漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0312

2020-09-06 19:24:41 | 古今和歌集

ゆふづくよ をぐらのやまに なくしかの こゑのうちにや あきはくるらむ

夕月夜 をぐらの山に 鳴く鹿の 声のうちにや 秋は暮るらむ

 

紀貫之

 

 ほの暗い夕月夜、小倉山で鳴く鹿の声のうちに、秋は暮れていくのだろうか。

 「をぐら」は「小暗い」と「小倉山」との掛詞。日が暮れかけて月が空に昇っている情景の中、薄暗い山中で聞こえる鹿の声。暮れていく日、暮れていく秋の物悲しさが漂います。

 



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