フランスで国民的人気を誇るサンペ、大好きなイラストレーターでした。
フランス語を習う人なら避けては通れないプチ・ニコラ。
パリにいた頃、ル・ディヴァン(=今はなきサンジェルマンデプレ教会の前の広場の一角にあったとても良心的な本屋さん)で、たしか新作のâmes soeurs のサイン会があり、もちろん駆けつけました。
お話もしました。夕方7時頃だったかなあ、すでにサンペさんは一杯も二杯も入っていたのか、赤ら顔の
シャイで優しそうなムッシューでした。
実家においてあるのが写真上のアルバムと、写真下のフォリオ版の5冊。
東京の自宅にもアルバム2作くらい置いてあるかな。やっぱり近くに置いておきたい本なのですよ。
ちょっと心が弱っているときに、手にしたい。表紙を見るだけでも中のイラストをパラパラと目にするだけでも
癒やされるというか、自分の中で押さえこまれている童心やお茶目心が目覚めます。
確か「プチ・ニコラの夏休み」ともう一冊(タイトル失念)のフォリオ版はフランス語を猛勉強中の甥っ子に貸してあります。おそらく、ドゥルーズやレヴィナスを読解する甥っ子には「簡単すぎて、歯が弱る」というくらいに
シンプルで普段着の少年言葉(=当時のね。今、こういう話し方はもう少年もしないのかも知れません)ですので、
フランス語初心者におすすめです。わたしもその頃、読みました。
今年、アヌシー映画祭で、たしかサンペとゴシニーの友情を描いた(だっけ?)、サンペのイラストをベースに制作されたアニメ映画がグランプリを受賞し、日本でもおそらく来年あたり公開されるはず! 楽しみですね〜
(=プチ・ニコラの実写映画はすでにありますが、それ以上に楽しみ。声が大事。ラジオでも子供の声でシリーズ化されている。すごくビビッド。きっと子供の声を出せる大人の声優なんだろうな、うますぎる)
でも、今は先週他界されたジャン=ジャック・サンペ氏に感謝と哀悼の意を捧げつつ、末永く愛読者であることを
誓います。