エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

CO2年間56トン削減するコクヨのエコライブオフィス品川と社内エコポイント

2010-04-10 18:15:52 | Weblog
オフィス用品メーカーのコクヨは、JR品川駅の港南口前のショールーム内に、環境問題に配慮しながら創造・生産性を高めるための実験オフィス「エコライブオフィス品川」を開設しています。同オフィスは植物や水盤に囲まれた野外ワークスペース「ガーデンオフィス」やLEDや人感センサーなど、環境と創造性を意識したレイアウト・設備になっており、オフィス全体で年間約41.5%(約56トン)のCO2削減を行っています(こちらをご覧ください)。
  建設・設備投資額7億円というこの意欲的な取り組みは、人の気配がなくなると自動的に風量や照度をコントロールするシステムを空調、照明に搭載しているほか、同志社大学理学部と共同研究したLEDを用いた最先端照明技術を取り入れることなどにより実現したものですが、オムロンの先端的なセンシングとITシステムが活用されています。
  また、社員、役員ともに自分のデスクを持たず、業務内容や進捗状況に応じてその日の作業場所が決まるという点も特徴的です。残業をする者、外出が多い者、特に集中したい者など、その日のスケジュールや状況が似ている社員を近い席に配置するコンピュータ「ダーツシステム」を導入しています。社員同士が幅広くコミュニケーションを取れる環境づくりと、照明や空調などの消費電力を削減することが狙いです。コンセプトは「エコ+クリエイティブ」で、「エコワーカー」の誕生というわけです。
  太陽光発電も小規模ながら導入されて「電力の地産地消」が目指されていますが、今後太陽光などの再生可能エネルギーの全量買い取り制度が導入されると、自家消費分も電力会社による購入の対象になることから、太陽光発電の規模が拡大される可能性があります。、
  最も特徴的なのは、こうした取り組みによる電気料金の節約分の一部を原資として、「社内エコポイント」制度を導入していることです。この「社内エコポイント」は、社員一人一人のCO2削減貢献分をネットワーク管理して、それに対応したエコポイントを景品という形で提供しているものですが、このような取り組みが拡大していけば、省エネ家電や住宅エコポイントのような運用が可能となるばかりか、家庭にも同様な取り組みが普及していくことも期待できます。

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