4日間の重責を終えてホッとひと息の日曜の朝です。
さすがに昨夜は帰宅途中で寝てしまいそうなほど疲労困憊で、
極度の緊張の後の心地良い弛緩というか、もう、動けない・・
幸いにも夕べはまだ頭が働いていて、肩に湿布して、肩こり予防薬を飲むのを忘れず、早めに就寝しましたので、今朝は元気。
10時間寝たかな? ふつう、緊張緩和の翌日は頭痛でさえない一日を送るのが常ですが、きょうは頭痛の影もない。快挙です。
そうなんです。レオス・カラックス監督が新作『アネット』の4月1日公開に合わせて、本物が来日! まさか、まさかの展開で・・。
(注:リンゴは飾りではありません。ぜひ、映画をご覧下さい)
以前、東京芸大の特別講義で通訳をさせていただいたことはありましたが、それももう・・9年くらい前のこと。
しかも取材と舞台でのティーチインの担当は今回が初めてで、お会いする前はもう神頼みしかないなと腹をくくっていましたが、前評判をあっさりと覆すほどに、お優しく、気配りの人で(=そのエピソードは数々ありますが暴露は控えます)、やはり真面目さとシャイさが根底にある方なのだと浅い先入観をあらためました。
今回、彼が精力的にティーチインを受けられた(=本来、苦手であるはずの領域)その努力の影には、もちろん長年のカラックス監督の日本における最高のパートナーである堀越謙三さん率いるユーロスペースさんに報いる、という義理堅い決意もあったと思います(今回も共同制作、配給、興行を一手に)。ちょっとウルっとします。
プロモーションでの通訳というのは、荒波のなか長旅を続けてきた大船に最後に乗り込むわけで、長期スパンで支えてきたスタッフの努力に比べれば、ほんとに無責任極まりないと思うのですが、だからこそ汚点を残してはいけない・・のプレッシャーで・・。
ありがたいことに、私のせいでひどい揺れが起きることもなく(=と思ってますが)、プロモーションを無事終えて岸辺に到達した安堵の日曜です。
今回の作品『アネット』はこれぞ映画!という高揚感あふれる一作なので、一回といわず、二回、三回と劇場スクリーンで味わいたい。凄腕の撮影監督カロリーヌ・シャンプティエを始め、慣れ親しんだ技術スタッフとともにカラックス監督が追求した映像美は言うまでもなく、アメリカのザ・スパークスの音楽(=初めて知りましたが、けっこう長いキャリアのある兄弟デュオ)は耳に残ります。
言い忘れていましたが、カラックス監督初のミュージカルですから!
でも、ちょっとひと筋縄でいかない。
あ、しかも主演はアダム・ドライバーとマリオン・コティヤールですから!
(と言うふうに、見所は枚挙にいとまがありません)
ぜひ、映画館でお楽しみを!
有楽町の客席にいらしたのですね。
予約は競争率が激しかったようですから、貴重な機会でしたね!
確かにフランス映画祭はコロナの影響で、2年続けてゲストの来日がないなか開催されていましたので、さびしかったですね・・
今回、カラックス監督という破格のゲストを迎えて、フランス映画のエンジンがかかりそうで嬉しいです。
わたしもようやく司会の矢田部さんと舞台上で再会できて、いつも以上に心強かったですよ。
今後ともフランス映画をよろしくお願いします!
私は有楽町の舞台挨拶を観に行ったのですが、カラックス監督はもちろん、コロナ禍以降久しぶりに人見さんと矢田部さんの姿を拝見できて、とても嬉しかったです。お二人が舞台にいると、安心して楽しめます^^
カラックス監督も人見さんもハードスケジュールでお疲れさまでした。
世の中が落ち着き、映画祭などで素敵なお姿と通訳をたくさんお見かけできますように。