高校野球を楽しみしている者として、広陵高校の辞退は残念で仕方ない。
1回戦で勝利した後で、そんな感じ(辞退)になるんじゃないかなぁ~と悪い予感はしていたが・・。
広陵高校野球部の寮で発生した問題については、その内容が不確かなので、詳細について、あ~だ、こぉ~だと言うのは省きますが。
寮で1年生(当時)がルール違反を犯し、先輩の2年生4人が注意と言うか、制裁というか暴力が有ったと言うのは、ほぼ事実のようです。
暴力を振るった2年生は一か月の謹慎処分だったので、今年の3月にその期間が過ぎて元通りになっていたはずです。
そして問題は学校にも報告され、高野連にも知らされていた。
高野連は報告を受けた時には、甲子園の組み合わせも決まっていたので、そのまま出場させたと。
ここに過去の問題事との対処に不平等も発生し問題を大きくした。
「暴力事件」が発生して、加害者・被害者には監督や学校が対処して、加害者にペナルティーも課した。高野連への報告も学校がしたはず。
で、この事件に全く関係ない選手たちにとり、こんな理不尽なことは無い。
周りの大人たちが決めた事の指示に従っての行動なのに、全国的にさらし者にされた上に、将来にも大きくマイナスに影響する決断を大人たちがした。
仮に加害者となった選手も含まれていたとしても、彼らにしても監督・校長など周りの大人の指示に従っただけ。受けた罰が軽いとしても、それは自分で決めた事じゃないし、本人は罰を受け、その後の命令に従っただけ。
こんな暴力事件を起こしておきながら甲子園大会に出場するなんてと批判されても、その責任(出場)は彼らに一切ない。
この出来事の問題の責任は監督と学校にある
暴力事件が発生した時に、この事案に対処するべき大人がしっかりと当事者たちと話をするべきです。身体は大人でも15~17才の少年で、仲間内で起こった事を大人に正確には言いません。
何度でも、日を改めて何度でも話を聞くべきだった。
不祥事を解決するために「暴力は絶対にダメ」と、その一点で全てを見ると、加害者だけでなく被害者にも必ず不満が残ります。
(ここからは一般論です)
体育系のクラブの寮は狭い社会で、独特のルールも有ります。
先輩後輩の人間関係やその子が持つ性格も色々とあります。
仮に野球部で10人の先輩がいてると、先輩の中でも野球の上手下手があり、目に見えない序列の様なものが存在します。それは後輩も感じるし、技術・パワーともに凄い先輩は尊敬し憧れますが、下手な先輩は自分より下手かもと思ったりします。自分が何かミスをした時に凄い先輩から注意されると素直に聞き反省もするが。同じことを下手な先輩に言われると、返事は「ハイ」とするが本心から反省する事は有りません。それは先輩側も感じ取っているでしょう。
大人や世の中は「暴力」の事を重視して結論に結び付けようとしがちです。
しかし若い人たちは、そこに至る「過程」を重視するんです。
ですから、暴力の事を聞く前に「過程」を選手達(生徒たち)に何度も繰り返して話してもらう事が大事なんです。
どうして暴力を振るう事になったのかを丁寧に何度も話してもらう。
問いただすのではなく、まず話してもらう姿勢が大事なんです。
その大事なことを疎かにして解決を急いだ結果が今の状況を産んだ原因です。
それが監督なのか学校側なのか解りませんが、少なくともその両者には大きな結果責任がある。
また、高野連なり学校長なりが
「出場させ事、途中で辞退させた事に関しての全責任は私に有ります。」
そうハッキリとマスコミの前で言わなくちゃ。
高野連・学校長は罰を科すだけではなく、子供たちを守る義務がある。