ひとしれぬ おもひをつねに するがなる ふじのやまこそ わがみなりけれ
人知れぬ 思ひをつねに するがなる 富士の山こそ わが身なりけれ
よみ人知らず
常に噴火の炎を燃やす駿河の富士の山こそが、人知れずあの人に思いを寄せ、恋の炎を燃やし続けるわが身なのであるよ。
恋情を燃やし続けるわが身を、常に噴煙を出す富士山になぞらえての詠歌。当時、富士山がまさに活動中の活火山であったことを示す歌でもありますね。この歌を含め、「噴火する富士」を詠んだ歌をこちらの記事でもご紹介していますので、どうぞご覧ください。