地方の女たち

夜の街で出会った女達と男達

買収

2017-10-04 20:52:00 | 日記
選挙のニュースで、遠い昔の出来事を思い出しました。

市議か県議だったか忘れたのですが、投票日の二日前の夕方に親父から
「夜になったら◎◎に行って用事を手伝ってやって。」

その〇〇は立候補している人の建物(倉庫)だと言う事は知っていました。

私に行けと言った親父は行かないらしいが、行けばバイトになるのはなんとなく理解していた。

夜になり、指定された所に行くと。
知らないオッサンが出てきて
「ああ、・・さんの息子さん❓」

「はい」 と答えると、建物の中に案内された。

すぐに目に入ったのは、
幅60cmで長さが180cmほどの机に、山のように積まれたお金でした。

私の前の机には千円札でしたが、他の机には万円札も・・・

私の作業は茶色の封筒に3000円を入れるだけです。

私は20才位の時のことで、選挙での買収はよく耳にすることで、そんなに特別悪い事だと言う意識は有りませんでした。

まぁ、今思えば親父は自分の役割を私にさせたのは何故❓と思いますが、、、、

たぶん、その当時の感覚では、遊んでいた私に小遣い稼ぎをさせた位の感覚と思います。

誰でもやってる、、、、そんな感覚です。

投票日の直前にお金をまくのが効果的らしい。


その効果が有ったのか、上位当選しました。

その作業をした翌日の朝、私の枕元に茶色の封筒。開けてみると 10万円入ってた。当時の、若い人の月給の2倍の額です。

私は 「これで、また暫く遊べる⤴⤴⤴」 そんな感じです。

そんな事があった半月後位に、新聞に大きな文字が
「〇〇の運動員逮捕」

そう、、、、私達が現金を入れた茶封筒を数名の人に渡し、投票依頼して逮捕されたんです。

そして数日後に、イモヅルで私の友達も、現金を受け取ったとした警察に呼び出されたんです。

この流れだと、普通は私も不安になるのですが。
私は一切不安は有りませんでしたネ。だって、私の前に親父が絡んでいる訳で。捜査の手が伸びても、そこで止まる事をズル賢い私は分かっていたんです。

結局、親父も私も何も無かった。

現金を受け取った友達の若い夫婦に
「ところで、お前達はなんぼ貰った❓」と聞くと。

3000円づつ‼

思わず笑ってしまった。
私がつめた封筒だ。

たぶん、何万円かの罰金は逃れられない。

若い夫婦は
「6000円貰って、数万円の罰金はあわん。10万円貰ってセーフの奴が居るのに。」
お金の事を嘆くだけで罪の意識は有りません(私も)。

そんな時代が有ったんです💀

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