万博開催地である上海の環境保全

　５月１日より万博が開催されている上海市は、2009年にエネルギー効率の改善（節能）、二酸化硫黄（SO2）と化学的酸素要求量（COD）の削減（減排）で、国内トップクラスの成績を収めています。
　エネルギー効率の改善（節能）については、09年の単位域内総生産（GRP）当たりのエネルギー消費量は、前年比6.17％減（05年比17.12％減）ですが、これは、1.93％減（05年比14.38％減）にとどまった全国平均を大幅に上回り、09年の削減目標を2.57ポイント上回る好成績です。
　また、SO2とCODの排出削減（減排）でも、上海市は優れた成果を挙げています。SO2の削減率は、前年比15.05％減（05年比26.1％減）、CODは8.74％減（19.9％減）となった結果、05年比目標値を1年前倒しで達成しました。この原動力となったのは上海万博です。
　メンツを重視する中国、特に「よりよい都市、よりよい生活」をメインテーマとする万博開催地の上海市にとって、09年の「節能減排」トップの成績は面目を保つ好事だったと言えます。