漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 426

2024-06-15 05:42:58 | 貫之集

古里の花を見る

あだなれど さくらのみこそ ふるさとの むかしながらの ものにはありけれ

あだなれど 桜のみこそ ふるさとの 昔ながらの ものはありけれ

 

もといたところの花を見る

すぐに散ってしまうのではあるけれども、桜の花だけは古里に昔のままに咲いているのであるよ。

 

 昔と変わらず美しく咲き誇る桜と、荒廃してしまった地域との対比。325 などと同じ構想ですね。こうした歌では「古里」は多く奈良の都が念頭に置かれているようです。
 この歌は、拾遺和歌集(巻第一「春」 第48番)に入集しています。



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