。
ちょっと話は逸れますが、漢検の学習をするにあたり、私には四人の尊敬する方がいるのです。
凛太郎様、syuusyuu様、しろねこ様、ぼちぼちだらだらるんるんるんの方。勿論ほかにも多くの素晴らしい方々がいらっしゃいますが、私が誰かに「是非記事を読んでみて」と薦めるとしたらこの皆様。共通しているのは、努力の姿勢を見習いたい、こうありたい、ということです。
いま漢検を続けるのは、これが一番の理由なのです。皆様の記事を読みますと、自分に言い訳できなくなります。
これからも素晴らしい記事で世の中を啓発し続けてください。楽しみにしております。
度々のコメント、誠にありがとうございます。また面映ゆいほどのお言葉を頂戴いたしました。更新も時折で内容も体系的でもなく、時々の思いを断片的に綴っているだけのブログですが、漢字・日本語の学習そのものと合わせて、細々とでも続けていければと思っております。
それなりに年齢を重ねて、「生涯学習」という言葉が実感を伴って感じられるようになってきました。今月は大学院の前期試験、秋には仕事の関係で取得が必要な資格試験が待っており、もちろん 28-2 の漢検も・・・。実のところなかなかに厳しいスケジュールなのですが、学べることがたくさんあるのはうれしく、また、ありがたいことです。
今後とも、気の向かれた折にはまたおつきあいください。
よろしくお願いいたします。