漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

【兪】 その2

2015-08-24 00:10:10 | 雑記
 せっかくですから、【兪】 を構成要素とする他の漢字もまとめておきましょう。ホントに沢山ありますね。



【喩】  (「漢検 漢字辞典」初版 P.1487/第二版 P.1503)
音 : ユ
訓 : たと・える  さと・す  (よろこ・ぶ)
 2010年の改訂で追加された常用漢字ですね。それまでは1級配当でした。【比喩】【暗喩】は「たと・える」意、【喩告】【喩説】は「さと・す」意での用例。 「よろこ・ぶ」 は、「辞典」第二版で追加された訓です。


【愉】  (1487/1503)
音 : ユ
訓 : たの・しい  たの・しむ


【揄】  (1487/1503)
音 : ユ  (トウ)
訓 : -
 【揶揄(やゆ)】 で余りにも有名。第二版で追加された「トウ」との音の用例は見つけられませんでした。小さい字で熟語だけが「辞典」に記載されている 【揄揚】 は 「ユヨウ」 ですね。意味は「引き上げる/引き上げほめる」とのこと。(「漢辞海」より)


【渝】  (1487/1503)
音 : ユ
訓 : か・わる  (か・える)  (あふ・れる)
 【渝わる】 は、読み問題として 17-1、20-1、23-3、26-2 で出題の超頻出語。書き問題だと 【変わる】 と書かれても誤答にできないでしょうから、まず書かされることはないでしょう。


【楡】  (1487/1504)
音 : ユ
訓 : にれ
 単独の訓以外では、熟字訓の 【地楡(われもこう)】【榔楡(あきにれ)】 は覚えておきたいところ。26-2 では、故事・諺問題として 【桑楡(そうゆ)且に迫らんとす】 が出題されています。


【瑜】  (1487/1504)
音 : ユ
訓 : -
 「美しい玉」を意味する 【瑾瑜(きんゆ)】 は押さえておきたい。【瑾を壊き瑜を握る】との成句(内に高徳をもっている人のたとえ)もあります。


【逾】  (1487/1504)
音 : ユ
訓 : こ・える  いよいよ  (こ・す)
 

【蝓】  (1487/1504)
音 : ユ
訓 : -
 熟字訓  【蛞蝓(なめくじ)】 が、書き取り問題として何度か出題されていますね。それ以外の用例は特にないようです。音読みでは「てんゆ」。


【覦】  (1488/1504)
音 : ユ
訓 : (のぞ・む)  (ねが・う)  (こいねが・う)
 【覬覦(きゆ)/覬(のぞ)む】 は熟語の読み・一字訓読み問題の定番ですが、【覦】 の方の訓は、「辞典」初版に記載がなく、出題もされていません。第二版に訓が追加されましたから、いずれこちらも出されるでしょうか。


【諭】  (1488/1504)
音 : ユ
訓 : さと・す
 常用漢字。使用頻度の高い字ように思いますが、配当は準2級ですから、かなり高学年になってから習う字なのですね。


【踰】  (1488/1504)
音 : ユ
訓 : こ・える  こ・す
 訓読み問題で出題されたのは 16-2 ですから、もう随分前のことになりますね。


【輸】  (1488/1504)
音 : ユ  シュ
訓 : おく・る  (うつ・す)  (いた・す)  (ま・ける)
 【贏輸(えいしゅ)】 が 18-1 音読みと 24-3 語選択書き取り、 【輸贏(しゅえい)】 が 15-1 音読みと 26-3 書き取りで出題。「えいゆ」「ゆえい」とも読むようです。



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