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今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

ステーキ&キドニーパイもどき

2015年11月17日 | グルメ
 17年前に食べたステーキ&キドニーパイ(←美味しい所で食べると高価な所でなくても美味しい料理)を食べたくなった。
前から作ろう、作ろうと思ってはいたのだが、作りたい時と、キドニー(牛や羊の腎臓の部分=通称「マメ」と呼ばれる)が店頭にで売っている時とのタイミングが合わなかった。

 腎臓は、鮫の身やエイの様にアンモニア臭がするので、脂肪部分を削いだり、牛乳に漬けたり(牛乳も無駄になるし、牛乳や水に漬けても全体の20%しか臭みが抜けず、あとは素材の旨味が抜け続けていくとも言われている)下処理がもの凄く面倒くさいので、中々作らなかった。

 今、これだけスコーンを身体が勝手に動くぐらい作れるようになって、ショートクラストも前よりも簡単に出来るかな?と作ってみようと思った。
 ただ、やはり今回もマメが売っていない、・・・イギリスで食べた味を思い出し、そうだ、安く売っているハツを利用しよう・・・、風味と食感が似ているし、下処理をしなくて良いし、実際メメよりも臭くない、ただ、豚のハツしか売っていないが、・・・ええい、迷っていたらいつまで経っても作れない(当然、日本にはあまり食べさせてくれるレストランはほぼ無い、皆無だ)。
イギリス料理の味のコントロールを覚えたのでなんとかなるだろうと、ハツで作る事に決めた。

豚のハツは店で使っていたので、ポイントは心得ている。、牛肉(ランプとか煮込み用とか硬い部分の方が美味しい)が150gも無く少なかったのでハツは100g(マメと違い、臭みが無いので、もっと入れても良かった~)。↓マメの画像よりマシだ。

一口大にサクサク切る。

熱した鍋にサラダ油又はバターを溶かし、タマネギを半透明になるまで炒める。

そこに牛肉と腎臓を入れ表面に色が付く程度に炒めた後、
・小麦粉大1(←量による)
・トマト荒微塵切りで少し(トマトピューレを入れるレシピがあったので、確かにトマトはダシが出るし、かといって入れ過ぎるとワイン煮にしないとツマラナイので、2切れを皮を向いて荒微塵切りに)
・パセリ大3~4(ニンニクを最初から入れるレシピもあるが、イギリスはどちらかというとニンニクの強い刺激よりもパセリの牧草的な香りで消すのだろうなって解った。)
・軽く塩と胡椒(←後で塩・胡椒で調節するから、煮詰まると濃くなることを計算して少し)
を入れ焦げない程度に(本当に)ほんの数分混ぜ合わせる程度。

イギリス特有の味「ウスターソース(現地のはもっと香辛料が効いている」と、ビーフストックやコンソメを入れるらしいが、ウスターソースはともかく、急にビーフストックや人工的なモノは無いので、以前作ったグレービーに300mlの水を溶いて代用(ウスターソースも入っているし、なんて合理的に出来ているんだとイギリス料理のレシピに驚く)。
(グレービーが無い時は、牛肉を別のフライパンで焼いて取り出しグレービーを作ってしまうと良いかも、その時は、牛肉を入れる段階を1つヅラして小麦粉と一緒の段階で入れる。ハツとの火の通りの温度差で硬く硬くなってしまわない為)
あれ、どこまでいったっけ?、そうそうグレービーでウスターソース入りのビーフストックを作る所だった。↓

入れて、ウスターソースの味が少し足りなかったで、17年前にイギリスで食べた味(←何度も書くが美味しい所で食べると美味しい、自分は何を血迷ったか安いホテルルームサービスだったが美味しかった。)を思い出しながらウスターソースを煮詰まる分も考えてティースプーン2~3様子を見ながら足した(最後は数的単位で・・・煮詰まると濃くなるから)。
 弱火で軽く蓋をし30分煮込む。
(小麦粉を沢山入れて数分煮込みオーブンの時間を長くするレシピや、煮込み時間を長くするレシピもある、自分は煮詰める事でダシやコクを濃くする事に主流を置きたかったのと、今回量が少ない兼ね合いで、中間を取って30分とした。味は煮込み上がり直前に味を見て、塩・胡椒で調整すればいい)

煮込んでいる間に、ショートクラスト作り。
・バター50g~80g~100g(自分はカロリーを減らす為に気合で50gで作った・・・50gってこのぐらいなんだ?、勿論1回で覚えられる訳ではないけれど一応確認。)

・小麦粉200g
・塩少々
・冷水50cc

スコーンみたいにすり合わせる(←もうこれはイギリス菓子の基本だな)。

先にまな板に打ち粉をしておき、水を少しづつ粉に混ぜ入れ、一まとめにして麺棒で伸ばす。
(今回は、バターが少ないので割れ易いゾ!!)
・伸ばす時生地を引っ張ると焼いた時に縮み、孔が空いたりするので注意!!(あくまで麺棒で伸ばす)
・なるべく手前から奥へと同じ方向で伸ばしたいが、日本にはパイ作り台が無いので向きを置き換えないと難しい。
↓耐熱容器に対してまだ面積が足りないなあ~。


味を整え出来上がったシチューを耐熱容器へ入れて、ショートクラストの蓋をし、側面を被せたり、余った生地を切り取って、その余った生地で葉っぱや好きな模様をデザインして、裏を少量の水で濡らして、蓋に貼り付けて楽しむ。自分は葉っぱではなくこれ↓

別に型があるなら、型で抜いたって良いじゃない?って。

蒸気が逃げる空気孔を何箇所か空け(十字に中央を切る人も居る、その方が盛り上がり易いのかな?)、卵黄は勿体無いので牛乳を塗り、余熱をしておいたオーブンで(料理はながら作業ではなく逆算して作ると良い。それはどんな業界の仕事にも通ずる)、200度で10分~15分焼いて、温度を落として(うちのは古いオーブンだからメモリより10度ちょっとは低いから150度~170度で30分焼いた、加減は各自調整。)

割合、ちゃんと出来た。

やはりバターが少なかったのか、生地がスコーンの癖で分厚かったのか、シチューの量が少なかったのか、少し沈んでしまったけれど。

尋常じゃなく、美味しい、特に牛肉よりもハツの美味しい事、美味しい事、(ハツとは言えそれなりに内臓の臭みがあるから恐れて少ししか入れなかったが)もっとハツを入れれば良かったぐらいハツが美味しかった。

ハツはこうやって食べれば良いんだな、勿論牛肉を入れるから美味しいし食べ飽きないぐらい面白いし、ハツだけでは美味しくないだろうが、凄く可能性が拡がった。

ビスケット?(いや、ショートクラスト)も部分も、ごめんと思いつつも美味しいし。


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