先週は、公開中の『静かなふたり』のエリーズ・ジラール監督の通訳で、めったに行かない吉祥寺まで出かけて、魅力的な古書店「百年」「1日」を発見したり、
公開初日の新宿武蔵野館では、本好き・映画好きの、これまた魅力的な女性たちと監督とのトークショーがあったりと、新しい発見と出会いのある一週間でした。
印象としては、女性強し! 映画の宣伝、とくに小粒の映画を配給する会社のスタッフや宣伝は女性が大半なのですが、中堅どころ、ベテランが増えてきて、たのもしい限り!
一瞬、女性だけでも世界は回る?と錯覚しそうです。
かと思うと、現在、フィルムセンターで展覧会「ジャン=ピエール・メルヴィル 暗黒映画の美」が開催されているメルヴィルとなるとこちらは男一色の世界。とりわけフィルム・ノワールとなると、女性というのは、うちで待ってくれてるなら、いてくれてもいいけど、いなくてもいい、みたいな世界。
メルヴィル、生きていたら100才ですから、ご存命でももう映画は撮っていないだろうけれど、女性を主人公にしたフィルムノワール!なんて企画、あげてくれないだろうなあ・・・
ちなみにエリーズ・ジラール監督の『静かなふたり』は、久々にパリが現実以上に美しく描かれていて、大好きな作品。撮影監督はレナート・ベルタですから! 活動家の過去をひきずる老紳士とパリになじめない内省的な女子が魂を通じ合わせるという古風な恋の物語。でも、カモメが空から降ってきたり、キュートなユーモアが好みです。
あの映画、沁みてきますよね。
カモメが落下してくるかもしれない、面白いことが起こりそうなそんなドキドキ感、期待感が、パリの街にはあったよね。
「女の一生」、ちなちゃんの本領発揮テリトリーですね!