今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

「水増せば舟高し」太刀魚をさばく・・・

2020年11月10日 | 素材
「水増せば舟高し」

武士は大変事に会ってうろたえるぐらいではまだ足りない、大変事に会った時は小躍りして喜び、勇ましくぶつかっていくべきである、人はこのような心構えを持って事に当たることによって一段高い所に成長するものである

と、『葉隠』にあるらしい。

以前なら太刀魚なんて骨が多くて食べづらい魚だからな~とか長くてさばきづらそうって思って敬遠をしていたが、どうも魚の本とかを読んでいると、結構ポピュラーな食べ物のようだ・・・

なので練習をしてみる事にした。
(若い時分にやっておけばよかった)

(こんな長いのか・・・小さいのも売っていたが敢えて大きいモノで練習、大きいと1メートルぐらいの太刀魚も居るらしい・・・1メートルって・・・ナショナルジオグラフィックとかディスカバリーチャンネルの恐竜のCG映像みたいだ・・・)
本来の旬は夏だと言われるが、それ以降も脂が乗っていて美味しいという

太刀魚は鱗が無いのでヌメリを取る。
(生きている間はずっと生成され鱗の代わりになるグアニン層というものがあり、ここから取った銀分は剥がれ易く模造真珠やラメ・セルロイド等に練り込まれていた)
と、思ったけれど、アレ?なんか皮が剥がれてくるぞ、そっとやっても剥がれてくる・・・
後で気付いたが、これ、最初から腹が裂かれていて(恐らく卵とかを持っていたら外す為?)、販売前にヌメリを取ってあるんだ!!って気付いた。
後でだが・・・

頭を落とす

肛門まで腹を裂くが・・・何処が肛門か?解からない・・・

もっと上の方なのかもって・・・、そうか、これも最初から切り開かれているから、この辺ぐらいまでさばくのね・・・

(内臓をかき出すのだが腸壁の黒い薄皮みたいなのもかき出した方が良いと思う)

内臓をかき出したら中を洗って

尾とかも使わないから(←尾までは開けないので)切ってしまおう。

3枚なら、背中から、開いていくのだが、なんてやりづらいんだ・・・

尾を上(刃先側)にし、反対側も、なんとかいけそう・・・

初めて太刀魚を三枚に。

腹骨をすきとって結局他の魚と構造は同じなのだなー
中骨は無さそうだ・・・いくら触っても見付からん)

ブツ切りなら背中の棘みたいなヒレがあるので抑えて、

(ヒレの両側面に『V』の字に切れ目を入れるとよりやり易い)
ビリビリと剥がす←コレ(体験)をやりたかったんだ!!
ほぼどんな魚でも加工する時、このこういう作業が大事

ぶつ切りの状態。

それぞれ使い分けるのだな。

もう1回、今度はヌメリをシンクの中で取ろう(←この時点でヌメリが先にある程度取ってあると、まだ気付いていない)

2つに切ってからさばくとやり易い気がする。

なんとか・・・

カタチになってきたような・・・

2つに切ってから加工するから、結構な回数体験をする事が出来た。

少し寒くなってから練習をしたので(最初は時間がかかっても)ニオイもほぼ出ていない。

太刀魚は火が入りずらく味も入りずらいので切れ目を入れて使う事が多いらしい。
(後半、最後の数枚はヌメリが最初からほぼ取ってある事に気付いたので皮がワリとキレイだ

とりあえず数切れ塩を振って

冷蔵庫へ

塩鰤ほど塩はしないが塩鰤みたいに(←近年オレンジはリンクのルール)、塩をふって寝かせると身がしまって美味しいらしい

残りはラップで包んで(←後で気付いたのだが3枚とか1度に冷凍をすると解凍する時3枚解凍せざるえないので適度に小分けにした方が良い、この時は初めてだったので後で少々困ったが、その時はもう気力ともに限界だった)

(バット等に乗せ)冷凍

骨とか、お頭は、出汁をとってみようかな・・・
骨煎餅が美味しいらしいが、その気力は残っていなかった)

味見をしてみたら、凄まじい良い出汁が出ている(いろいろと使えそう)・・・

『塩焼き』

太刀魚は塩焼きが1番(?)美味しいというので、とりあえず1切れ(冷凍をしていない)さばきたての太刀魚に塩を軽くしてグリルで焼いてみた。
(やはり箸休めに甘酢の生姜を付けると合うんだ)

フワフワで柔らかい太刀魚ってこんな柔らかいの?
油脂分も豊富だし。

骨を完全に取った3枚おろしではなくブツ切りの場合、やはり骨はあるな・・・
(※そういえば血合いの所の中骨が無かった!!)

ブツ切りは真の大人の食べ物かも?

翌日、塩をふっておいたモノを焼いてみる。

確かに身が締まっている印象・・・

う~ん、私はそのまま焼いた方がフワッと感が豊富で好きだな・・・
(ま、焼き加減にもよるのだろうが、一瞬ホンの僅かだけこちらの方がやや長めに焼いたというのもあるが・・・そんな大差を付けていない、やはり塩で身が締まっているのかも)

山葵をつけると尋常じゃなくウマい!

太刀魚は水深400mぐらいの所に住む深海魚の仲間だから、やはり脂があるんだなー
(身体に脂を溜めていないと寒い深海では生きていけないのだろうな・・・)

あと、尾身の方が肉々しくて美味しい気がした、何でか?を考えた時、そうかお肉と同じでよく動かす筋肉だから美味しいんだ!!という事に気付いた。
(そうえば魚って尾身が美味しいって何処かで読み聞きした事があるような・・・)

う~ん、勉強になった・・・



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